肥料は五月から八月上旬まで
デンドロビウムの肥料は、新芽が伸び始める五月ごろから八月上旬までに限ります。それ以降に肥料が残っていると、秋にできるはずの花芽が高芽(茎の節から出る小さな子株)に変わります。バラや野菜の感覚で秋まで与えるのが最も多い失敗です。
液体肥料の目安は表示の千倍から二千倍で、週一回を水やり代わりに与えます。置き肥だけでも育ちますが、成長の早い五月から六月に液体肥料を足すと、新芽が太く仕上がります。肥料の効きは葉の色より新芽の太さで判断してください。
- 置き肥は鉢のふちに置く
- 置き肥は株元ではなく鉢のふちに置き、水やりのたびに少しずつ溶け出すようにします。株元に直接置くと新芽が肥料焼けで黒くなります。
- 液体肥料は乾いた鉢に与えない
- 乾ききった水ゴケに濃い液体肥料をかけると根が傷みます。先に水を与えて湿らせてから、薄めた液体肥料を与えるのが安全な順番です。
| 月 | 肥料の種類 | 与え方 |
|---|---|---|
| 5月 | 洋ラン用の緩効性置き肥 | 鉢のふちに一回置く |
| 5月〜7月 | 液体肥料を千倍に薄めたもの | 週一回、水やり代わりに与える |
| 8月上旬 | 置き肥を取り除く | 液体肥料もここで止める |
| 8月中旬〜翌4月 | 与えない | 秋以降の肥料は花芽を止める |
肥料の濃さは表示の半分程度から始めます。ランは肥料に弱く、濃すぎると根の先が黒く焼けます。
新芽の伸び方で肥料の効きを判断する
春に株元から出た新芽が、夏の終わりまでに前年のバルブと同じかそれ以上の太さに育てば肥料は足りています。細く長く伸びるだけなら日光不足で、肥料を増やしても解決しません。
肥料が効きすぎると、葉が濃い緑になって大きく広がる一方で、バルブが太らないという姿になります。葉ばかりが立派で茎が締まらないときは、肥料を半分に減らして日光を増やします。
- 前年のバルブと比べる
- 八月末に新芽の太さと高さを前年のバルブと見比べます。同じかそれ以上なら翌春の花は期待できます。
- 細いなら日光を増やす
- 細長い新芽は肥料不足ではなく日光不足です。遮光を弱めるか、より明るい場所へ移して翌年に備えます。
- 葉先が枯れたら肥料を薄める
- 葉先が茶色く枯れ込み、根の先が黒いなら肥料が濃すぎます。水だけを数回たっぷり与えて鉢の中の肥料を流します。
高芽が出たときの扱い
バルブの途中の節から葉と根を持った小さな株が出ることがあります。これが高芽で、肥料や暖かさが秋以降に残ったときの合図です。放っておくと親株の養分を奪うので、根が二〜三センチ伸びたら外して別の鉢に植えます。
高芽が出ても親株の花が減るわけではありません。ただし高芽の数が多いほど親株の養分が分散するので、育てる予定のない高芽は根が出る前に取り除いて構いません。
- 根が伸びるまで待つ
- 高芽の根が二〜三センチになるまでは親株に付けたままにします。早く外すと根がなく枯れます。
- 手でひねって外す
- 根元を持って軽くひねると節から外れます。切り口には何も塗らず、半日乾かしてから小さな鉢に水ゴケで植えます。
高芽が二年続けて出るなら、秋の管理が暖かすぎるか肥料が遅くまで残っている可能性があります。置き肥を八月上旬に外せているか確かめてください。
古いバルブは切らずに残す
花が終わったバルブはしわが寄って見栄えが悪くなりますが、養分の貯蔵庫として新芽を支えています。葉が落ちて完全に茶色く枯れるまで切らずに残します。緑色のバルブを切ると、翌年の新芽が小さくなります。
枯れたバルブを取り除くときは、根元を手で持って左右にひねると外れます。硬いときは根元をはさみで切ります。株の中心に枯れたバルブが残ると風通しが悪くなり、カイガラムシの隠れ場所になります。
| 状態 | 見た目 | 扱い |
|---|---|---|
| 現役のバルブ | 緑色で葉が付いている | 残す。翌年また花が咲く |
| 葉が落ちたバルブ | 緑色だが葉がない | 残す。養分の貯蔵庫 |
| 枯れたバルブ | 茶色で押すとつぶれる | 根元から切り取る |
枯れたバルブを取ったあとの穴には、新しい水ゴケを軽く詰めて株がぐらつかないようにします。
株が弱ったときの立て直し
新芽が年々小さくなり、バルブの数だけ増えて花が減ってきたら、根詰まりか肥料不足のどちらかです。鉢を抜いて根が鉢の内側にびっしり回っていれば植え替え、根に余裕があるなら翌春の肥料を少し増やして様子を見ます。
- 鉢から抜いて根の量を見る
- 根が鉢の形に固まって水ゴケが見えないなら根詰まりです。花後の四月から五月に一回り大きい鉢へ植え替えます。
- 株分けで若返らせる
- バルブが十本以上になったら、三〜四本ずつに分けて植え直します。若いバルブが中心の株ほど翌年の花付きが良くなります。
弱った株には肥料を増やしても効きません。根が回復して新芽が動き始めてから、薄い液体肥料を与えるのが順番です。
デンドロビウムの育てている間に使うもの
草花の管理は、花がらを摘むことと、肥料を切らさないことに尽きます。どちらも道具は小さくて済みます。
- 花がら摘み用のはさみ探す言葉「園芸ばさみ 花がら摘み」
- 規格の目安
- 刃渡り 3〜5cm、先の細いもの。手に収まる小さいものが疲れません。
咲き終わった花をそのままにすると、種を作るほうへ養分が回って次の花が減ります。摘み続けるほど花期が伸びます。
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 花 リン酸」
- 規格の目安
- 1000 倍希釈の原液。リン酸の数字が高いもの。
つぼみの上がる時期に週 1 回。窒素の多い肥料を続けると、葉ばかり茂って花が減ります。
- 緩効性肥料(置き肥)探す言葉「緩効性肥料 置き肥 花」
- 規格の目安
- 2〜3 か月効く粒状。鉢の縁に置きます。
- 数量の目安
- 8 号鉢に 10〜15g を 2〜3 か月ごと。
水やりのたびに考えなくて済みます。液肥との併用なら、置き肥は規定量の半分から始めます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口が外せるものは、株元だけに与えるときに便利です。
花に水をかけると傷んで早く終わります。ハス口を外して株元へ注げば、花を濡らさずに済みます。
- 花がらは指で摘める種類が多く、はさみが要るのは茎の硬いものだけです。
- 活力剤は肥料の代わりになりません。
デンドロビウムの長く咲かせるコツは作物ページに
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