植え付けの時期と場所の考え方
普通のバラの植え付けと冬の鉢替えの手順はバラのページにあります。モッコウバラの植え付けの適期は秋の10〜11月と、芽が動く前の2〜3月で、東京なら11月から3月までの休眠期ならいつでも植えられます。真夏と開花中は避けます。
場所は日当たりと風通しがよく、水はけのよいところを選びます。半日陰でも育ちますが花数は日照に比例し、1日6時間以上日が当たる南向きか東向きが理想です。生育がとても旺盛で、地植えでは放っておくと10メートル以上伸びるので、隣の植物との間隔は広く取り、這わせるフェンスやアーチを先に用意します。
| 項目 | 鉢植え | 地植え |
|---|---|---|
| 植え付けの適期 | 11〜3月(休眠期) | 10〜11月か2〜3月 |
| 必要な広さ | 10号以上の鉢と支柱 | 幅2メートル以上とフェンスかアーチ |
| 水やり | 表土が乾いたらたっぷり | 根付けば雨まかせ |
| 植え替え | 2年に1回、根詰まり前に | 不要 |
鉢植えは10号以上から始める
ベランダや玄関先の鉢植えで一番多い失敗は、鉢が小さすぎることです。モッコウバラは1年で2〜3メートル枝を伸ばす勢いがあり、小さな鉢ではすぐに根がいっぱいになって花が減り、夏に水切れを起こします。苗を買ったら最低でも二回り大きい鉢、できれば直径30センチの10号以上に植えます。
- 鉢と土を用意する
- 10号以上の深めの鉢に鉢底石を敷き、バラ用か草花用の培養土を使います。水はけと水もちを両立させたい場合は赤玉土を3割ほど混ぜます。元肥は培養土に入っている分で足ります。
- 支柱かオベリスクを先に立てる
- 植えてから支柱を挿すと根を傷めます。鉢に土を半分入れた段階で、高さ1.5メートル前後のオベリスクか支柱を立て、その周りに苗を置きます。
- 根鉢を崩さずに植える
- ポットから出した苗の根鉢は崩さず、接ぎ目が土に埋まらない高さで置きます。周りに土を入れて棒で突いてすき間をなくし、鉢底から流れるまで水をやります。
- 植えた直後は半日陰で落ち着かせる
- 植え付け後1週間ほどは強い日差しと風を避け、その後に日なたへ出します。11月の植え付けなら、そのまま日なたの軒下で冬を越せます。
地植えは広さと這わせる物を先に決める
地植えのモッコウバラは根付いてしまえば水やりも肥料もほとんど要らず、10年もすれば家の2階に届く大きさになります。その代わり一度植えると動かせず、古い幹はノコギリが要る太さになってフェンスを壊すこともあります。植える前に、何に這わせるか、どこまでの高さに収めるかを決めておきます。
- 穴は根鉢の2倍の幅と深さ
- 根鉢の倍の幅と深さの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて戻します。元肥は緩効性肥料をひとつかみで十分で、多く入れると葉ばかり茂ります。
- 壁から50センチ以上離す
- 建物の壁際は土が乾きやすく、雨どいや基礎に枝が絡みます。壁やフェンスから50センチ以上離して植え、枝を誘引で寄せます。
- 植えた年は水やりを続ける
- 根付くまでの最初の夏は、雨が1週間降らなければたっぷり水をやります。2年目以降は真夏の乾燥が続くときだけで足ります。
東京の鉢植えの置き場所と冬越し
モッコウバラは常緑から半常緑で、耐寒性はおよそ氷点下5度までとされ、関東以西の平地なら屋外で冬を越せます。東京のベランダなら特別な防寒は要らず、冬に少し葉を落としても春にまた芽吹きます。ただし鉢は地面より冷えるので、株元に腐葉土を敷くか、鉢を壁際に寄せて冷たい風を避けると安心です。
- 日当たりの確保が最優先
- ベランダでは手すりの外側より内側のほうが日照時間が短くなりがちです。午前中から日が当たる位置に置き、冬も日なたに出したままにします。
- 強風の当たる高層階は留め直す
- 枝が長く伸びるので、風でオベリスクごと倒れることがあります。鉢を壁際に寄せ、枝はこまめに留めて、鉢が軽いなら底に重しを入れます。
- 寒冷地は鉢で軒下へ
- 氷点下5度を下回る地域では地植えの越冬が難しいので、鉢植えにして冬は軒下や霜の当たらない場所へ移します。
鉢の植え替えは2年に1回
鉢植えのモッコウバラは根の張りが早く、植え替えをしないと根詰まりして花が減り、株も弱ります。目安は毎年から2年に1回、鉢底から根が見えたら時期を待たずに準備します。適期は植え付けと同じ休眠期で、東京なら11月から2月が扱いやすい時期です。
- 一回り大きな鉢に替える
- 根鉢を崩さずに抜き、一回りか二回り大きな鉢に新しい土で植え直します。これ以上鉢を大きくできないときは、根鉢の外側を2〜3センチ削って同じ鉢に戻します。
- 植え替えと同時に枝は切らない
- 休眠期に植え替えても、枝には翌春の花芽がついています。普通のバラのように植え替えついでに強く切ると咲かなくなるので、枝は触らず根だけを扱います。
植え付け後の1年目の流れ
10月に鉢植えで苗を植えた場合を例にすると、翌春の4〜5月に花芽つきの苗なら最初の花が咲き、花後の5〜6月に剪定、夏に枝が大きく伸び、秋に誘引、という流れになります。苗が若ければ1年目の花は少なく、本格的に咲くのは2〜3年目からです。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 10〜11月 | 植え付け、支柱立て | 10号以上の鉢、日なた |
| 2月 | 芽出し前の追肥 | 緩効性肥料をひとつまみ |
| 4〜5月 | 開花 | 普通のバラより早く咲く |
| 5〜6月 | 花後の剪定と追肥 | 咲いた枝を半分に切り戻す |
| 7〜8月 | 枝の伸長、水切れ注意 | 朝夕の水やり |
| 9〜10月 | 誘引 | 枝を横に寝かせて留める |
よくある質問
いつ?
10〜11月: 植え付け、支柱立て。2月: 芽出し前の追肥。4〜5月: 開花。5〜6月: 花後の剪定と追肥。
モッコウバラの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
モッコウバラの上手に育てるコツは作物ページに
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