植えたい日の一か月前にまく
メロン・マクワの苗は、種をまいてから本葉三枚から四枚の植え頃まで、およそ二十五日から三十日かかります。関東の露地で五月中旬に植えるなら、まくのは四月中旬が目安です。夜はまだ十度を下回る日が多く、種から育てるなら夜の保温が欠かせません。
初めて種から育てるなら、マクワウリかプリンス型の小玉がおすすめです。網目の入る大玉は苗作りまでは同じでも、その後の管理が難しく、育苗にかけた手間が実りにつながりにくくなります。

| 作型 | 種まき | 植え付け | 温度の手当て |
|---|---|---|---|
| トンネル早植え(中間地) | 3月下旬〜4月上旬 | 4月下旬〜5月上旬 | 加温しないと育たない |
| 露地の標準(中間地) | 4月中旬 | 5月中旬 | 夜は加温か室内へ取り込む |
| 露地(寒冷地) | 5月上旬 | 6月上旬 | 冷える夜だけ取り込む |
| マクワの遅まき | 5月中旬〜下旬 | 6月中旬 | 加温は不要。直まきもできる |
種から育てた苗は自分の根で育つ苗です。三年以内にキュウリやスイカを作った場所は避け、新しい土のプランターか、ウリ科を作っていない畝に植えます。
ポットに二粒、まく深さは一センチ
メロン・マクワは根を切られるのを嫌うウリ科です。小さな箱にまいて植え替える方法は避け、九センチのポットに直接まいて、そのまま植え付けまで育てます。種はスイカより小さく軽いので、深くまきすぎないことが大事です。
- ポットと土の準備
- 九センチのポットに市販の種まき用土を八分目まで詰め、先に水をかけて土全体を湿らせておきます。乾いた土にまくと、水をかけたときに種が浮いて動きます。
- 二粒を平らに置く
- 指先で深さ一センチのくぼみを二つ作り、種を一粒ずつ平らに寝かせて置きます。交配種の種は値段が高いので、三粒以上まいて捨てることはしません。
- 土をかけて軽く押さえる
- 一センチほど土をかけ、指の腹で軽く押さえます。ポットを保温箱か加温マットの上に移し、乾燥を防ぐために上からラップを軽くかけておきます。
温度管理の目安は昼二十八度、夜十五度
メロン・マクワの発芽に向く地温は二十五度から三十度で、二十八度前後なら三日から五日で芽が出ます。二十度を下回ると芽が出るまで十日以上かかり、その間に種が腐りやすくなります。四月の室内では地温が足りないため、育苗用のヒーターマットか保温箱で温めます。
芽が出てからは昼二十五度から二十八度、夜十八度から二十度が理想です。メロン・マクワの苗は寒さに弱く、夜は十五度を下回らせないのが目安で、十二度を下回る夜に当たると葉が縮れて育ちが止まります。一方で昼の高温に夜も暖かいままの状態が重なると、すぐに徒長(茎だけ細長く伸びて弱くなること)します。
加温の道具がなければ、発泡スチロール箱の底にお湯を入れたペットボトルを並べ、その上にポットを置いてふたをします。お湯は朝と夜に入れ替えます。芽が出たら、昼は南向きの窓辺か屋外の日なたに出し、日が傾く前に室内へ戻すのを毎日繰り返します。
- 発芽まで二十八度を保つ
- ヒーターマットは地温二十八度前後に合わせ、土に挿した温度計を朝と夜に見ます。ラップの内側に水滴が付いていれば、湿り気は足りています。
- 芽が出たらラップを外す
- 芽の先が見えたら、その日のうちにラップを外し加温を弱めます。外し忘れて蒸れると、双葉の付け根から腐る苗立ち枯れが出やすくなります。
- 夜は十五度を下回らせない
- 最低気温の予報が十五度を下回る夜は、ポットを室内の部屋の中ほどに入れます。窓のそばは夜に外と同じくらい冷えるので避けます。
- 昼の高温は換気で逃がす
- 保温箱や窓辺は晴れた昼に三十五度を超えることがあります。触ってみて葉が熱いと感じたら、ふたを開けるか置き場所を変えて温度を下げます。
| 時期 | 昼の目安 | 夜の目安 | やり方 |
|---|---|---|---|
| 発芽まで | 28〜30℃ | 25℃前後 | ヒーターマットか湯入りの保温箱 |
| 発芽直後〜本葉1枚 | 25〜28℃ | 18〜20℃ | 昼は窓辺、夜は暖かい室内 |
| 本葉2〜3枚 | 25℃前後 | 15〜18℃ | 夜だけ保温箱か室内に入れる |
| 植え付け前の1週間 | 外の気温 | 15℃を目安 | 昼は外、冷える夜は取り込む |
芽が出たら日に当て、本葉一枚で一本に
メロン・マクワの苗は光が足りないと双葉の下の茎がすぐ伸びます。暖かい日は朝から屋外の日なたに出し、雨の日や風の強い日は窓辺で過ごさせます。ポット同士の葉が重なってきたら間隔を広げ、どの苗にも日が当たるようにします。
- 毎朝日なたに出す
- 晴れて風の弱い日は、朝八時ころから日なたに出します。日が傾いて気温が下がり始める三時ころには取り込み、夜の冷えに当てないようにします。
- 水は表面が乾いたら
- 土の表面が白く乾いたら、朝のうちにポットの底から流れ出るまで与えます。常に湿っていると根が浅く張り、苗立ち枯れの原因にもなります。
- 本葉一枚で一本に間引く
- 本葉が一枚開いたら、双葉がそろい茎の太い一本を残し、もう一本は地際からはさみで切ります。抜き取ると残す苗の根が傷みます。
- 液肥は葉色を見てから
- 培養土を使っていれば肥料は要りません。本葉二枚を過ぎても葉が淡い黄緑なら、薄めた液体肥料を一週間に一度、水やりの代わりに与えます。
植え頃は本葉三枚から四枚、外気に慣らす
植え頃は本葉三枚から四枚、まいてから二十五日から三十日です。根がポットの中に回り、抜くと白い根が見える状態が目安になります。本葉が五枚を超えると根がポットの底で巻き、植えてからつるが伸び出すまでに時間がかかります。
植え付けの判断は、夜の最低気温が十度を下回らなくなったころです。畑にマルチと行灯を用意できていれば、その中は外より数度暖かく保てます。
- 一週間かけて外に慣らす
- 植え付けの一週間前から、昼は外に出したままにし、夜は取り込みます。最後の二晩は、最低気温が十五度近くあれば外に置いて慣らします。
- 植え付けの日を決める
- 本葉三枚から四枚で、最低気温が十度を下回らなくなったら植え時です。寒の戻りが予報に出ている週は、ポットのまま数日待ってから植えます。
| 苗の姿 | 見立て | すること |
|---|---|---|
| 本葉3〜4枚、節が詰まる | 植え頃 | 外に慣らして植える |
| 本葉2枚で根が回った | やや若い | 夜が暖かければ植えてよい |
| 本葉5枚以上、下葉が黄ばむ | 老化苗 | 根鉢を崩さず急いで植える |
育苗の失敗とその原因
メロン・マクワの育苗の失敗は、寒さと湿りすぎから来るものが大半です。苗の姿から原因を見分け、温度と水のどちらを直すかを判断してから手を打ちます。中間地なら五月上旬までまき直しても、夏の収穫に間に合います。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 一週間たっても芽が出ない | 地温が二十度に届いていない | 加温して二十八度前後に上げる |
| 芽が出た後に根元がくびれて倒れる | 低温と過湿による苗立ち枯れ | 倒れた苗は抜き、水を控えて新しい土にまき直す |
| 茎がひょろ長く双葉が淡い | 光不足のまま暖かすぎた | 日なたに出し、夜の温度を下げる |
| 葉が縮れて紫がかる | 夜に十二度を下回った | 夜は室内に入れ、十五度以上を保つ |
| 本葉が出ず双葉だけで止まる | 低温か水のやりすぎで根が弱った | 土が乾くまで水を控え、昼は日に当てる |
交配種のメロンから採った種をまいても、親と同じ実はなりません。種は毎年新しく買い、袋に書かれた発芽率と有効期限を確かめてからまきます。
種まきの手順
メロン・マクワは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
メロン・マクワの種まきでよくある質問
メロン・マクワの種はいつまく?
トンネル早植え(中間地): 3月下旬〜4月上旬。露地の標準(中間地): 4月中旬。露地(寒冷地): 5月上旬。マクワの遅まき: 5月中旬〜下旬。
メロン・マクワの種はどうやってまく?
直まきか育苗でまきます。
メロン・マクワの種まき後の水やりは?
乾いた土にまくと、水をかけたときに種が浮いて動きます。
メロン・マクワの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
メロン・マクワの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はメロン・マクワの育て方にまとめています。
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