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モッコウバラの剪定の時期

モッコウバラの剪定時期|花後の5〜6月に切る理由と冬に切ると咲かないわけ

房になって咲く黄モッコウバラ(八重)の花

読むのに約 5 分

モッコウバラの剪定は花が終わった直後の5〜6月、遅くとも7月まで。翌年の花芽は夏に伸びた枝に秋ごろつくので、冬に切ると花芽ごと落として咲かなくなります。普通のバラと正反対の時期です。

普通のバラと正反対の剪定時期

普通のバラは冬に強く切り戻し、春に伸びた新しい枝に花を咲かせます。その冬剪定と夏剪定の手順はバラのページにあります。モッコウバラはこの常識が通用しません。一季咲きで、翌年の花芽は花後の夏に伸びた枝に秋ごろつくため、冬に切ればその年の花芽をすべて落とすことになります。

したがってモッコウバラの剪定は、花が終わった直後の5〜6月に行い、遅くとも7月までに終えます。8月までなら軽い整理はできますが、9月以降は花芽を傷めるので切りません。普通のバラと同じ感覚で冬に切ってしまい、翌春まったく咲かなかった、という失敗がこの作物で一番多いトラブルです。

時期普通のバラモッコウバラ
冬(1〜2月)強剪定の本番切らない。花芽がついている
花後(5〜6月)花がら切り程度剪定の本番。咲いた枝を半分に
夏(7〜8月)夏剪定で秋の花に備える7月までに整理を終える。8月は軽く
秋(9〜11月)秋の花を楽しむ切らずに誘引だけ。花芽ができる

花後の剪定の手順

花が終わったら、できるだけ早く取りかかります。目的は3つで、咲き終わった枝を切り戻して新しい枝を出させること、混み合った枝と古い枝を抜いて風を通すこと、伸びすぎた枝を整理して大きさを保つことです。棘がないので手袋なしでも作業できますが、切り口がつぶれないよう、よく切れる剪定ばさみを使います。

咲いた枝を半分ほど切り戻す
花の咲いた側枝を、全体のバランスを見ながら半分程度の長さに切ります。切った位置の下から新しい枝が伸び、そこに翌年の花芽がつきます。
古い枝と細い枝を根元から抜く
3〜4年たって花つきの落ちた古い枝、鉛筆より細い枝、内側に向かう枝を根元から切り取ります。株の内側に光と風が入るようにします。
長いシュートの扱いを決める
株元から勢いよく伸びる太いシュートは、フェンスやアーチを広げたいなら残して誘引し、大きさを保ちたいなら根元から切ります。残すなら横に寝かせます。
切り終えたら軽く追肥
剪定後に緩効性肥料をひとつまみ株元に置き、新しい枝の伸びを助けます。量は普通のバラの半分以下で、多いと葉ばかり茂ります。

冬に切ると咲かない理由

モッコウバラの花は、前の年の夏から秋に伸びて充実した枝の各節につきます。花芽は秋ごろにできて冬を越し、春に一斉に開きます。つまり冬の枝は、見た目は葉のない棒でも、中身は翌春の花の予約で埋まっています。ここを切れば、その枝の花はすべて失われます。

株全体を冬に強く切り戻すと、翌年はほとんど咲きません。しかも切られた株は春に勢いよく枝を伸ばし、その枝に花がつくのはさらに翌年です。冬剪定の失敗は2年近く尾を引くと考えて、冬は切らずに留め直すだけにします。

冬にどうしても切るなら最小限
通路に出て邪魔な枝、折れた枝、枯れた枝だけを切ります。残した枝の花芽は温存し、本格的な整理は翌年の花後に回します。
切り口の下の芽を見る
どうしても短くしたい枝は、ふくらんだ芽を残して切ります。芽の数が残った花数になるので、芽を数えてから切る位置を決めます。

伸びすぎた株を小さくしたいとき

何年も放置して2階に届いた株や、フェンスを越えて隣家に入った枝を小さくしたい場合も、時期は花後の5〜6月です。この時期なら太い枝を根元から抜いても株は弱らず、夏に出る新しい枝で翌年の花が確保できます。1年で理想の大きさに戻そうとせず、2〜3年に分けて古い枝を順に更新します。

古い主枝を3分の1ずつ入れ替える
太く木質化した主枝のうち、一番古いものを毎年1〜2本、根元近くで切ります。株元から出る新しいシュートを次の主枝として育てます。
太い幹はノコギリで切り、切り口を保護する
10年を超えた幹は直径数センチになります。ノコギリで切り、切り口が大きければ癒合剤を塗って雨による腐りを防ぎます。
7月以降は切らずに待つ
整理が終わらなくても、7月を過ぎたら残りは翌年の花後に回します。焦って秋に切ると、せっかく残した枝も咲かなくなります。

鉢植えの剪定は枝数を絞るのが中心

鉢植えでは株の大きさに限りがあるので、剪定の中心は枝を伸ばすことより枝数を絞ることになります。オベリスクに巻いた枝のうち、太くて充実した3〜5本を残し、花後にそれ以外を根元から抜きます。残した枝の先端が支柱を大きく越えていれば、7月までに切り詰めます。

咲いた枝は支柱の高さに合わせて切る
咲き終わった枝を支柱の頂上から少し下の位置で切り戻すと、そこから出る枝を再び巻きつけられます。半分に切る原則より、鉢では収まりを優先します。
株元の細いシュートは早めに抜く
鉢では株元から出る細いシュートを全部育てると込み合います。残す主枝が足りているなら、出たときに根元からかき取ります。
剪定と植え替えは季節を分ける
剪定は花後の初夏、植え替えは休眠期の冬と季節が違います。冬の植え替えのついでに枝を切らないよう、別の作業として覚えておきます。

剪定した枝で増やす

花後の剪定で出た枝は挿し木に使えます。6月ごろ、伸びが止まって少し固くなった枝を10〜15センチに切り、下の葉を落として切り口を斜めにし、1〜2時間水に浸けてから湿らせた赤玉土かバーミキュライトに挿します。明るい日陰で土を乾かさないように管理すると1か月ほどで発根します。

挿し穂は今年伸びた枝から
花の咲いた枝の先ではなく、花後に伸びて少し固まった枝を使います。葉は上の2〜3枚だけ残し、大きい葉は半分に切って蒸散を減らします。
発根まで直射日光に当てない
挿し木鉢は明るい日陰に置き、土が乾かないように水をやります。根が十分に張った秋か翌春に鉢上げします。

よくある質問

いつ?

冬(1〜2月): 強剪定の本番。花後(5〜6月): 花がら切り程度。夏(7〜8月): 夏剪定で秋の花に備える。秋(9〜11月): 秋の花を楽しむ。

モッコウバラの剪定に使うもの

剪定でいちばん多い失敗は、切れない道具で無理に切ることです。切り口が潰れると、そこから枯れ込みます。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
    規格の目安
    刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。手の大きさに合ったものを。

    生きた枝を切るならバイパス式です。アンビル式は枝を潰すので、切り口がふさがるまでに時間がかかります。

  • 剪定のこぎり探す言葉「剪定のこぎり 折込 24cm 生木」
    規格の目安
    刃渡り 24cm 前後、生木用の粗い刃。折込式は持ち運べます。

    直径 2cm を超えたらのこぎりに切り替えます。太い枝は下側に受け口を入れてから切ると、樹皮が裂けません。

  • 癒合剤探す言葉「癒合剤 トップジン 剪定」
    規格の目安
    ペースト状で刷毛の付いたもの。

    直径 3cm を超える切り口に塗ります。乾燥と雨から切り口を守るためで、小さい切り口には要りません。

  • 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
    規格の目安
    濃度 70〜80%。スプレー式。

    木を変えるたびに刃を拭きます。切り口から入る病気は、道具が運ぶことが少なくありません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 直径 3cm 以下の切り口には癒合剤は要りません。塗りすぎると内側が乾かないこともあります。
  • 電動の剪定ばさみは、木が何本もあるようになってからで十分です。

モッコウバラの剪定の時期で使う道具の選び方

道具と資材を、比べて選ぶための記事です。

モッコウバラの上手に育てるコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモッコウバラの育て方にまとめています。

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