日数で当たりをつける
収穫日は熟期で大きく変わります。同じ日に植えても、極早生と晩生では一カ月以上ずれるので、まず自分が植えた品種の熟期を確かめてください。分からない場合は、苗を買った時期から作型を推定し、早生として当たりをつけて早めに見に行く方が安全です。
| 熟期 | 定植から収穫まで | 使いどころ |
|---|---|---|
| 極早生 | 45〜55日 | 短い期間で回したいとき |
| 早生 | 60〜70日 | 家庭菜園の標準。失敗が少ない |
| 中生 | 70〜80日 | 玉が締まり味が乗る |
| 晩生 | 80〜100日以上 | 冬どりや貯蔵向き |
日数は定植からの目安で、育苗の日数は含みません。気温が低い時期ほど日数は延び、同じ品種でも秋冬どりは春どりより長くかかります。
押して確かめる
適期の判断は、日数でも玉の直径でもなく手ざわりです。同じ品種でも肥料と水の効き方で太り方は変わるので、実際に押した感触だけが中身の詰まり具合を教えてくれます。畑に行くたびに一度押す習慣にしてください。
- 手のひらで垂直に押す
- 玉の上から手のひらで押し、表面が沈まず指を押し返す硬さがあれば適期です。ふかふかと沈むならまだ中身が詰まっていません。指先ではなく手のひら全体で押します。
- 頂部を見る
- 上から見て中心の葉が完全に閉じ、頂部が平らになって艶が出ていれば詰まっています。中心がまだ渦を巻いて開いていれば早すぎます。
- 持ち上げて重さを見る
- 玉の脇を持って軽く傾けます。見た目の大きさが同じでも、詰まった玉ははっきり重く感じます。ここが日数より確かな判断材料です。
- 迷ったら採る
- 硬いと感じた時点で内部の圧力はすでに高い状態です。もう一週間置いて大きくしようとした結果が裂球なので、迷ったら採る方が損が小さくなります。
春どりの品種は巻きがゆるく、寒玉ほど硬くなりません。同じ基準で待つと採り遅れるので、頂部が閉じて重みが出た時点を適期とします。
収穫できる期間には幅がある
適期は一日ではなく、数週間の幅があります。ただし幅は作型で違い、生育の速い時期ほど短くなります。春まき夏どりはおよそ20〜25日、これを大きく超えると裂球と品質低下が始まります。夏まき秋冬どりの前半はもっと短く、13〜20日で見ておく方が安全です。
| 作型 | 収穫できる幅 | 過ぎたときに起きること |
|---|---|---|
| 春まき夏どり | 20〜25日 | 高温で内部が伸び、裂球と傷みが出る |
| 夏まき秋どり | 13〜20日 | 秋の生育が速く、短期間で割れる |
| 冬どり | 比較的長い | 凍結と解凍を繰り返して外葉から傷む |
複数株を同時に植えると適期も同時に来ます。二週間ずらして植えるか、熟期の違う品種を混ぜると、割れる前に食べ切れます。
切り方と後始末
収穫は包丁一本で終わりますが、切る位置と時間帯で日持ちがはっきり変わります。芯を斜めに切って断面を小さくし、外葉を数枚残して玉を守る。この二つを守るだけで、冷蔵庫での持ちが一週間近く違ってきます。
- 外葉を残して切る
- 外葉を2〜3枚残した位置に包丁を斜めに入れ、芯を切ります。残した葉が持ち運びの傷を防ぎ、冷蔵庫でも乾燥を遅らせてくれます。
- 露が乾いた朝に採る
- 雨の直後は玉が水を吸っていて、切り口から傷みやすくなります。晴れた日の朝、露が乾いてからが最も日持ちします。
- 株と根を抜く
- 採ったあとの株を残すと、害虫と病気がそこで越冬します。根ごと抜いて畑の外へ出し、次の作の準備に入ります。
- 脇芽を採る場合
- 芯を低く切って切り口に十字の切れ目を入れると、小さな玉が数個できます。暖地の冬どりのあとに試す価値があります。
裂球はなぜ起きるか
裂球は、玉の中身が外葉より速く育ち、内側から押し破る現象です。締まったあとに雨で急に水を吸ったとき、遅い時期に追肥(育てている途中で足す肥料)して急に伸びたとき、そして単純に採り遅れたときに起きます。生育の速い初夏と秋に集中します。
- 待たずに採る
- 最大の対策は待たないことです。硬くなった玉から順に採り、食べ切れないなら配る方が、畑で割れるより確実に得です。
- 結球後は追肥しない
- 玉が締まり始めてからの窒素は、内側の葉だけを伸ばして圧力を高めます。二回目の追肥は結球(葉が内側に巻いて玉になること)が始まるまでに済ませます。
- 乾湿の差をならす
- 敷きわらで土の乾きを緩やかにすると、雨のあとの急な吸水が和らぎます。長雨が読めるなら、その前に採るのが最も確実です。
- 根を切って足止めする
- どうしても収穫を遅らせたいときは、株の片側にスコップを差して根を切るか、玉を半回転ひねって根を傷めます。吸水が減り、数日から一週間ほど稼げます。
根を切る足止めは一度きりの手です。二度目は効かず、株が弱って外葉から傷むので、あくまで収穫までの数日を稼ぐ処置と考えてください。
割れた玉と保存
- 割れたらその日に採る
- 割れ目から雨が入ると内部から腐ります。見つけた日に採り、割れた部分を切り落として使えば残りは問題なく食べられます。
- 芯をくり抜く
- 芯を三角にくり抜き、湿らせた紙を詰めてポリ袋に入れます。芯が水を吸い続けるのを止めると、葉の劣化がはっきり遅くなります。
- 芯を下にして立てる
- 畑で立っていた向きのまま冷蔵します。寝かせると自重で内部が押され、傷みが早くなります。
| 置き方 | 日持ちの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 丸のまま冷蔵 | 2〜3週間 | 芯をくり抜いて湿らせた紙を詰める |
| 切って冷蔵 | 2〜3日 | 切り口が褐変するので早めに使う |
| 畑に置く(冬どり) | 1〜2カ月 | 外葉で包んで霜よけ。凍結の繰り返しに弱い |
| 冷凍 | 1カ月 | ざく切りで生のまま。解凍後は加熱調理向き |
冷蔵庫に入りきらない量が一度に採れたら、外葉を落として四つ割りにし、固ゆでして冷凍します。生のまま冷凍するより場所を取りません。
うまく採れなかったときの切り分け
割れた以外にも、小さいまま止まる、芯が長い、内部に虫がいるといった結果になることがあります。原因は収穫時ではなく、その二カ月前の管理にあることがほとんどなので、次の作へ引き継ぐ形で整理します。
| 採れた玉の状態 | さかのぼる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 小玉のまま硬くなった | 外葉が15枚に届かなかった | 定植を早め、株間と1回目の追肥を守る |
| 芯が縦に長く伸びていた | 肥大期の高温か遅れた追肥 | 結球開始後は肥料を止め、早めに採る |
| 切ったら内部に糞と虫 | 結球前にコナガかヨトウが入った | ネットを結球完了まで外さず、週2回葉裏を見る |
| 苦みが強く筋が硬い | 採り遅れて株が老化した | 押して硬くなった日から1週間以内に採る |
どれも収穫のやり方では直りません。玉の出来はほぼ結球前の一カ月で決まるので、記録は収穫日ではなく定植日と追肥日を残す方が役に立ちます。
キャベツの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
キャベツの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はキャベツの育て方にまとめています。
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