見た目から原因を切り分ける
モミジの不調は葉と枝と幹に出ます。葉の縁が茶色いのか、何かが付いているのか、枝が枯れ込んでいるのか、幹に穴があるのかを見て、環境か虫か病気かを判断してから対処します。
| 症状 | 考えられる原因 | まずすること |
|---|---|---|
| 葉の縁が茶色く縮れる | 葉焼け、水切れ | 遮光と水やりの見直し |
| 新葉が縮れて広がらない | アブラムシ | 水で流す、殺虫剤 |
| 葉の表面に白い粉 | うどんこ病 | 病葉を摘み、風通しを改善 |
| 葉がかすれて白っぽい | ハダニ | 葉裏に水をかける |
| 幹の根元におがくず | カミキリムシの幼虫 | 穴に針金を差して幼虫を殺す |
| 枝先から茶色く枯れ込む | 剪定の傷、胴枯れ病 | 緑の部分まで切り戻して癒合剤 |
葉焼けは病気ではない
七〜八月に葉の縁から茶色く縮れて、ひどいと葉全体が紙のようにぱりぱりになるのが葉焼けです。西日と乾いた風、鉢の中の高温が原因で、病気ではないので薬は効きません。葉裏に虫がいないことを確かめたら、遮光と株元の覆い、朝夕の葉水で対処します。焼けた葉は戻りませんが、枝が緑なら翌年はきれいな葉が出るので、水を切らさず秋まで持たせます。
- 葉裏に虫がいないか見る
- 縁だけが茶色く、葉裏に動くものも粉もなければ葉焼けです。赤い点が動くならハダニなので、対処が変わります。
- 遮光と葉水を始める
- 西側に寒冷紗を張り、鉢は午前だけ日が当たる場所へ移します。朝夕に葉の表裏へ霧を吹いて葉の温度を下げます。
- 焼けた葉は残す
- 焼けた葉を摘むと光合成が減って枝が弱ります。見た目は悪くても落葉まで残し、翌年の遮光を梅雨明け前に準備します。
アブラムシとハダニ
四〜五月の新葉にアブラムシが群がり、葉が縮れて広がらず、排せつ物に黒いすす病が付きます。数が少ないうちは水で流すか指でつぶし、広がったら庭木用の殺虫剤を新芽と葉裏にかけます。ハダニは梅雨明け後の乾燥した時期に葉裏に付き、葉がかすれて白っぽくなります。朝夕の葉水で防げるので、葉焼け対策と兼ねて続けます。
| 時期 | 虫 | 対処 |
|---|---|---|
| 4〜5月 | アブラムシ | 水で流す、殺虫剤、テントウムシを残す |
| 7〜9月 | ハダニ | 葉裏に散水、ひどければ殺ダニ剤 |
| 5〜9月 | イラガなどのケムシ | 見つけ次第に割りばしで除去、素手で触らない |
イラガの幼虫は触ると強く痛みます。葉裏に黄緑色のとげのある幼虫がいたら、手袋をして枝ごと切り落とします。
カミキリムシは幹の根元を見る
ゴマダラカミキリなどが六〜八月に幹の根元近くに産卵し、幼虫が幹の中を食べ進みます。株元におがくずのような木くずがたまっていたら幼虫がいる合図で、放っておくと幹の中が空洞になって枝が枯れ、風で折れます。木くずの上にある穴を探して針金を差し込み、幼虫を刺し殺すか、園芸用の殺虫剤を穴に注入します。成虫は六〜七月に見つけたら捕まえます。
- 月に一度、株元を見る
- 六〜十月は月に一度、幹の根元から高さ五〇センチまでを見て、木くずと穴がないか確かめます。木くずは雨で流れるので晴れた日に見ます。
- 穴に針金を差す
- 木くずの出ている穴に太めの針金を差し込み、奥まで突いて幼虫を殺します。穴が曲がっていて届かないときは殺虫剤を注入します。
- 穴を塞ぐ
- 処置の後は穴に癒合剤か木工用の接着剤を詰めて塞ぎます。空いたままだと別の虫や病気が入ります。
うどんこ病と枝の枯れ込み
五〜六月と九〜十月に葉の表に白い粉をまいたような斑点が出るのがうどんこ病で、枝が混んで風が通らない株から始まります。初期は病葉を摘んで捨て、広がったら花木用の殺菌剤を一週間おきに二〜三回かけます。枝先から茶色く枯れ込んで下へ進むのは、剪定の傷から入った菌か、胴枯れ病です。枯れ込みの境目より下の緑の部分で切り戻し、切り口に癒合剤を塗ります。
- 初期は葉を摘む
- 白い斑点が数枚だけなら、その葉を摘んで袋に入れて捨てます。株元に落とすと胞子が残ります。
- 枯れ込みは緑まで切り戻す
- 枝の皮を爪で削って茶色と緑の境目を探し、境目より五センチ下の緑の部分で切ります。時期は十二月が安全です。
- 落ち葉を片付ける
- うどんこ病が出た年の落ち葉は株元に残さず袋に入れて捨てます。健全な葉だけなら株元に敷いてかまいません。
薬をかける前に確かめること
殺虫剤や殺菌剤は相手を確かめてからでないと効きません。葉の縁の茶色が葉焼けなら薬は無意味ですし、白いものがうどんこ病かハダニの抜け殻かでも薬が違います。まず葉裏をルーペで見て、動くものがいるか、粉が指でこすれて落ちるかを確かめます。モミジは葉が薄く薬で焼けやすいので、かけるときは朝か夕方の涼しい時間に、規定より薄めから試します。
同じ薬を続けると効かなくなるので、二回目は成分の違うものにします。真夏の日中に薬をかけると薬害で葉が焼けるので、七〜八月は早朝だけにします。
- 葉裏を見て相手を決める
- 緑の小さな虫が群れているならアブラムシ、赤い点が動くならハダニ、動くものがなく白い粉ならうどんこ病、何もなければ葉焼けです。
- 薄めから試す
- 初めて使う薬は、一枝だけにかけて二〜三日様子を見ます。葉に斑点が出なければ全体にかけます。
モミジの上手に育てるコツは作物ページに
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