庭植えと鉢植えで水やりを分ける
庭に植えて二年目以降のモミジは、真夏に十日以上雨が降らないとき以外は水やりがいりません。植えた年は根が浅く、土の表面が乾いたら根元にたっぷり与えます。鉢植えは葉が薄く水をよく使うので、真夏は毎朝たっぷりやり、夕方に土を触ってまた乾いていれば追加します。水切れすると葉の縁から茶色く縮れて、その葉は秋まで戻りません。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 植え付け1年目の庭植え | 表土が乾いたら根元へ10リットル | 夏は3日に1回、株元を覆う |
| 根付いた庭植え | 10日以上の日照りだけ | 冬はやらない |
| 鉢植え(春秋) | 表土が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿の水は捨てる |
| 鉢植え(真夏) | 毎朝、夕方に土を触って追加 | 朝夕に葉水をかける |
| 鉢植え(冬) | 1〜2週間に1回 | 落葉中は乾かし気味に |
葉と土を見て判断する
表面が白っぽく乾いて見えても、指を二センチほど差し込んで湿り気があればまだ水はいりません。モミジは葉が薄いので、水切れの合図が早く出ます。朝に葉が垂れていれば水切れ、夕方だけ垂れて朝に戻るなら暑さのせいで、後者は水を増やさずに日よけで対処します。過湿にも弱く、いつも湿っていると細根が黒くなって下葉から黄色く落ちるので、乾いたらやる、やるならたっぷり、の区切りをはっきり付けます。
- 指で二センチ確かめる
- 表土の下に指を入れ、ひんやり湿っていれば待ち、乾いてさらさらなら与えます。鉢を持ち上げて軽さで判断する方法も慣れると確実です。
- 夏は朝夕の葉水
- 真夏は朝の水やりのついでに葉の表裏に霧を吹き、夕方にもう一度かけます。葉の温度が下がって焼けにくくなり、ハダニも減ります。
- 冬は暖かい日の午前中
- 落葉中の鉢は水をあまり吸いません。一〜二週間に一回、晴れた日の午前中に土の表面が乾いているのを確かめてから与えます。
肥料は控えめに、秋は与えない
モミジは肥料が多いと枝ばかり伸びて葉が大きくなり、紅葉の色も鈍ります。庭植えなら二月に寒肥として油かすと堆肥を株元から離して埋めるだけで十分で、生育が弱い株にだけ五月に緩効性の化成肥料をひとつまみ足します。追肥(育ちの途中で足す肥料)を秋に与えると葉に窒素が残って紅葉しないので、九月以降は絶対にやりません。鉢植えは三月と五月に規定量の半分ずつです。
| 時期 | 肥料の種類 | 量(庭植え1株) |
|---|---|---|
| 2月 | 油かすと堆肥の寒肥 | 両手で2杯を株元の周囲に埋める |
| 5月 | 緩効性の化成肥料 | 生育の弱い株だけひとつまみ |
| 6〜8月 | 与えない | 夏の肥料は葉焼けを助長する |
| 9月以降 | 与えない | 窒素が残ると紅葉しない |
鉢植えは三月と五月に緩効性肥料を規定量の半分ずつ。液体肥料を使うなら五月までにとどめます。
夏の葉焼けを防ぐ
七〜八月の西日と乾いた風がモミジの最大の敵です。庭植えは西日が当たるなら遮光率五〇パーセント前後の寒冷紗を西側に張り、株元に腐葉土を五センチほど敷いて地温を抑えます。鉢植えは午前だけ日が当たる場所に移し、コンクリートの照り返しを避けて鉢台に載せます。それでも焼けるなら二重鉢にして鉢の中の温度を下げます。
- 六月末までに株元を覆う
- 腐葉土かバークチップを厚さ五センチ敷きます。幹の周りは数センチ空けて、根元が蒸れないようにします。
- 西日を遮る
- 午後二時以降に日が当たる場所なら、寒冷紗を西側に張ります。葉の縁が茶色くなってからでは遅いので、梅雨明けまでに準備します。
- 鉢は東向きへ移す
- 七〜八月は午前中だけ日が当たる場所へ。移せないなら、鉢を一回り大きい鉢に入れて隙間に土や水苔を詰め、根の温度を下げます。
葉が茶色くなったときの見分けと直し方
葉の縁だけが茶色く縮れるなら葉焼けか水切れ、下葉から順に黄色くなって落ちるなら過湿か根詰まり、葉全体が小さく色が薄いなら肥料切れです。葉焼けは焼けた葉が戻らないので、水を切らさず秋まで持たせて翌年の遮光で防ぎます。過湿なら水やりの間隔を空け、鉢植えで根が回っていれば二月に植え替えます。肥料をやった直後に葉先が茶色くなったら肥料焼けで、鉢底から流れるまで水を三回ほど繰り返して洗い流します。
- どの葉がどう茶色いか見て判断する
- 縁だけなら葉焼けと水切れ、下葉全体なら根の問題、新しい葉が薄いなら養分の問題です。全体が一度に茶色いなら強い水切れの後です。
- 焼けた葉は摘まない
- 焼けた葉を全部摘むと光合成ができず枝が弱ります。見た目が気になっても秋の落葉まで残し、水を切らさないことに集中します。
きれいに紅葉させるための秋の管理
紅葉の条件は、昼夜の温度差、十分な日ざし、そして夏に葉を傷めないことです。九月以降は肥料を止め、水やりも土がしっかり乾いてからに切り替えて、枝を固まらせます。十月に入って最低気温が十度を下回るころから色づき始めるので、鉢植えは日当たりのよい場所に出します。夏に焼けた葉は紅葉しないので、結局は夏の管理が秋の色を決めます。
鉢植えは秋の乾いた風で葉が縮れることがあります。色づき始めたら風の当たらない場所に置き、朝の葉水を続けると、紅葉が一〜二週間長く楽しめます。
- 九月から水と肥料を絞る
- 肥料は完全に止め、水やりは土が乾いてから一日待って与えます。枝の伸びが止まり、葉に糖がたまって色が濃くなります。
- 十月に日なたへ出す
- 鉢植えは夏の日陰から、一日中日が当たる場所へ移します。日ざしが足りないと黄色止まりで赤くなりません。
モミジの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
モミジの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はモミジの育て方にまとめています。
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