咲かない原因は病気より管理
普通のバラの黒星病やうどんこ病の予防設計はバラのページにあります。モッコウバラは病害虫にとても強く、花が咲かない原因が病気であることはまずありません。原因の大半は剪定の時期、肥料の量、日照、株の年齢、鉢の根詰まりという管理側にあり、順に確かめれば見つかります。
特に多いのが、普通のバラと同じつもりで冬に切ってしまった場合です。翌年の花芽は夏から秋に伸びた枝につくので、冬の剪定で花芽ごと落としています。この場合は病気の心配をするより、来年の剪定を花後の5〜6月に変えるだけで解決します。
| 症状 | 考えられる原因 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 枝葉は元気なのに全く咲かない | 冬や秋に剪定した | 昨年の秋以降に切ったか思い出す |
| 葉ばかり茂って花が少ない | 肥料の多すぎ | バラ用の施肥計画を使っていないか |
| 枝が間延びして花がまばら | 日照不足 | 1日6時間以上日が当たるか |
| 植えて1〜2年、花がない | 株がまだ若い | 本格的に咲くのは2〜3年目から |
| 鉢植えで年々花が減る | 根詰まり | 鉢底から根が出ていないか |
剪定時期を間違えたとき
秋や冬に切ってしまった株は、その春はほとんど咲きません。残念ですが、この春は花をあきらめ、伸びてくる枝を大事にします。春から夏に伸びた枝には秋に花芽がつくので、今年の夏は7月までに軽く整理するだけにし、秋以降は一切切らずに誘引だけをすれば、翌々年の春には咲きます。
- 今年は切らずに伸ばす
- 咲かなかった年は、伸びた枝をできるだけ残して横に寝かせて留めます。枝の各節に翌年の花芽がつきます。
- 剪定の記録を残す
- いつ、どの枝を切ったかを記録しておくと、翌年の花数との関係が見えて、同じ失敗を繰り返しません。この作物は剪定日の記録が一番役に立ちます。
- 来年の剪定は花後すぐ
- 翌春に咲いたら、花が終わり次第5〜6月に剪定します。遅くとも7月までに終え、以降は冬まで切りません。
肥料過多と日照不足
葉と枝は勢いよく茂るのに花が少ないなら、肥料が多すぎます。モッコウバラは肥料が少なくても咲き、多いと枝葉に養分が回って花芽がつきません。心当たりがあれば、肥料をいったん止めて1年様子を見ます。日照が足りない場合は枝が間延びして節の間が長くなり、花が先端にまばらにつく程度になります。鉢なら日なたへ動かし、地植えなら周りの木の枝を払って光を入れます。
- 肥料を止めて1年見る
- 施肥を2月と花後の2回、少量に戻します。すでに多く与えた年は、花後の分も省いて翌年の花つきを見ます。
- 日照を6時間確保する
- 鉢は午前中から日が当たる場所に移します。ベランダなら手すり際へ、庭なら日陰を作る枝を払います。半日陰では花数が半分以下になります。
- 枝を横に倒して花芽を促す
- 肥料と日照を直しても、枝が立っていると先端にしか咲きません。秋の誘引で枝を水平に寝かせると、翌春の花数がはっきり増えます。
若い株と根詰まり
苗から植えて1〜2年の株は、枝を伸ばすことに力を使っていて花が少ないのが普通です。本格的に咲くのは2〜3年目からなので、剪定時期と肥料さえ間違えていなければ、待つだけで解決します。鉢植えで年々花が減ってきたなら根詰まりを疑い、鉢底から根が出ていないか、水が土にしみ込みにくくなっていないかを見ます。
- 植えた年を記録しておく
- 植え付け日を残しておくと、咲かないのが年齢のせいか管理のせいかを切り分けられます。3年たっても咲かなければ管理側の原因を探します。
- 休眠期に植え替える
- 根詰まりなら11月から2月に一回り大きな鉢へ植え替えます。鉢を大きくできないときは根鉢の外側を削って同じ鉢に戻します。枝は切りません。
出ることのある害虫
モッコウバラは普通のバラと違って無農薬で育てられます。それでも春の新芽にアブラムシ、夏の乾燥時にハダニ、混み合った枝にカイガラムシが出ることがあります。どれも株を枯らすほどにはならず、見つけたときに取る、水で流す、剪定で風を通すという対処で足ります。
- アブラムシは春の新芽を見る
- 3〜5月の新芽やつぼみに群がります。少数なら指でつぶすか水で洗い流します。肥料が多いと新芽が軟弱になって出やすいので、施肥を控えます。
- ハダニは葉裏に水をかける
- 梅雨明けから夏の乾燥時に葉がかすれたように白くなります。葉裏に強めの水をかけて洗い流し、普段から葉水で予防します。
- カイガラムシは枝ごと切るかこすり落とす
- 風通しの悪い古い枝に白や茶色の殻がつきます。歯ブラシでこすり落とすか、花後の剪定で付いた枝ごと抜きます。
出ることのある病気
病気は春と秋の季節の変わり目に新芽に出るうどんこ病と、梅雨に葉に黒い斑点が出る黒星病が知られていますが、普通のバラほど出ず、出ても株が丈夫なので大事になりにくい作物です。予防散布は要らず、日当たりと風通しのよい場所に植え、肥料を控え、花後の剪定で枝を透かすことがそのまま予防になります。
- うどんこ病は出た葉を摘む
- 新芽や若い葉に白い粉が出たら、その葉を早めに摘み取ります。広がるようなら発生初期に薬剤を使いますが、多くは摘葉で収まります。
- 黒星病は落ち葉を片付ける
- 梅雨に黒い斑点の出た葉は落ちやすく、落ち葉から広がります。落ち葉を集めて処分し、株元を清潔にしておきます。
- 薬剤は最後の手段
- 病害虫に強い作物なので、まず置き場所、肥料、剪定を見直します。それでも毎年ひどく出るなら、発生の初期に限って薬剤を使います。
よくある質問
よくある失敗と戻し方は?
普通のバラの黒星病やうどんこ病の予防設計はバラのページにあります。モッコウバラは病害虫にとても強く、花が咲かない原因が病気であることはまずありません。原因の大半は剪定の時期、肥料の量、日照、株の年齢、鉢の根詰まりという管理側にあり、順に確かめれば見つかります。
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