季節で水やりの量を切り替える
デンドロビウムは水ゴケかバークで植えるのが一般的で、乾き方が土とはまったく違います。成長期の春から夏は乾いたらたっぷり、秋からは乾いてもすぐには与えず、冬は月に二〜三回まで減らします。この差がはっきりしているほど春の花が揃います。
表の頻度はあくまで目安で、鉢の材質や置き場所で乾き方は倍ほど変わります。素焼き鉢は乾きが早く、プラスチック鉢は遅いので、同じ週一回でもプラスチック鉢では与えすぎになることがあります。
| 時期 | 水やりの頻度 | 目安 |
|---|---|---|
| 4月〜6月 | 表面が乾いたらたっぷり | 新芽が伸び始めたら回数を増やす |
| 7月〜9月 | ほぼ毎日〜二日に一回 | 朝か夕方に与え、昼の高温時は避ける |
| 10月〜11月 | 週一回程度 | バルブが固く締まるまで乾かし気味 |
| 12月〜3月 | 月二〜三回 | バルブに深いしわが寄ったら与える |
乾き具合は鉢の重さと水ゴケを触って確かめる
表面が乾いて見えても中が湿っていることが多く、見た目だけで判断すると与えすぎになります。鉢を持ち上げて軽さを覚え、指で水ゴケの中ほどを触って判断します。
与えるときの水温にも気を配ります。真夏の日中にホースにたまった熱い水や、冬の冷たい水道水は根を傷めます。バケツにくんで室温になじませた水を使うと、根への負担が減ります。
- 鉢の重さを覚える
- たっぷり与えた直後の重さと、二〜三日後の重さを手で比べます。軽くなって水ゴケが指で押しても水がにじまなくなったら与えどきです。
- 鉢底から流れるまで与える
- 与えるときは鉢底から水が流れ出るまで、水ゴケ全体に行き渡らせます。少量ずつ何度もかけると中心部が乾いたままになります。
- 受け皿の水は捨てる
- 受け皿にたまった水は必ず捨てます。ためたままにすると鉢底の根が窒息し、一週間ほどで根腐れが始まります。
夏は葉水で乾燥を補う
夏の屋外では鉢が一日で乾きます。朝に鉢へ与え、夕方に葉全体へ霧吹きで葉水をかけると、乾燥とハダニの両方を防げます。日中の高温時に冷たい水をかけると葉が傷むので、時間帯を守ります。
- 朝の水やりを基本にする
- 気温が上がる前の朝に与えると、日中に鉢の中の水温が上がりすぎず根が傷みません。夕方だけの水やりは夜間に蒸れやすくなります。
- 葉水は葉の裏まで
- 霧吹きは葉の裏側にも当てます。ハダニは葉裏に付くので、葉裏を湿らせることが予防になります。
- 留守にするときは腰水を避ける
- 夏に数日留守にするときは、鉢を半日陰へ移して朝にたっぷり与えれば二〜三日は持ちます。受け皿に水をためる腰水は根腐れの原因になるので避けます。
梅雨どきに雨ざらしにしていると水ゴケが乾く間がなく、根腐れの入口になります。雨が三日以上続くときは軒下へ移し、鉢が軽くなるまで乾かします。
冬はバルブのしわを見て与える
冬は水を控えるほど花芽が育ちますが、まったく与えないとバルブが枯れ込みます。バルブに縦の浅いしわが寄る程度なら正常で、深く刻まれるようになったら暖かい日の午前中に少量与えます。
つぼみが見え始める二月から三月は、冬の中でも少しだけ水を増やします。つぼみが膨らみ始めたら週一回程度に戻し、乾燥でつぼみが落ちないよう朝に霧吹きをします。ここで急に水を増やしすぎると花が小さくなります。
室内の暖房で空気が乾く冬は、鉢の水やりを増やすのではなく葉水で補います。朝に霧吹きで葉とバルブを軽く湿らせると、水ゴケを湿らせずに乾燥を防げます。
| 状態 | 見た目 | 水やり |
|---|---|---|
| 正常 | バルブが固く、浅いしわがある | 与えない |
| 乾きすぎ | 深いしわが寄り、葉先が枯れる | 暖かい日の午前中に少量 |
| 与えすぎ | バルブがぶよぶよで黒ずむ | しばらく止めて乾かす |
冬の水は室温と同じくらいに温めたものを使います。冷たい水道水をそのままかけると根が傷みます。
根腐れしたときの立て直し
根腐れの初期は葉が黄ばんで落ちるだけで、バルブはまだ固い状態です。ここで気づいて水を止めれば、たいてい春の植え替えで回復します。バルブまで柔らかくなると回復は難しく、健全な部分を分けて植え直します。
- 鉢から抜いて根を見る
- 白くて固い根が生きている根、茶色く中が空洞になった根が腐った根です。腐った根を手でつまんで軽く引くと簡単に外れます。
- 腐った根を切り取る
- 清潔なはさみで腐った根を切り、切り口を半日ほど乾かしてから新しい水ゴケで植え直します。すぐに水は与えません。
- 植え直し後は一週間水を止める
- 切り口が乾いてから水を再開します。半日陰に置き、新しい根が伸び始めたら通常の水やりに戻します。
根腐れの多くは冬の与えすぎから始まります。冬に葉が黄ばんで落ち始めたら、まず水を止めて様子を見るのが最初の手当てです。
デンドロビウムの水やりに使うもの
水やりの失敗は、回数ではなく「乾いていないのに与えた」ことで起きます。判断する道具と、与える道具に分けて考えます。
- ジョウロ(ハス口付き)探す言葉「ジョウロ 5L ハス口 外せる」
- 規格の目安
- 容量 4〜5L。ハス口の外せるものを選びます。
外して株元に注ぐと、葉や花を濡らさずに土だけへ届きます。病気の広がり方が変わります。
- 水分計(土壌水分計)探す言葉「土壌水分計 鉢植え」
- 規格の目安
- 土に挿して読む針式。乾き・適・湿の 3 段階が読めれば十分です。
表面が乾いていても中は湿っていることがあります。何日おきと決めるより、測って決めるほうが確実です。
- 底面給水鉢・受け皿探す言葉「底面給水 プランター」
- 規格の目安
- 水をためる部分が下にある鉢か、深めの受け皿。
留守にする日があるとき、乾きの速い夏の鉢を持たせられます。ただし常時ためたままにはしません。
- 自動潅水装置は、鉢の数が増えてからで十分です。
- 受け皿に水をためたままにするのは、根を傷める原因になります。屋外では受け皿を使わない選択もあります。
デンドロビウムの長く咲かせるコツは作物ページに
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