日当たり: 日なた(1日6時間以上)水やり: 鉢は土の表面が乾いたらたっぷり。地植えは根付けば雨まかせ、真夏の乾燥時のみ耐寒性: 強い(-5℃程度まで。関東以西の平地なら屋外で越冬)
栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
11月のモッコウバラは「植え付け」の時期です。 11月の畑仕事を見る
モッコウバラを詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
記録しておきたいタイミング
植え付けた日
植えた日、鉢の号数、苗の高さを残します。苗からでも花が本格的に咲くまで2〜3年かかるので、植えた年が分かると「まだ株が若いだけ」と「咲かない原因がある」を切り分けられます。
花が咲き始めた日
最初の花が開いた日と、満開の日を残します。モッコウバラは普通のバラより早く咲くので、翌年の開花予測と、花後すぐにやる剪定の予定を立てる基準になります。
花後の剪定をした日
切った日と、どの枝をどこまで切ったかを残します。この作物では剪定時期がそのまま翌年の花数を決めるので、7月までに終えたかどうかが一番大事な記録です。
上手に育てるコツ
モッコウバラを育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
剪定は花後すぐ、7月までに済ませる
翌年の花芽は夏に伸びた枝に秋ごろつくので、剪定の締め切りは7月です。花が終わったら咲いた枝を半分ほど切り戻し、混み合った枝を根元から抜きます。普通のバラのような冬の強剪定はしません。
枝は横に寝かせて誘引する
枝を立てて伸ばすと先端にしか花がつきませんが、横向きに留めると各節から花芽が出て花数が何倍にも増えます。誘引は剪定後か秋に行い、棘がないので素手で扱えます。
肥料は普通のバラの半分以下で
モッコウバラは肥料が少なくても咲き、多いと葉と枝ばかり茂って花がつきません。緩効性肥料を芽が動く2月と花後の5〜6月に少量与えるだけで足ります。バラ用の施肥計画をそのまま使わないこと。
鉢は10号以上、2年に1回植え替える
生育が旺盛なので鉢が小さいとすぐ根詰まりして花が減ります。10号以上の鉢に支柱かオベリスクを立てて植え、休眠期の11月ごろに2年に1回は一回り大きな鉢へ植え替えます。
植える前に10年後の大きさを想像する
地植えは10メートルを超え、古い幹はノコギリが要る太さになってフェンスを壊すこともあります。這わせる物と届く高さを先に決め、脚立なしで手が届く範囲に収める設計にしておきます。
モッコウバラの栽培をはじめるのに用意するもの
木は植え直しが利きません。植える日にそろえておきたいのは次の 4 つです。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここで手を抜くと何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では支えきれません。
- 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ バイパス 果樹」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜6cm、直径 2cm まで。バイパス式。
木を育てるかぎり毎年使います。切れ味の落ちないものを 1 丁選ぶと、何年も持ちます。
- 有機質肥料(寒肥用)探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に 1〜2kg を冬のうちに。
木の肥料は年に 1〜2 回で足ります。冬に入れて春に効かせるのが基本です。
- 高枝切りばさみは、木が背を越してからで十分です。
- 鉢で育てるなら 180cm の添え木は要りません。鉢に合う短い支柱で足ります。
モッコウバラの道具と資材の選び方
買う前に比べておきたいところを、資材ごとに記事にまとめています。
- 果樹の剪定ばさみの選び方。バイパス式で、全長は手に合わせて180mmか200mm — 冬剪定の前に。バイパス式と全長の選び方
モッコウバラの病害虫(4)
モッコウバラでの症状・予防・対処を、重要度の高い順に並べています。
アブラムシ類
よくある害虫
時期 春(3〜5月)出る場所 新芽・つぼみ出やすい条件 芽吹きから開花前の柔らかい新芽、肥料の多い株
症状 新芽やつぼみに小さな虫が群がり、葉が縮れたり、つぼみの開きが悪くなったりします。排せつ物にアリが集まり、葉がべたつきます。
予防 肥料を控えて新芽を軟弱にしないこと。開花前の春に新芽をこまめに見て、少数のうちに見つけます。
対処 数が少なければ指でつぶすか水で洗い流します。病害虫に強い作物なので、薬剤は群がって手に負えないときだけで足ります。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): アブラムシ類、Nasonovia ribisnigri
うどんこ病
ときどき病気
時期 春と秋(4〜6月、9〜10月)出る場所 新芽・若い葉出やすい条件 昼夜の寒暖差が大きい季節の変わり目、日当たりと風通しの悪い場所
症状 新芽や若い葉に白い粉をふいたような斑点が出て、葉が縮れます。落葉は少ないものの、花つきや花の形に影響します。
予防 日当たりと風通しのよい場所に植え、肥料を控えること。普通のバラほど出ないので、置き場所の見直しが一番の予防です。
対処 出た葉を早めに摘み取ります。広がるようなら発生の初期に薬剤を使いますが、株が丈夫なので多くは摘葉で収まります。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Blumeria graminis f. sp. hordei、Blumeria graminis f. sp. secalis、Blumeria graminis f. sp. tritici ほか59
カイガラムシ類
ときどき害虫
時期 初夏〜夏(5〜8月)出る場所 枝・幹出やすい条件 枝が混み合って風通しの悪い株、何年も剪定していない古い枝
症状 枝や幹に白や茶色の小さな殻が点々と付き、ひどいと枝が弱ります。排せつ物にすす病が出て葉や枝が黒くなります。
予防 花後の剪定で混み合った枝と古い枝を根元から抜き、株の内側まで風と光を通します。
対処 成虫は殻で薬剤が効きにくいので、歯ブラシでこすり落とすか、付いた枝ごと切り取ります。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): カイガラムシ上科
ハダニ類
ときどき害虫
時期 梅雨明け〜夏(7〜9月)出る場所 葉裏出やすい条件 高温で乾燥が続く時期、雨の当たらない軒下の鉢、風通しの悪い株
症状 葉の色がかすれたように白っぽくなり、葉裏に赤や黄色の小さな点が動いています。放っておくと葉が落ちます。
予防 葉裏まで水をかける葉水で乾燥を防ぎ、剪定で風通しをよくします。軒下の鉢は時々雨に当てます。
対処 葉裏に強めの水をかけて洗い流します。数が多ければ殺ダニ剤を使いますが、まず水で流すだけで減ります。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ハダニ科
よくあるトラブル
花が咲かない、花が少ない
原因の多くは剪定の時期です。翌年の花芽は夏から秋に伸びた枝につくので、秋以降や冬に切ると花芽ごと落とします。ほかに肥料の多すぎ、日照不足、株がまだ若い、鉢の根詰まりがあります。剪定は花後の5〜6月に済ませます。
つるが伸びすぎて手に負えない
1年で2〜3メートル伸びるのが普通です。花後に長く伸びたシュートを根元から切り、残す枝はフェンスやアーチに横向きに留めます。7月までの整理なら翌年の花に響きません。鉢植えなら根を切って植え替えると勢いを抑えられます。
鉢の葉が黄色くなって落ちる
鉢の中が根でいっぱいになった根詰まりか、真夏の水切れが原因です。鉢底から根が出ていたら休眠期に一回り大きな鉢に植え替えます。夏は朝夕の涼しい時間に水をやり、西日の強い場所では鉢を半日陰に移します。
品種一覧(4)
Gadenin の作物マスタに登録されているモッコウバラの品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
か2
さ2
この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
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