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大麦の月別の作業

大麦の月別の作業|秋まきから梅雨前の収穫までを一覧にする

大麦の栽培イメージ

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大麦は十月下旬から十一月にまいて翌年五月末に刈る、七か月の作物です。麦類でいちばん早く穫れる流れを月ごとに表にしました。

月別のやることカレンダー

関東の露地栽培を目安にした一覧です。大麦は秋にまいて冬を越し、春に伸びて五月末に実ります。作業は冬の麦踏み(芽を足で踏むこと)、二月の追肥、五月の鳥よけと収穫に集中し、それ以外の月はほとんどすることがありません。

まいた日、穂が出た日、刈った日を毎年記録しておくと、翌年の計画がそのまま立ちます。穂が出てから刈るまでは三十五日から四十五日で、小麦より一週間ほど早く終わります。

霜柱と梅雨入りが作業の区切りになります。霜柱が立ち始めたら麦踏みを始め、茎が立ち上がる二月下旬までに追肥と土寄せを終え、梅雨入り前に刈り切るのが理想の流れです。

作業目安
10月上旬畑の準備石灰をまいて耕し、高畝を立てる
10月下旬〜11月中旬種まきすじまき二センチ間隔。踏んで密着
12月〜2月上旬麦踏み晴れた日に二回から三回
2月上旬追肥と土寄せ葉色を見て量を決める
3月〜4月草取り、水はけ確認畝間に水を残さない
4月下旬〜5月出穂、鳥よけ実が膨らんだらネット
5月下旬〜6月上旬収穫と乾燥穂が黄色く実が固くなったら刈る
6月脱穀と保存梅雨の晴れ間に干して脱穀

寒冷地と暖地の日程のずれ

大麦は麦類の中では寒さにやや弱く、寒冷地では十月上旬までにまいて根を張らせてから冬に入れます。はだか麦は皮麦よりさらに寒さに弱いので、寒冷地では皮麦を選ぶか、寒さに強いと明記された品種にします。暖地は十一月いっぱいまでまけ、五月中旬には刈れます。

どの地域でも、穂が出てから刈るまでが三十五日から四十五日です。梅雨入りの前に刈れるのが大麦の強みなので、暖地では早生の品種を選んで五月中に刈り切ります。

地域種まき収穫
寒冷地10月上旬〜中旬6月中旬〜下旬
関東平野部10月下旬〜11月中旬5月下旬〜6月上旬
暖地11月〜下旬5月中旬〜下旬

まき時から逆算した畑の準備

夏野菜の跡地をそのまま使えますが、大麦は酸性と湿気を嫌うので、石灰と高畝だけは省けません。九月に夏野菜を片づけたら、まく二週間前までに苦土石灰を一平方メートルに百五十グラムから二百グラムまいて二十センチ耕し、一週間前に堆肥と元肥(前もって入れる肥料)を混ぜて畝を立てます。

種は前年に穫った実をそのまま使えます。大麦は自分の花粉で実る麦なので、品種が混じる心配はありません。買う場合は、まく月の一か月前には手に入れておきます。はだか麦の種は人気で秋に品切れになることがあります。

九月に跡地を片づける
夏野菜の残りを抜き、根を取り除きます。マルチを剥がして畝を崩し、支柱や紐も片づけます。病気の出た株は畑に残さず処分します。
二週間前に石灰と耕うん
苦土石灰をまいて二十センチ耕します。低い畑なら高さ十五センチの畝を立て、雨のあとに水が残らないか確かめます。
種を用意する
一平方メートルに十グラムが目安です。前年の実を使うなら、水に浮かべて沈んだものだけを乾かして使います。浮いた実は中身がないので捨てます。

出穂から収穫までの見どころ

四月下旬に茎の先端から穂が出ます。大麦の穂はのぎ(穂の先の細い毛)が長く、小麦よりも穂全体が長く見えます。花は目立たず、穂が出て数日で受粉が終わります。五月中旬から穂が黄色く変わり、下旬には実が固まって刈り時になります。

麦類でいちばん早く色づくので、周りの畑より先に鳥に狙われます。穂が出たらすぐネットの準備をし、実が膨らんだら張ります。刈り時は穂と茎が黄色くなり、実を爪で押しても凹まなくなったころです。

穂が出たら日付を記録
出穂の日から三十五日から四十五日後が収穫の目安です。記録しておくと刈り時を見逃しません。
五月中旬から毎週見る
穂の色と実の固さを週に一回確かめます。穂が黄色く、実を爪で押しても凹まなければ刈ります。実を押して乳のような汁が出るなら、まだ一週間ほど待ちます。
梅雨入り前に刈り切る
梅雨入りの予報が出たら、多少青みが残っていても実が固ければ刈ります。干している間に追熟します。晴れが二日続く日の午前に刈ると束が湿らず乾きが早いです。

予定どおりに進まないときの立て直し

まき時を逃した、冬に株が減った、収穫が梅雨にかかった。大麦は生育期間が長いので、遅れをどこまで取り戻せるかを表にしました。

状態原因立て直し
十二月に入ってもまいていないまき時を逃した暖地なら十二月上旬まで。関東では翌年に回す
冬に株が半分に減った湿気か寒さ残った株に追肥し、畝間の水を逃がす
五月になっても穂が出ない春まきか寒さ不足穂は出ない。刈って緑肥として鋤き込む
穂が黄色いのに雨が続く梅雨との重なり晴れ間に刈り、軒下で扇風機を当てて乾かす

大麦の栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

大麦の収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は大麦の育て方にまとめています。

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