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きゅうりの植え付けと支柱

きゅうりの植え付けと支柱立て|苗選び・株間・ネットの張り方

きゅうりの栽培イメージ

読むのに約 6

根が浅く風に弱いきゅうりは、苗の若さと支柱の強さで初期の伸びが決まります。

苗は本葉3〜4枚の若いうちに植える

きゅうりの苗は本葉3〜4枚、双葉がまだ黄ばまずに残っているものを選びます。本葉が5枚以上に育ち、鉢の底から根が白く回りきった苗は、植えても新しい根の伸びが鈍く、最初の雌花を着けたところで株が伸び悩みます。

接ぎ木苗はつる割病や急な萎れに強く、同じ場所で数年続けて作る菜園では有利です。実生苗より値は張りますが、連作した畝や、前年に株がしおれて枯れた記憶のある場所では、迷わず接ぎ木を選んだほうが結果は安定します。

支柱のそばへ植え付けるきゅうりの苗
本葉が育った苗を、根鉢を崩さないように支柱の近くへ植え付けます。
残す苗の見分け
双葉が残り、節が詰まって茎の太い苗を選びます。子葉が落ちた苗は育苗が長引いた印で、植えてからの伸びが目に見えて鈍くなります。
接ぎ木か実生か
初めての畑や1〜2年しか作っていない場所なら実生で十分です。ウリ科を続けている畝、前年に株が枯れた場所では接ぎ木を選びます。
買ってから植えるまで
当日に植えられないときは日なたに置き、朝夕に水をやります。室内の暗い場所に置くと一日で徒長(間のびして弱く伸びること)し、植え付け後に倒れやすくなります。

葉が濃い緑で厚ぼったい苗は肥料が効きすぎています。植え付け後に節が詰まりやすいので避けます。

土づくりは植え付けの2週間前から

きゅうりの根は地表から20センチほどの浅い層に横へ広がります。深く耕すことより、その浅い層をふかふかに保って水もちと水はけを両立させるほうが効きます。堆肥を多めに入れる意味はここにあります。

2週間前に石灰
1平方メートルあたり苦土石灰を100グラムから150グラムまいて耕します。適した酸度はペーハー6.0から6.5で、酸性に傾くと根の伸びが鈍ります。
1週間前に元肥
完熟堆肥を1平方メートルあたり2キログラムから4キログラム、化成肥料を100グラムから200グラム入れて混ぜます。堆肥は多めでかまいません。
畝は幅1メートル前後
幅1メートルなら1条、1.5メートル取れるなら2条植えにします。高さは10センチから15センチ、水はけの悪い畑では20センチまで上げます。
黒マルチを張る
植え付けの1週間以上前に張って地温を上げておきます。同時に泥はねを止められるので、べと病の初発を遅らせる働きも兼ねます。

未熟な堆肥を直前に入れると、発酵の熱とガスで根が傷みます。間に合わないときは元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)を減らし、追肥(育てている途中で足す肥料)で補うほうが安全です。

植え付けの適期は気温ではなく地温で決まる

きゅうりの根が動き出すのは地温がおよそ15℃を超えてからです。日中の気温が20℃あっても、朝の地温が低いままだと根は水を吸えず、日中に葉がしおれて回復しないという事故が起こります。植え付けの1〜2週間前に黒マルチを張って土を温めておくと差が出ます。

地域植え付けの目安直まきの目安
暖地4月下旬〜5月上旬5月上旬〜中旬
中間地5月上旬〜中旬5月中旬〜下旬
寒冷地5月下旬〜6月上旬6月上旬

遅霜の心配がある年は、植え付けを一週間ずらしたほうが結局は早く採れます。焦って植えても止まります。

株間と植え穴のつくり方

株間は45〜60センチ
つるを1本仕立てにするなら45センチ、子づるを伸ばして横に広げるなら60センチとります。詰めると下葉が混み合い、うどんこ病とべと病の発生が一気に早まります。
植え穴に水を溜めてから植える
穴を掘って先に水を注ぎ、引いてから苗を置きます。植えたあとに上からかけるだけでは、根鉢の内側まで水が届かず活着が遅れます。
浅植えにする
根鉢の肩が地面よりわずかに高くなるよう浅く植えます。接ぎ木苗は接ぎ目を絶対に土に埋めないでください。埋めると穂木から根が出て、台木の耐病性が失われます。

支柱とネットは植え付けと同じ日に立てる

きゅうりは植え付けから2週間ほどで急につるを伸ばします。あとから立てようとすると根を傷め、伸び始めた巻きひげを折ることになります。支柱は苗を置く前、遅くとも同じ日のうちに組んでしまうのが確実です。

支柱は長さ2.1メートル以上を合掌に組み、頂部を横棒で通してから交点をしっかり結束します。きゅうりは葉が大きく、実がついた株は風を受ける面積が真夏に最大になります。台風前に補強するのではなく、最初から倒れない骨組みにしておきます。

ネットは目合い18〜24センチ
手が入る大きさが必要です。細かい目のネットは巻きひげが絡んで整枝(枝の数と向きを整えること)ができず、収穫のたびに実を傷つけます。
たるませずに張る
ネットがたるむと風で揺れ、葉と実がこすれて傷果になります。上下と両端を引いて、押しても大きく動かない張り具合にします。

植え付け直後の一週間

活着するまでは、株元に直径30センチほどの範囲でたっぷり水をやります。この時期はまだ追肥をしません。根が浅い層に留まって、真夏の乾燥に耐えられない株になるためです。

つるが30センチほど伸びたら、巻きひげ任せにせず麻ひもで支柱に軽く誘引します。茎を締めつけず、ひもは8の字にして余裕を持たせます。ここで方向を決めておくと、後の整枝が驚くほど楽になります。

1日目から3日目
毎日株元に水をやり、日中しおれても夕方に戻るかを確認します。晴天が続く年は寒冷紗を一枚かけて日差しをやわらげます。
4日目から7日目
新しい葉が動き出したら活着です。ここから水やりの間隔を少しあけ、根を下へ誘導します。追肥はまだ入れません。
根鉢を乾かさない
浅植えにした根鉢は乾きやすく、畝の表面だけ濡らす水やりでは中まで届きません。株元へ直接、時間をかけて注ぎます。

風の強い畑では、植え付け直後だけ株の北西側に不織布のあんどんを立てると、葉のちぎれを防げます。

種から始めるときの育苗と直まき

きゅうりは発芽から定植まで30日ほどで、育苗の期間が短い作物です。本数が要るときは種のほうが安く、品種も選べます。ただし発芽には25℃から30℃の地温が必要なので、春は加温か遅まきが前提になります。

ポットにまく
9センチのポットに3粒まき、1センチほど覆土します。本葉が出たら1本に間引き、本葉3〜4枚、まいてから30日前後で植え付けます。
育苗中の温度
発芽までは25℃前後を保ち、発芽後は昼間20℃台、夜は15℃を下回らないよう管理します。徒長したら夜の温度を下げます。
直まきは畝を作ってから
畝立てとマルチ張りから5〜6日おき、地温が上がってから1か所に3粒まきます。切りわらをかけると土の固まりと乾燥を防げます。
直まきの間引き
発芽までは4〜5日です。本葉3〜4枚で1本にしますが、引き抜くと残す株の根を傷めるので、地際ではさみで切ります。

直まきは移植の傷みがない分だけ根が深く入り、真夏の乾燥に強い株になります。適期に間に合うならこちらが有利です。

きゅうりの植え付けに使うもの

植え付けの日にそろっていないと後から張り直しになるのが、マルチと防虫ネットです。苗を買う前に用意しておきます。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 穴あき 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が早いです。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。両端を埋めるぶんが要るので、畝の長さ + 1m で見ます。

    地温を上げ、雨のはね返りを止め、雑草を抑えます。土からはねる泥は病気の入り口なので、病気が出やすい畑ほど効きます。

  • マルチ押さえ(U 字ピン)探す言葉「マルチ押さえ ピン」
    規格の目安
    長さ 15cm 前後の鉄製。プラスチック製より風に強いです。
    数量の目安
    畝 1 本で 20〜30 本。50cm 間隔が目安。

    マルチは土をかぶせて留めるのが基本ですが、風の通る場所ではピンを足さないと一晩でめくれます。

  • 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
    規格の目安
    目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱(長さ 210cm・直径 8mm)と合わせて使います。
    数量の目安
    ネットは畝 1 本(3m)で 4m。支柱は 50cm 間隔で 7 本。

    1mm はモンシロチョウやコナガなど、卵を産みに来る蛾や蝶を止めるための目です。アブラムシやアザミウマはこれでは通ります。狙う虫で目合いを決めてください。

    出典: 農研機構「0.6mm 目合いネットによるアブラナ科野菜害虫の侵入阻止効果」

  • 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
    規格の目安
    幅 6〜8cm のステンレス製。目盛りの付いたものは植え穴の深さを見るのに使えます。

    根鉢と同じ大きさの穴を掘るための道具です。柄と刃が一体になっているものは曲がりません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 支柱を立てない作物なら、トンネル支柱は要りません。
  • 穴なしマルチをカッターで開ければ、株間の違う作物にも 1 本で使い回せます。

きゅうりの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はきゅうりの育て方にまとめています。

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