乾燥の仕上がりを確かめる
脱穀した実は見た目が乾いていても中に水分が残っていることがあります。保存前にもう一度天日で一〜二日乾かし、実を割って中が硬く白く締まっているかを確かめます。ここで手を抜くと保存中にカビと虫が出ます。
| 状態 | 確かめ方 | 判断 |
|---|---|---|
| 中が柔らかく歯に付く | 実をかんでみる | 乾燥不足。天日でさらに2〜3日 |
| カリッと割れて中が白い | 実をかむ、爪で割る | 乾燥完了。保存できる |
| においがする、実が黒ずむ | 袋を開けてにおいをかぐ | カビ。その分は捨て、残りを干し直す |
天日干しは薄く広げ、途中で一〜二回かき混ぜます。夕方は取り込み、夜露に当てないようにします。
殻付きの保存方法
ハトムギは殻が硬く厚いので、殻付きのまま保存するのが基本です。密閉容器か厚手の袋に入れ、直射日光の当たらない涼しい場所に置けば一年以上持ちます。夏を越すなら冷蔵庫の野菜室に入れると虫の心配がなくなります。
- 乾燥剤と一緒に密閉
- 海苔などに付いてくる乾燥剤を一緒に入れて密閉します。湿気を吸うと虫とカビが出ます。
- 月に一度確かめる
- 常温保存なら月に一度袋を開け、小さな虫や糸が出ていないかを見ます。出ていたら天日に広げ、虫を飛ばしてから冷蔵庫へ移します。
- 種は別に分ける
- 翌年まく分は最初に取り分け、紙袋に入れて冷暗所に置きます。食用と混ぜると使い切ってしまいます。
厚手の袋がなければ、ペットボトルに入れてふたを閉める方法も使えます。口が狭いので虫が入りにくく、中身の様子も外から見えます。
殻ごと煎ってハトムギ茶にする
ハトムギ茶は殻付きの実をそのまま煎って作ります。フライパンに実を一層に広げ、弱火で十五〜二十分、絶えず動かしながら煎ります。パチパチとはぜる音がして香ばしいにおいが立ち、殻がきつね色になったら火を止めます。煎りすぎると苦くなるので、色を見て早めに止めます。
- フライパンに一層に広げる
- 実が重ならない量をフライパンに広げます。多いと煎りむらが出るので、一回に一〜二カップにします。
- 弱火で動かし続ける
- 弱火にかけ、木べらで絶えずかき混ぜます。十分ほどで音がし始め、十五〜二十分で香ばしくなります。
- きつね色で止める
- 殻がきつね色になり、割ると中も薄く色づいていたら完成です。皿に広げて冷まし、余熱で進まないようにします。
- 煮出して飲む
- 煎った実大さじ二〜三杯を一リットルの水で十分ほど煮出します。冷やしても香りが残り、麦茶と同じように使えます。
煎った実は密閉して常温で一〜二か月です。香りが落ちたら軽く煎り直すと戻ります。
精白した実の使い方
殻をむいた白い実は、米と一緒に炊く、粥にする、スープの具にするなど、雑穀として使えます。実が硬いので一晩水に浸けてから調理し、米一合にハトムギ大さじ一〜二杯を目安に混ぜます。ゆでてサラダに加えると、もちもちした食感が楽しめます。
| 用途 | 下ごしらえ | 目安 |
|---|---|---|
| 雑穀ご飯 | 一晩水に浸け、米と一緒に炊く。水は少し多め | 米1合にハトムギ大さじ1〜2 |
| 粥、スープ | 一晩浸けて30〜40分煮る | 水の量は実の5〜6倍 |
| サラダ、和え物 | 浸けてから20〜30分ゆで、ざるに上げる | ゆでた実を冷蔵で2〜3日 |
| 粉 | 精白した実を製粉し、小麦粉に2〜3割混ぜる | お菓子、団子に |
精白した実は油分があり傷みやすいので、冷蔵庫で保存して一〜二か月で使い切ります。使う前ににおいをかぎ、酸っぱいにおいがしたら使いません。
食べ方の注意
ハトムギは日本で古くから食用や茶として使われてきた穀物ですが、妊娠中の摂取を控えるよう案内されることがあります。体質や持病がある場合は医師に相談し、まずは少量から試します。また野生のジュズダマは食用にせず、食用のハトムギと区別して扱います。
- 少量から試す
- 初めて食べるときは雑穀ご飯に少量混ぜる程度から始め、体に合うかを確かめます。問題なければ量を少しずつ増やします。
- ジュズダマと混ぜない
- 庭にジュズダマが生えていると実が混ざることがあります。殻がつやつやで硬く割れない実は取り除きます。
茶が苦い、実がカビたときの原因と直し方
乾燥と焙煎の失敗は火加減と湿気が原因のことがほとんどです。煎ったときの火の強さ、保存した場所の湿り気を思い出せば、どこで失敗したかを切り分けられ、次の回で直せます。
| 症状 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 茶が苦く焦げ臭い | 火が強い、煎りすぎ | 弱火で絶えず動かし、きつね色で止める |
| 茶の香りが薄い | 煎りが浅い、古い実 | 音がして香りが立つまで煎る。新しい実を使う |
| 保存中にカビ | 乾燥不足、湿気 | 天日で乾かし直し、乾燥剤と密閉。冷蔵庫へ |
| 保存中に虫 | 密閉不足、常温の夏越し | 天日に広げて虫を飛ばし、冷蔵庫で保存 |
| 炊いた実が硬い | 浸ける時間が短い | 一晩以上浸け、水を多めに炊く |
ハトムギの乾燥・追熟に使うもの
穫ってすぐしまうと傷みます。風を通して乾かす場所と、吊るすものが要ります。
- 乾燥ネット(三段)探す言葉「干し野菜 ネット 三段」
- 規格の目安
- 直径 45cm 前後の三段。吊るす場所の高さに合わせて選びます。
網の中なら虫も鳥も入りません。地面に広げるより早く乾き、雨のときはそのまま取り込めます。
- 麻ひも・吊り下げネット探す言葉「玉ねぎ 吊り下げ ネット」
- 規格の目安
- 目の粗いネット袋か、丈夫な麻ひも。
軒下に吊るすのは、風を四方から当てるためです。積んだままだと下のものから傷みます。
- 通気のある保存箱探す言葉「野菜 保存 木箱 通気」
- 規格の目安
- 側面に穴のあるコンテナか木箱。新聞紙を敷いて使います。
乾いたあとの置き場所です。密閉すると内側に水滴が付き、そこからカビます。
- 軒下や風通しのよい日陰があるなら、乾燥ネットは無くても足ります。
- 除湿機や乾燥機は、家庭菜園の量では要りません。
ハトムギの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はハトムギの育て方にまとめています。
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