分けどきは株の姿で決める
チャイブは一株の中で小さな球根が毎年増え、三年ほどで密集します。混んだ株は中心の葉が細くなり、外側だけ伸びて輪のような形になります。この姿が株分けの合図です。まだ株が締まって葉が太いなら分ける必要はありません。
適期は三月上旬の芽出し前と、九月下旬から十月上旬です。真夏と真冬は避けます。芽出し前に分けると新芽がそのまま揃って出るので、初めてなら三月がいちばん失敗が少ないです。
| 株の姿 | 判断 | すること |
|---|---|---|
| 葉が太く株が締まっている | まだ早い | そのまま育てる |
| 中心が空いて輪のように見える | 分けどき | 春か秋に掘り上げて分ける |
| 葉が全体に細く伸びない | 混みすぎか土の疲れ | 分けて新しい土に植える |
| プランターの縁まで根が回った | 分けどき | 分けて土を替える |
掘り上げて手で五本から十本に分ける
株を掘り上げると、小さな球根が束になっています。手で引き離せば五本から十本の束に分かれ、刃物はほとんど要りません。細かく分けすぎると回復が遅れるので、一本ずつにはしません。分けた株はすぐに植え、乾かさないようにします。
植える前に葉を地際三センチで刈り、根も長ければ十センチほどに切りそろえます。葉を残したまま植えると水分が抜けて倒れます。
- 株の周りを広く掘る
- 株から十センチ離れたところにスコップを入れ、根を切らないように株全体を持ち上げます。
- 土を落として手で分ける
- 土を軽く落とし、球根の束を手で引き離します。五本から十本を一束にします。固く絡んでいる部分だけ、清潔なはさみで切り分けます。
- 葉と根を切りそろえる
- 葉を地際三センチ、根を十センチほどに切りそろえます。黒く傷んだ球根や、押すと柔らかい球根は取り除きます。
- すぐ植えて水を与える
- 二十センチ間隔で、球根の白い部分が埋まらない深さに植え、たっぷり水を与えます。乾かすと根が付かないので、掘り上げたその日に植えます。
分けた株は一か月は刈りません。新しい葉が十五センチを超えたら通常の収穫に戻します。
種からも増やせる
花を残すと六月から七月に黒い種ができます。花が茶色く枯れて種が見え始めたら花茎ごと切り、紙袋に入れて乾かすと種が落ちます。とった種はその年の九月か翌春にまきます。
種からの株は親と同じ性質になりますが、収穫まで半年かかります。数を増やしたいときは種、早く採りたいときは株分けと使い分けます。
- 花を二本から三本残す
- 種を取る株は花を摘まずに残します。全部残すと株が疲れて葉が細くなるので、一株につき二本から三本に留めます。
- 枯れたら花茎ごと切る
- 花が茶色く乾いて黒い種が見えたら、花茎を切って紙袋に入れます。雨に当たると種が落ちます。
- 袋の中で乾かして集める
- 風通しのよい場所で一週間乾かし、袋を振って種を落とします。ごみを取り、封筒に入れて冷暗所で保管します。
- その年の秋か翌春にまく
- 九月か三月に五粒から十粒ずつまとめてまきます。古い種は発芽が落ちるので一年以内に使います。
分けた株の植え先を決める
分けた株は地植え、プランター、鉢のどれにも植えられます。増えすぎた株は人に分けるか、料理でよく使う場所の近くに植えると使い切れます。プランターなら深さ二十センチ以上に二株から三株、鉢なら六号鉢に一株が目安です。
植え先の土は新しいものを使います。古い土に植え直しても、株分けの効果が半分になります。同じプランターを使うなら、古い土を捨てて容器を洗ってから新しい培養土を入れます。
| 植え先 | 株数の目安 | 土 |
|---|---|---|
| 地植え | 二十センチ間隔 | 苦土石灰と堆肥を混ぜて二週間置く |
| 深さ二十センチのプランター | 二株から三株 | 新しい培養土に赤玉土小粒二割 |
| 六号鉢 | 一株 | 新しい培養土 |
| 台所の窓辺の小鉢 | 一株 | 培養土。冬も葉が使える |
秋の株分けは冬の備えとセット
九月下旬から十月上旬に分けた株は、冬までに根を張らせる必要があります。植えたあとに追肥(育ちの途中で足す肥料)を一回施し、十月中は刈らずに葉を伸ばさせます。十一月に枯れたら地際で刈って堆肥をかけ、寒冷地は落ち葉で覆います。
秋の株分けは春より回復が遅く見えますが、翌春の芽出しが揃うので、翌年の収穫は春分けと変わりません。十月中に新しい葉が五センチほど出ていれば根は付いています。
- 十月上旬までに植え終える
- 十月中旬を過ぎると根が張る前に寒くなります。遅れたら無理に分けず、株元に堆肥をかけて冬を越し、三月に分けます。
- 植えて二週間後に追肥
- 新芽が動き出したら化成肥料をひとつまみ株の周りに施し、十月いっぱいは刈りません。葉を残して根に養分を送らせます。
- 枯れたら刈って堆肥
- 十一月下旬に葉が枯れたら地際で刈り、完熟堆肥を一センチほどかけます。寒冷地は落ち葉を重ねます。
株分けでつまずいたときの切り分け
分けたあと芽が出ない、しおれたまま戻らない、翌年も葉が細い。株分けの失敗は時期と分け方と植え方で説明が付きます。掘り返して確かめる前に、株の姿から原因を絞ります。
- 植えて一か月芽が出ない
- 真夏か真冬に分けたか、深植えです。株元を少し掘って白い部分を出し、次の適期まで水を控えめにして待ちます。
- しおれたまま倒れている
- 葉を刈らずに植えたか、根が乾きました。地際三センチで刈り、たっぷり水を与えて日陰で一週間養生します。
- 翌年も葉が細い
- 細かく分けすぎたか、古い土に植えました。三月に追肥し、秋にもう一度五本から十本の束で新しい土に植え直します。
- 分けた株が腐った
- 傷んだ球根を残したか、水が多すぎです。健全な白い球根だけを選び直し、乾かし気味に植え直します。
チャイブの挿し芽・株分けに使うもの
ハーブは挿し芽で増やしやすいものが多く、水に挿すだけで根が出る種類もあります。
- 挿し芽用土(赤玉土小粒)探す言葉「挿し芽 用土 赤玉土 小粒」
- 規格の目安
- 赤玉土の小粒か鹿沼土の単用。肥料分のないもの。
- 数量の目安
- 3 号ポット 1 個で 0.2L。
肥料分があると、根が出る前に切り口が傷みます。清潔で肥料のない土が条件です。
- よく切れるはさみ探す言葉「園芸ばさみ 切れ味 ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm。使う前にアルコールで拭きます。
切り口が潰れると水を吸えません。節の少し下を斜めに一度で切ります。
- 3 号ポット探す言葉「ポリポット 3号 育苗」
- 規格の目安
- 直径 9cm(3 号)。
根が出るまでは小さい容器のほうが乾き具合を見やすく、管理も楽です。
- ミントやバジルのように水挿しで根が出るものは、用土も促進剤も要りません。
- 発根促進剤は、根の出にくい木質のハーブ以外では急ぎません。
チャイブの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はチャイブの育て方にまとめています。
iPhone 対応(Android 版は準備中)。無料で使えます。
この記事は広告を含みます。