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ヤマモモの苗選びと植え付け

ヤマモモの苗選びと植え付け|雌雄異株の見分け方と実がなる株の選び方

ヤマモモの栽培イメージ

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ヤマモモは雄株と雌株が別で、雌株に雄株の花粉が届いて初めて実がなります。苗の選び方と植え方をまとめます。

まず雄株と雌株を理解する

ヤマモモは雌雄異株(雄花だけ咲く株と雌花だけ咲く株が別)の常緑樹です。実を採るには雌株が必要で、さらに周囲に雄株がないと受粉しません。ただし花粉は風で数百メートル飛ぶため、街路樹や公園にヤマモモがある地域なら雌株一本でも実がつきます。

実生(種から育てた苗)は雌雄が分かるまで五年から十年かかり、雄株なら実は一生なりません。実を目的にするなら品種名のついた接ぎ木苗を買うのが確実です。

場面苗の選び方実の見込み
近所に街路樹のヤマモモがある雌の接ぎ木苗1本3〜5年で結実する
周囲にヤマモモがない雌の接ぎ木苗+雄株か雄枝の接ぎ木雄株を植えれば結実する
庭木・生け垣が目的実生苗でもよい雌雄不明。実は期待しない
ベランダの鉢植え小型に仕立てられる接ぎ木苗鉢でも結実するが数は少ない

関東以西の街路樹や公園には雄株のヤマモモが多く植えられています。六月に地面に実が落ちている樹があれば雌株です。

品種は実の大きさと熟期で選ぶ

接ぎ木苗で流通する品種は「瑞光」「森口」「秀光」「亀蔵」などです。瑞光は大玉で家庭向きの代表、森口は早生で徳島の主力品種です。品種で実の大きさが倍近く違うので、食べる目的なら大玉の品種を選びます。

品種実の大きさ・熟期特徴
瑞光大玉・6月下旬甘みが強く家庭栽培の定番
森口中玉・6月中旬早生で豊産。関東でも安定して採れる
秀光大玉・6月下旬酸味が少なく生食向き
亀蔵中玉・6月中旬樹勢が強く庭木としても丈夫

品種名がなく「ヤマモモ」とだけ書かれた苗は実生の可能性が高いです。ラベルに「雌」か品種名があるものを選びます。

苗を選ぶときに見るところ

苗は三月から五月に出回ります。ヤマモモは根が細く、根を乾かすとすぐ弱るので、ポット苗か根鉢がしっかり付いた苗を選びます。根の張りが分かる目安として、幹の太さと葉の厚みを見ます。

接ぎ木の継ぎ目を確かめる
幹の根元近くに接ぎ木の継ぎ目があり、しっかりふさがっているものを選びます。継ぎ目より下から出ている枝は台木の枝なので、あれば付け根から切ります。
葉の色とつやを見る
濃い緑で厚みがあり、つやのある葉が付いている苗が健全です。葉が黄ばんでいたり、葉先が枯れていたりする苗は根が傷んでいます。
根鉢の状態を確かめる
ポットの底から白い根が少し見えている苗を選びます。土が乾き切って軽いものや、根鉢がポットから抜けてぐらつくものは避けます。

地植えの植え付け手順

ヤマモモは根に共生菌を持ち、やせた土でも育ちます。肥沃にしすぎると枝ばかり伸びて実がつかないので、植え穴に肥料は入れません。日当たりと水はけのよい場所に、三月中旬から四月に植えます。成木は高さ五メートルを超えるので、建物から三メートル以上離します。

植え穴を掘る
直径と深さ五十センチほどの穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土をバケツ一杯混ぜます。堆肥や化成肥料は入れません。
根鉢を崩さず植える
ヤマモモの根は切れると回復が遅く、共生菌も失われます。根鉢をほぐさず、そのまま穴の中央に置き、接ぎ木部分が土の上に出る深さに合わせます。
土を戻して水極めをする
土を半分戻したところで水をたっぷり注ぎ、泥状にして根と土を密着させます。水が引いたら残りの土を戻し、株元を軽く踏み固めます。
支柱を立てる
常緑で葉が多いため風を受けやすく、根付く前に揺れると根が切れます。支柱を斜めに立て、幹をひもで固定します。

植え付け後一か月は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。根付いてからは雨だけで育ちます。

鉢植えの植え方

ベランダでは十号以上の深い鉢に植えます。用土は赤玉土の中粒七に腐葉土三の水はけのよい配合にし、肥料は混ぜません。鉢植えは樹高を一メートル二十センチほどに抑えると管理しやすく、実も採れます。

鉢の大きさ苗の目安植え替え
8〜10号1〜2年生の接ぎ木苗2年ごとに一回り大きく
12〜13号3〜5年生・結実開始2〜3年ごとに根を整理して同じ鉢へ
15号以上成木3年ごとに表土と根の外側を替える

植え付け後に元気がないときの原因

ヤマモモは植え付け直後に葉を落とすことがあります。常緑樹なので少し落ちる程度なら根の活動に合わせた反応で問題ありませんが、葉が全部落ちたり新芽が出なかったりするときは原因を切り分けます。

症状原因手当て
古い葉が黄色くなって落ちる根付く途中の反応そのまま見守る。新芽が出れば問題ない
葉が緑のまましおれる水切れたっぷり水を与え、株元をわらで覆う
新芽が出ず葉が一斉に落ちる根鉢を崩した・根が乾いた水を切らさず半日陰で回復を待つ
葉先が茶色く枯れる肥料焼け水を多めに流し、肥料を取り除く

植え付けた年は実がついても摘み取ります。樹の力を根に回すことで翌年以降の生育が安定します。

ヤマモモの植え付けに使うもの

木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。

数量は苗木 1 本を単位にしています。

  • 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
    規格の目安
    バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
    数量の目安
    植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。

    穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。

  • 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
    規格の目安
    直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。

    根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。

  • 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
    規格の目安
    幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。

    幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。

  • 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
    規格の目安
    粒状で長く効くタイプ。
    数量の目安
    植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。

    植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
  • 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。

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