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パプリカの月別の作業

パプリカの月別の作業|五月の植え付けから晩秋の片づけまで

パプリカの栽培イメージ

読むのに約 4

パプリカは色づきに日数がかかるぶん、逆算が要ります。月ごとの作業と収穫の見通しを一覧にしました。

一年の流れを一覧で見る

パプリカは五月に植えても、色づいた実が穫れるのは七月下旬からです。花が咲いてから五十日以上かかるという前提で読むと、月ごとの作業の意味が分かります。数字はあくまで目安なので、株の姿を見て前後させてください。

作業目安と注意
2〜3月種まき(温床)二十五度以上が要る。苗を買うほうが確実
4月土作り苦土石灰と堆肥を入れ、畝を高く作る
5月植え付け・一番花摘み株間五十センチ。最初の花は摘む
6月芽かき・支柱・追肥開始一番花の下の芽を取り、四本仕立てにする
7月着果・青採り開始実の数を制限する。緑のまま穫るのも可
7月下旬〜8月色づき始め・高温対策最初の色づき。花が落ちる時期でもある
9月収穫最盛・追肥涼しくなり再び花がつく。実が色づきやすい
10月収穫後半・切り戻し気温が下がり色づきが遅くなる
11月残り収穫・片づけ初霜で終了。青い実も穫り切る
12月土の休ませ残渣を片づけ、翌年は別の場所を用意する

四月から五月の準備と植え付け

四月は土作りの月です。パプリカは十月まで畑にいるので、堆肥をたっぷり入れて土の力を作っておきます。畝は十五センチ以上高くし、水はけを確保してください。

五月上旬から中旬に植え付けます。最低気温が十度を下回らなくなってからが目安です。植えたあとは行灯で囲い、一番花が咲いたら摘み取って株を先に大きくします。

4月に土を作る
植える二週間前に苦土石灰、一週間前に堆肥と肥料を入れて耕します。日をずらすのが効きを揃えるこつです。
5月上旬に植える
株間五十センチから六十センチで植えます。植え穴に水をためてから苗を置くと活着が早まります。
一番花を摘む
最初に咲いた花は摘み取ります。株を大きくすることを優先すると、結果的に収穫量が増えます。

六月から七月の形づくり

六月は株の形を決める月です。一番花の下のわき芽(枝の付け根から出る芽)をすべて取り、四本仕立てにして本支柱を立てます。梅雨の泥はねを防ぐため、敷き藁も済ませておきます。

七月に入ると実が本格的につき始めます。ここで実を多くつけすぎると株が疲れるので、中玉なら同時に八個までを目安に数を制限してください。

6月に芽を整理
一番花の分かれ目より下の芽をすべて摘み、勢いのある主枝を四本残して本支柱を立てます。
追肥を始める
最初の実が卵ほどになったら追肥を始め、以後は二週間おきに続けます。切らさないことが要点です。
実の数を絞る
同時に育てる実は中玉で八個までにします。形の悪いものから取り除くと、残りの色づきが早くなります。

八月の高温をしのぐ

八月は三十五度を超える日が続き、花が咲いても落ちます。これはパプリカの性質なので、無理に肥料を増やしても実はつきません。株を守り、九月の再開に備えるのが正しい過ごし方です。

同時に、色づき待ちの実が日焼けしやすい時期でもあります。葉を切りすぎず、寒冷紗で日ざしをやわらげると、白く硬くなる実が減ります。

水を切らさない
一週間雨がなければ夕方にたっぷり与えます。水切れは尻腐れと日焼けの両方を招きます。
日よけをする
三十五度を超える日が続くなら寒冷紗をかけます。落花と日焼け果の両方を減らせます。
色づいた実を穫る
色がついた実は早めに穫って株を軽くします。抱えたままだと養分を取られ、次の花がつかなくなります。

九月から十一月の後半戦

九月は一年でいちばん実つきのよい時期です。気温が下がって花が落ちなくなり、色づきも進みます。追肥を切らさず、混んだ枝を整理して光を入れてください。

十月に入ると気温が下がり、色づくまでの日数が長くなります。十一月の初霜で株は終わるので、逆算して十月半ば以降に咲いた花は実にならないと考え、青採りに切り替えるのが賢い判断です。

9月に追肥を続ける
二週間おきの追肥を続けます。株が元気を取り戻す時期なので、肥料が結果に直結します。
枝を切り戻す
収穫の終わった枝先を切り戻して光を入れます。切ったあとに追肥を入れると新しい枝が伸びます。
10月半ばで切り替える
十月半ば以降の実は色づきが間に合いません。緑のうちに穫ってピーマンとして使います。
霜の前に穫り切る
初霜の予報が出たら残りをすべて穫ります。霜に当たった実は傷んで保存が利きません。

時期を外したときの立て直し

パプリカは色づきに日数がかかるので、植え付けの遅れが収穫にそのまま響きます。六月植えでも色づいた実は穫れますが、七月以降は青採り中心と割り切るほうが現実的です。

時期遅れたときの見通し対応
5月中に植えた問題なし通常どおり
6月に植えた初収穫が3週間ほど遅れる追肥を早めに始め、実の数を絞る
7月に植えた色づきは秋の数個のみ青採りしてピーマンとして使う
8月以降露地では間に合わない翌年に回す。鉢なら室内に取り込んで試す

パプリカの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

パプリカの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパプリカの育て方にまとめています。

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