間引きは2回に分ける
一度で最終株間まで抜かないのは、発芽直後の株はどれが生き残るか読めないからです。2回に分けると、虫に食われた株や生育の遅い株を見てから残す株を選べます。結果として列が均一になります。
間引き菜も収穫のうちだと考えると気が楽になります。1回目で抜いた双葉、2回目で抜いた本葉の株は、どちらもそのまま食卓に回せるので、無駄になる部分がありません。
- 1回目は子葉が開いた頃
- 双葉がそろった段階で株間3センチに間引きます。葉が触れ合ったまま置くと、この時点でもう首が伸びはじめます。
- 2回目は本葉3〜4枚
- 株間5〜6センチにします。葉が隣と重ならない間隔で、ここから先は株を大きくする段階に切り替えます。
- 抜かずにはさみで切る
- 根が絡んでいるときは、残す株が動かないよう地際ではさみで切ります。引き抜いて隣を浮かせると、その株の生育が止まります。
- 間引き菜は食べる
- 1回目の双葉も2回目の本葉も、そのまま汁物や和え物に使えます。捨てる前提で厚まきするのではなく、食べる前提で計算します。
抜く株の選び方
残すべきは「太くて低い株」です。背が高い株を残したくなりますが、伸びているのは日光の奪い合いに負けて徒長(間のびして弱く伸びること)しているサインで、その後も細いまま育ちます。
- 軸が細く長い株
- 地際から子葉までが長い株は徒長株です。倒れやすく病気にも弱いので、隣が同等なら真っ先に抜きます。
- 子葉が欠けた株
- 発芽時に子葉が虫に食われた株は初期生育が明らかに遅れます。後から追いつくことはほぼないので早めに外します。
- 葉色が薄い株
- 周囲より黄緑がかった株は根の張りが弱いことが多いです。列全体が薄いなら肥料の問題なので、その場合は抜かず追肥(育てている途中で足す肥料)に切り替えます。
- 隣とくっついた株
- 2本が同じ穴から出ている箇所は必ず片方を切ります。二股のまま育てると両方とも中途半端な太さで止まります。
株間で仕上がりが変わる
最終株間は5センチ前後が標準ですが、狙う姿によって前後させます。密にすれば柔らかく細い株、広くすれば根元の太い株になります。用途を先に決めてから間引くと迷いません。
株間を決めるときは、収穫までの日数も合わせて考えます。夏まきのように20日ほどで採り切る作なら密でも間に合いますが、秋以降に大株どりを狙うなら最初から広くとります。
| 最終株間 | 仕上がり | 向く場面 |
|---|---|---|
| 3〜4センチ | 細く柔らかい | サラダ用。密なので蒸れに注意 |
| 5〜6センチ | 標準の姿 | 炒め物やおひたし。最も安定 |
| 7〜10センチ | 株元が太い | 大株どり。冬の寒締めに向く |
密植は白さび病と軟腐の出やすさに直結します。梅雨どきと秋の長雨の作は、迷ったら広いほうの株間を選んでおきます。
追肥は間引きとセットで行う
追肥のタイミングを別に覚える必要はありません。間引いた直後に施すと決めておけば、株が広がる前に肥料が届き、根を切った株の立ち直りも早くなります。
| 時期 | 畑での量 | プランターでの量 |
|---|---|---|
| 1回目の間引き後 | 化成肥料を軽くひとつまみずつ | 液体肥料を規定倍率で水やり代わりに |
| 2回目の間引き後 | 1平方メートルに30グラム前後 | 1株あたり5グラム前後を条間にまく |
生育日数が20〜30日の夏まきでは、2回目の追肥は間に合わないことがあります。その場合は元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)で足りる設計にしておきます。
水やりで決まること
小松菜は根が浅く、乾湿の差が大きいと葉が硬くなり辛みが強く出ます。とくに間引き直後は根が切れているので、水切れさせると回復が遅れて列がそろわなくなります。
一方で葉が茂ってからの過湿は病気側に振れます。畑では表土が白く乾いたら朝にたっぷり、プランターでは鉢底から流れ出るまで、というやり方に切り替えます。
夕方の水やりを続けると、夜のあいだ葉が濡れたままになり白さび病を招きます。水は原則として朝、株元にやります。
つまずいたときの立て直し
失敗の多くは間引きの遅れに集約されます。手遅れかどうかは軸の太さで判断でき、軸がまだ立っていれば間引き直しで戻せますが、寝てしまった株は元の太さには戻りません。
小松菜は生育期間が短いので、迷っている数日がそのまま結果になります。判断がつかないときは、残す株を減らす側に倒すほうが失敗が小さく済みます。
- 徒長して倒れている
- 思い切って株間を7センチまで広げ、株元に土を寄せて立て直します。全部残そうとすると全部が細いまま終わります。
- 葉色が全体に薄い
- 間引きではなく肥料切れです。速効性の追肥を条間にまいて水をやると、数日で葉色が戻ります。
- 列に穴があいた
- 発芽不良の箇所には追いまきをせず、隣の株の株間を広く使います。生育がずれた株を混ぜると収穫が二度手間になります。
- 葉が穴だらけ
- 間引きの問題ではなく防虫の失敗です。今からネットをかけても中の虫は残るので、まず捕殺してから覆います。
小松菜の間引きに使うもの
間引きで残す株を傷めないことがすべてです。抜くより切るほうが、残す株の根を動かしません。
- 先の細いはさみ探す言葉「園芸 はさみ 細かい作業」
- 規格の目安
- 刃先が細く、刃渡り 3〜5cm のもの。クラフト用のはさみでも足ります。
密に生えたところは、抜くと隣の根まで一緒に動きます。地際で切れば残す株が動きません。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式、長さ 10cm 前後。
間引いた日を書いておくと、次の間引きまでの間隔と、生育の速さを判断できます。
- 手で抜けるうちに間引くなら、はさみは要りません。
- 間引いた芽は食べられる作物が多く、捨てる前に確かめる価値があります。
小松菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は小松菜の育て方にまとめています。
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