水はけのよい場所を選ぶ
レンズ豆の失敗の大半は、水のやりすぎと畑の過湿です。雨のあと水がたまるような場所では、根が腐って株が消えます。畑の中でいちばん水はけのよい場所を選ぶところから始めます。
畝は二十センチほど高く立てます。粘土質の土なら、砂や堆肥を混ぜて水の抜ける土に作り変えます。傾斜のある畑なら、水が流れていく側に畝を作ると安心です。

- 雨のあとの畑を見る
- 雨が上がった翌日に畑を歩き、水がたまっている場所や土がぬかるむ場所を避けて畝を決めます。
- 畝を二十センチ高くする
- 平らな畑では水が抜けません。周りの土を寄せて二十センチほど高い畝を立てておきます。
- 肥料は控えめにする
- 豆類は根に付く菌が窒素を作るので、肥料は少なめにします。多いと葉ばかり茂って莢が付きません。
レンズ豆は酸性の土を嫌います。まく二週間前に苦土石灰をまいて耕し、酸性を和らげておきます。
点まきで株間を確保する
深さ二センチほどの穴に二粒から三粒ずつ点まきし、発芽したら一本か二本に間引きます。株間は二十センチ、条間は三十センチが目安です。込みすぎると株元が蒸れて病気が出ます。
覆土(種にかぶせる土)は二センチほどで、まいたあとは軽く押さえます。水は与えすぎず、土がひどく乾いているときだけ与えます。湿った土にまけば、水をやらなくても発芽します。
- 二センチの穴を開ける
- 指や棒で深さ二センチの穴を二十センチ間隔で開けます。浅すぎると鳥に種を持っていかれます。
- 二粒から三粒ずつ入れる
- 一つの穴に二粒から三粒を離して入れます。発芽しない粒があっても欠株になりません。
- 土をかけて押さえる
- 二センチほど土をかけ、手のひらで軽く押さえます。強く踏むと固まって芽が持ち上がりません。
- 水はほとんど与えない
- 土が湿っていれば水は要りません。まいた直後にたっぷり与えると、種が腐ることがあります。
鳥と虫から芽を守る
豆類の芽は鳥に狙われます。特に秋まきでは、まいた直後の畝を鳥が掘り返して種を食べてしまうことがあります。まいた日から不織布か防鳥網をかけておくと、この被害はほぼ防げます。
発芽してからも、双葉のうちはナメクジやヨトウムシに食われます。芽が出そろうまではかけたままにし、本葉が三枚から四枚になったら外して日をしっかり当てます。
- まいた日に覆いをかける
- 不織布を畝の上にふわりとかけ、裾を土で押さえます。鳥が畝に降りられなくなります。
- 芽が出たら中を確かめる
- 覆いをめくって発芽の具合を見ます。欠株があれば、その穴にすぐまき直しておきます。
- 本葉三枚で外す
- 本葉が三枚から四枚になったら覆いを外します。かけたままだと蒸れて徒長(日光が足りずひょろ長く伸びること)します。
プランターと雨よけで作る
露地で梅雨と重なるのが心配なら、大きめのプランターで作って軒下に移す方法もあります。移動できるので、雨の続く時期だけ濡らさずに済み、レンズ豆にはこれが大きな利点になります。
深さ三十センチ以上の容器に、株間二十センチで三株ほどが目安です。土は野菜用の培養土に砂を二割ほど混ぜて、水の抜けをよくしておきます。
| 容器 | 植えられる株数 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 深型プランター(六十五センチ) | 三株 | 雨の日は軒下へ移す |
| 直径三十センチの深鉢 | 一株 | 乾きやすいので夏前は毎日見る |
| 露地の高い畝 | 株間二十センチで自由 | 梅雨前に収穫を終える |
レンズ豆は一株から採れる量が少ない作物です。食べる量を作るより、育てて種を残す楽しみと考えると気が楽になります。
秋まきか春まきかを決める
レンズ豆は乾燥した気候で育つ豆で、日本の露地では難しい部類に入ります。秋にまいて小さな株で冬を越し、春に伸びて初夏に穫るのが本来の作り方です。株が長く畑を占めるかわりに、収量は多くなります。
冬の寒さが厳しい地域や、畑を空けておけない場合は、早春にまいて梅雨前に終える作り方もできます。ただし生育期間が短いぶん、莢の数は少なくなります。どちらも梅雨に入る前に収穫を終えるのが条件です。
| 作型 | まく時期 | 収穫の時期と向き不向き |
|---|---|---|
| 秋まき | 10月〜11月上旬 | 5月から6月上旬。収量は多いが冬越しが要る |
| 春まき | 2月下旬〜3月 | 6月上旬。手軽だが莢の数は少ない |
| 寒冷地の春まき | 4月 | 7月。梅雨の影響が小さく作りやすい |
芽が出ないときの切り分け
まいたのに芽が出ない、掘ったら種が黒い、一部だけ欠けている。レンズ豆の発芽の失敗は、水のやりすぎと鳥と気温のどれかです。土を掘って種を見れば区別が付きます。
- 種が黒くふやけている
- 水のやりすぎか畑の過湿です。畝を高くし直し、次は湿った土にまいて水を与えずに待ちます。
- 穴に種がない
- 鳥に持っていかれました。まいた日から不織布をかけ、深さを二センチ確保してまき直します。
- 全体に出ない
- 気温が低すぎます。土の温度が十度を下回ると発芽が止まるので、暖かくなるのを待ってまき直します。
- 芽が出てすぐ消える
- ナメクジかヨトウムシです。夜に見回って取り除き、株元の敷きわらの下も確かめます。
種まきの手順
レンズ豆は、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
レンズ豆の種まきでよくある質問
レンズ豆の種はいつまく?
地域と地温に合わせる。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
レンズ豆の種はどうやってまく?
点まきが目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
レンズ豆の種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
レンズ豆の種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
レンズ豆は何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
レンズ豆の間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
レンズ豆の種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
レンズ豆の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はレンズ豆の育て方にまとめています。
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