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にんじんの種まき・発芽

にんじんの種まき方法と時期|覆土の厚さと水管理

にんじんの栽培イメージ
まずここだけ

種まきの結論

種まき時期
地域と地温に合わせる
まき方
すじまき / 直まき
まず確認
にんじんは発芽さえそろえば半分成功です。覆土は薄く、まいてから10日は絶対に…

読むのに約 7

にんじんは発芽さえそろえば半分成功です。覆土は薄く、まいてから10日は絶対に乾かしません。

種まきの手順

にんじんは直まきのみで、移植すると主根が傷んで必ず又根になります。ポットで育てて植え替えるという発想は捨ててください。すじまきにして密にまき、隣どうしで支え合わせながら間引いて仕上げます。

浅いまき溝ににんじんの種をまく様子
にんじんは発芽まで土を乾かさないことが大切です。浅い溝にまき、覆土はごく薄くします。
  1. まき溝を浅く作る

    板や支柱の側面を土に押しつけ、深さ1センチ弱の平らな溝を作ります。溝底を平らにすると種が同じ深さに並び、発芽の早い遅いが減ります。

  2. 1センチ間隔ですじまき

    種を1センチ間隔で落とします。密にまくのは間引き前提の作法で、隣の株が土を持ち上げ合って発芽が良くなるためです。厚まきしすぎると徒長(間のびして弱く伸びること)するので指でならしながら。

  3. 覆土は5ミリまで

    にんじんの種は光が当たると発芽する性質なので、覆土は5ミリ、多くても1センチ以内。種がうっすら見え隠れするくらいで十分です。厚い覆土が不発芽の最大原因です。

  4. 必ず鎮圧する

    覆土の上から手のひらか板でしっかり押さえます。種と土を密着させないと水が届かず、覆土が薄いぶん乾きも早くなります。ここを省くと発芽が飛び飛びになります。

  5. 静かにたっぷりかん水

    ハス口を上向きにして細かい雨のようにかけ、溝の土をえぐらないようにします。表土が流れて種が露出すると、そのまま干からびます。

覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。

発芽がそろえば栽培の半分は終わる

まず自分がいつまくかを決めます。同じ出ないでも、春と夏では原因が逆で、打つ手も逆になるためです。次の表で自分の時期の行を見てから、続きを読んでください。

にんじん栽培で最大の山は発芽で、ここを越えれば以降の作業は間引き土寄せ(株元へ土を寄せること)だけです。うまくいかない人のほとんどは病害虫ではなく、まいた種の半分も出ないところでつまずいています。逆に一斉に出そろえば、あとは間引きの遅れさえ避ければ形は整います。

出ない理由は三つに絞れます。覆土が厚くて光が届かないこと、発芽までの間に表土が乾いたこと、地温が35℃を超えるか10℃を下回って発芽が止まったことです。いずれもまいた後では取り返せないので、まく日と覆土と水の三点を先に決めておきます。

まく時期つまずきやすい所先に決めること
春の低い地温芽が出るまで日数がかかるトンネルの用意と、とう立ちしにくい品種
夏の高い地温地温が上がって発芽が止まる日よけの掛け方と、水を切らさない仕掛け
雨の少ない時期表土が乾いて芽が死ぬ覆土の厚さと、乾き止めに使う資材

にんじんの種は寿命が短く、前年の残り種は発芽率が落ちています。まき直しの手間を考えると毎年新しい種を買うほうが安く済みます。

発芽まで乾かさない仕掛け

覆土が5ミリしかないということは、種は乾きやすい表層にいるということです。まいてから発芽するまでの8〜10日間、この5ミリを一度も乾かさないのが唯一のコツで、一日忘れただけで発芽率は目に見えて落ちます。

不織布をべたがけする
畝の上に不織布を直接かけて四辺を土で押さえます。表土の乾きが遅くなり、強い雨で種が流れるのも防げます。発芽がそろったら早めに外します。
もみ殻やわらで覆う
不織布がなければ、もみ殻や切りわらを薄く畝面に散らします。土が見え隠れする程度にとどめ、厚く積むと光が届かず発芽が遅れます。
毎日かん水する
晴天なら朝夕、少なくとも一日一回。表土の色が白っぽくなったら乾き始めのサインです。量より回数を優先し、5ミリを湿らせ続けます。
雨のあとをほぐす
強い雨で表土が固まると、細い芽が殻をかぶったまま持ち上がれません。表面が板状になっていたら、指先で軽くひっかいて割っておきます。

べたがけの不織布は発芽後もそのままにするとひょろひょろに徒長します。子葉が立ち上がったら外すか、支柱で浮かせてください。

夏まきの高温対策

地温が35℃を超えるとにんじんの種はほとんど発芽しません。真夏の裸地の表層は容易に40℃に達するので、夏まきでは地温をどう下げるかがそのまま発芽率になります。夜温が25℃を超える日が続く予報なら、まく日を数日から一週間遅らせる判断も有効です。

夕方にまく
日中の高温を避け、夕方にまいてたっぷりかん水します。一晩かけて地温が下がった状態で吸水が始まるので、朝まきより発芽が安定します。
遮光ネットで日陰を作る
支柱で浮かせた遮光(日ざしを布などでやわらげること)ネットを畝の上にかけ、地温を数℃下げます。地面に直接置くと熱がこもるので必ず浮かせます。発芽後は外します。
前日に畝を冷やす
まく前日に畝へ十分かん水しておくと、水の蒸発で地温が下がり土中の水分も安定します。乾いた畝にまいて当日だけ水をやるやり方は失敗しやすいです。
まき直しの余地を残す
適期の初日に全部まかず、一週間ずらして二回に分けます。片方が高温で失敗しても、もう片方が助かります。夏まきは天候の当たり外れが大きいためです。

出そろわなかったときの判断

まいてから2週間たっても半分も出ていなければ、待たずに判断します。低温期は発芽まで2〜3週間かかることがある一方、高温期に10日出なければまず出ません。中途半端に待つと、まき直しの適期そのものを逃します。

欠株が点在する場合
すじの一部が抜けている程度なら、その部分にだけ追いまきします。周りの株より遅れますが、間引きのときに大きさをそろえて残せば揃います。
全体に薄い場合
畝ごとまき直します。表土だけ軽く耕し直し、覆土と鎮圧とかん水をやり直します。夏まきなら適期の終わりまでにもう一度チャンスがあります。
原因を一つ潰す
覆土が厚かったのか、乾かしたのか、地温が高すぎたのか。まき直しでは前回と違う条件を一つだけ変えると、次から再現できます。

まき直しが適期を外れそうなら、生育日数の短い三寸系の品種に切り替える手があります。根が短いぶん収穫までの日数を詰められます。

春まきと夏まきで難しさが違う

家庭菜園で確実なのは夏まき秋冬どりです。まく時期は暑さの山ですが、その後は気温が下がる一方なので根の肥大期に適温が続き、味も乗ります。春まきは発芽期の地温が低くて出そろわず、さらにとう立ち(花茎が伸びて葉や根が硬くなること)の危険が加わるため難度が上がります。

作型播種の目安収穫主な難所
夏まき年内どり7月下旬〜8月上旬11〜12月発芽期の高温と乾燥
夏まき越冬どり8月中旬〜下旬12〜2月初期生育の確保
春まきトンネル2月下旬〜3月6〜7月低温での発芽ととう立ち
春まき露地4月7月梅雨時の裂根と病気

迷ったら夏まきから始めてください。春まきは専用のとう立ちしにくい品種を選ばないと、根が太る前に花芽が立ちます。

春まきのとう立ちを避ける

にんじんは苗がある程度育った状態で一定期間低温にあうと花芽ができ、根が太らないまま花茎が伸びます。これがとう立ちで、こうなった株の根は硬くて食べられません。春まきで早くまきすぎるのが典型的な原因です。

対策は品種と保温の二つです。春まき用として売られているとう立ちの遅い品種を選び、そのうえでトンネルマルチで低温にあう期間を短くします。露地でまくなら地温が十分上がる4月まで待つほうが確実です。

品種表示を確認する
種袋に春まき可、抽苔が遅いと書かれたものを選びます。夏まき専用種を春にまくと、発芽しても高い確率でとうが立ちます。
トンネルで保温する
2月下旬から3月にまくならビニールトンネルは必須です。晴天日は昼に換気しないと30℃を超えて徒長するので、裾の開け閉めが要ります。
黒マルチを併用する
畝に黒マルチを張って穴をあけてまくと地温が数℃上がり、発芽が早まると同時に低温にあう期間も短くなります。

にんじんの種まきでよくある質問

にんじんの種はいつまく?

地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。

にんじんの種はどうやってまく?

すじまき / 直まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。

にんじんの種は何cmの深さにまく?

種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。

にんじんの種まき後は毎日水やりする?

回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。

にんじんは何日で発芽する?

発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。

にんじんの間引きはいつする?

葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。

にんじんの種まきに使うもの

種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
    規格の目安
    粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
    数量の目安
    セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。

    粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。

  • 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
    規格の目安
    500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。

    ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。

  • 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
    規格の目安
    幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。

    発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。

  • 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
    規格の目安
    差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。

    まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
  • 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。

にんじんの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はにんじんの育て方にまとめています。

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