実が付くつるは種類ごとに違う
瓜類の整枝(つるを整理して実を付ける枝を決めること)で最初に知っておくべきなのは、どのつるに雌花が付くかです。キュウリは親づるにも子づるにも付き、カボチャは親づるか子づる、スイカは子づる、メロンは孫づるに付きます。実が付かないつるを伸ばしても場所を取るだけなので、種類ごとに残すつるを決めます。
摘心(つるの先端を摘んで伸びを止めること)は、子づるや孫づるを出させるための操作です。親づるに実が付く種類は摘心を急がず、孫づるに付く種類は早めに摘心して枝分かれを促します。
| 種類 | 実が付くつる | 親づるの摘心 | 残すつる |
|---|---|---|---|
| キュウリ | 親づる・子づる | 支柱の先で摘心 | 親づる1本、子づるは葉2枚で摘心 |
| カボチャ | 親づる・子づる | しない、または本葉5枚で | 親づる+子づる2本、または子づる3本 |
| スイカ | 子づる | 本葉5〜6枚で摘心 | 子づる3〜4本 |
| メロン | 孫づる | 本葉4〜5枚で摘心 | 子づる2本、孫づるに実 |
| ニガウリ | 子づる・孫づる | 本葉5〜6枚で摘心 | 子づる3〜4本をネットに |
| ズッキーニ | 親づる(株) | しない | 親づる1本のまま |
キュウリとニガウリは立てて育てる
キュウリとニガウリは支柱かネットに立てて育てます。高さ二メートルほどの支柱を合掌型に組むか、キュウリネットを張り、つるが伸びるたびに麻ひもで軽く結んで上へ導きます。巻きひげが自分で絡みますが、風で外れるので二十センチから三十センチごとに結んでおきます。
キュウリは株元から五節までの子づると雌花をすべて取り、株を先に大きくします。六節以上の子づるは葉を二枚残して先を摘み、親づるが支柱の先まで届いたら摘心します。ニガウリは本葉五枚から六枚で親づるを摘心し、子づるを三本から四本ネットに広げます。
- 株元五節は実も子づるも取る
- キュウリは下から五節までの雌花と子づるを指で取ります。ここで実を付けると株が小さいまま疲れます。
- 子づるは葉二枚で摘心
- 六節以上の子づるは葉を二枚残して先を摘みます。つるが混み合うのを防ぎ、実に日が当たります。
- 先端が支柱を超えたら摘心
- 親づるが支柱の先まで伸びたら先端を摘みます。以降は子づるや孫づるに実を付けさせます。
- 三十センチごとに結ぶ
- 伸びたつるを麻ひもで八の字に結んで支柱に留めます。きつく結ぶとつるが太ったときに食い込みます。
カボチャとスイカは地面をはわせる
カボチャとスイカは地面をはわせて育てます。植え付け後、つるが伸びる方向に敷きわらか防草シートを広げ、つるが泥に触れないようにします。つるは一方向に向けて伸ばし、途中で交差しないよう並べると管理が楽になります。
スイカは本葉五枚から六枚で親づるを摘心し、勢いのよい子づるを三本から四本残して他は取ります。カボチャは親づるを一本伸ばして子づるを二本添える方法か、親づるを摘心して子づる三本にする方法があります。どちらも一株から三個から四個の実を目標にします。
- 敷きわらを先に広げる
- つるが伸びる前に、二平方メートルほどに敷きわらか防草シートを広げます。実の下にも敷いて、実が泥に触れないようにします。
- 残すつるを選ぶ
- 子づるが二十センチほど伸びたころ、太くて葉の大きいものを三本から四本選び、残りは株元から取ります。
- つるを一方向に並べる
- 残したつるを扇状に広げ、交差しないように並べます。先端が向きを変えたら軽く戻して、伸びる向きをそろえます。
- つる先をピンで留める
- 風でつるが転がるので、三十センチごとにU字型の針金やヘアピンで軽く土に留めます。
実の付いた節より先の孫づるは、放っておくと養分が分散します。実が握りこぶし大になるまでは、実の周りの孫づるを取ります。
メロンは孫づるに実を付ける
メロンは本葉四枚から五枚で親づるを摘心し、子づるを二本残して伸ばします。実は子づるからさらに出る孫づるに付くので、子づるの十節から十五節あたりの孫づるを残し、その孫づるは葉二枚を残して摘心します。それ以外の孫づるは早めに取ります。
実を付けたい節を決めておくと迷いません。一本の子づるに二個、株全体で四個までにし、実が付いたら子づるの二十五節ほどで摘心して伸びを止めます。仕立てが細かいので、慣れないうちは一株だけ試すのが向いています。
| 時期 | 株の姿 | 作業 |
|---|---|---|
| 植え付け後2週間 | 本葉4〜5枚 | 親づるを摘心 |
| 3〜4週間 | 子づるが複数 | 太い子づる2本を残す |
| 5〜6週間 | 子づる10節以降に孫づる | 10〜15節の孫づるを残し葉2枚で摘心 |
| 7〜8週間 | 孫づるに雌花 | 人工授粉。株で4個まで |
| 実がついたら | 子づる25節 | 子づるを摘心して伸びを止める |
つるぼけを見分けて肥料と葉を整える
瓜類で最も多い失敗が「つるぼけ」で、葉とつるばかり茂って雌花が付かない状態です。原因は窒素肥料の多すぎと、つるの本数の多すぎです。葉が大きく濃い緑で、つるの先端が空に向かって立ち上がっているなら、つるぼけの合図です。
つるぼけと判断したら、追肥(育ちの途中で足す肥料)をやめ、混み合ったつるを間引いて日を通します。カボチャなら親づるの先端を摘んで勢いを止めるのも効きます。株元近くの雌花を一つ実らせると、株が実を作る方向に切り替わります。
- つるの先端の向きを見る
- 先端が上を向いて立っているなら勢いが強すぎ、地面をはって先が下がっているなら弱っています。ちょうどよいのは先端が斜め上です。
- 肥料を止めてつるを間引く
- 追肥をやめ、残す本数まで子づるを減らします。孫づるも整理して葉に日が当たるようにします。
- 一個だけ先に実らせる
- 近くの雌花を人工授粉して一個実らせます。実が付けば栄養の行き先が変わって落ち着きます。
整枝を間違えたときの戻し方
摘心する節を間違えて、実が付くつるを切ってしまったときは慌てなくて構いません。瓜類は切った下の節からまた子づるや孫づるが出るので、二週間ほど待てば次のつるで実が付きます。収穫が二週間遅れるだけで、株が枯れることはありません。
逆に整枝をせずに放っておいた株は、つるが絡み合って風通しが悪く病気が出やすくなります。この場合は一度に全部を切らず、明らかに実が付いていない細いつるから三日おきに数本ずつ取ります。一度に切ると株が弱って、残った実が落ちることがあります。
- 切ったつるの下の節を見る
- 切った下の葉の付け根に小さな芽があれば、そこから新しいつるが出ます。二週間で二十センチほど伸びます。
- 混みすぎは少しずつ整理する
- 細くて実の付いていないつるから三日おきに数本ずつ取り、一週間から二週間かけて仕上げます。
- 切り口を乾かす
- 整枝は晴れた日の午前中に行い、切り口を昼のうちに乾かします。雨の日に切ると病気が入ります。
瓜類のわき芽かき・整枝に使うもの
この作業でいちばん気をつけるのは、切り口から病気を移さないことです。道具そのものより、使い方に関わるものを挙げます。
- 園芸ばさみ探す言葉「園芸ばさみ ステンレス」
- 規格の目安
- 刃渡り 5cm 前後のステンレス製。細い茎を切るので、剪定ばさみより小回りの利くものを。
よく切れるはさみは切り口が潰れません。潰れた切り口は乾きにくく、病気の入り口になります。
- 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
- 規格の目安
- 濃度 70〜80% のもの。スプレー式が作業中に使いやすいです。
ウイルス性の病気は、はさみを介して株から株へ移ります。株を変えるたびに刃を拭くだけで防げます。
- 誘引テープ探す言葉「誘引テープ 園芸」
- 規格の目安
- 幅 10mm 前後。伸びる素材のもの。
整枝したあとは枝の位置が変わります。そのつど留め直すので、切って使える長さのものが便利です。
- わき芽は指で折れる大きさのうちに取れば、はさみは要りません。手で折ったほうが切り口も早く乾きます。
- 癒合剤は太い枝を切る木の作業のもので、野菜には要りません。
瓜類の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は瓜類の育て方にまとめています。
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