乾かすと葉が硬く辛くなる
ミブナの持ち味は、しゃきしゃきした歯ごたえと穏やかな辛みです。ところが土が乾くと葉が厚く硬くなり、辛みだけが強く出ます。水が足りているかどうかは、葉のつやと厚みを見ると分かります。
畑では雨が四日から五日降らなければ株元にたっぷり与えます。一度にたっぷり与えて次まで空けるより、均一な湿り気を保つほうが葉が柔らかくなります。表面が白く乾く前に与えてください。
| 時期 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 発芽まで | 毎日、表面を乾かさない | 不織布をかけると楽になる |
| 秋の生育期 | 4日から5日に1回 | 株元にゆっくり与える |
| 冬・霜が降りるころ | 1週間に1回 | 昼のうちに与えて夜に凍らせない |
| プランター | 1日1回 | 鉢底から流れるまで与える |
追肥は間引きに合わせて二回
追肥(育ちの途中で足す肥料)は、二回目と三回目の間引きのあとに一回ずつ入れると効率がよくなります。間引きで空いた場所に肥料が入り、残した株がそのまま使えるからです。小株なら一回で足ります。
量は条間一メートルあたり化成肥料をひと握りが目安です。多いと葉が水っぽく大きくなり、虫が付きやすくなります。株の姿が細く色が薄いと感じたときだけ足す、という考え方で十分です。
| 時期 | 与えるもの | 量の目安 |
|---|---|---|
| 2回目の間引きのあと | 化成肥料 | 条間1メートルにひと握り |
| 3回目の間引きのあと | 化成肥料 | 条間1メートルにひと握り |
| 大株を作るとき | 3週間後にもう1回 | 同じ量を株の周りにまく |
| 小株を作るとき | 追肥なしでもよい | 元肥だけで30日で採れる |
土寄せで株を立たせる
ミブナは葉が横に広がるので、大株にすると自分の重さで倒れかけます。追肥のたびに条間の土を株元へ寄せる土寄せ(株元に土をかけて支えること)をすると、株が立ち、根も張ります。
寄せる高さは株元が二センチから三センチ埋まる程度で十分です。中心の成長点まで埋めると生育が止まるので、葉の付け根が隠れない高さで止めてください。
- 追肥のあとに寄せる
- まいた肥料を土と混ぜながら、条間の土をくわや手で株元へ寄せます。肥料が根に直接触れないようにします。
- 2センチから3センチ
- 株元が2センチから3センチ埋まる高さにします。中心の芽まで埋めると生育が止まってしまいます。
- 倒れた株は起こす
- 風で倒れた株は手で起こし、根元に土を足して支えます。倒れたまま置くと葉が土に触れて傷みます。
寒さは味方にする
ミブナは寒さに強く、霜に当たると葉が柔らかく甘くなります。冬にとろけるような食感になるのはこのためで、無理に暖かく育てる必要はありません。関東平野部の露地なら覆いなしで冬を越します。
ただし何度も凍って溶けるをくり返すと葉が傷みます。真冬に長く置いて採る場合は、不織布を浮かせてかけると葉が傷まず、収穫のときの見た目もよくなります。
- 12月までは覆いなし
- 霜に当てたほうが甘くなります。関東平野部なら12月ごろまでは何もかけずに育てて構いません。
- 厳寒期は不織布
- 1月以降も置くなら、不織布を支柱で浮かせてかけます。葉に直接触れると傷むので浮かせるのがこつです。
- 凍った朝は触らない
- 葉が凍っている朝は収穫も手入れもしません。溶けてから触らないと、葉が折れて傷みます。
プランターは乾きと肥料切れに注意
深さ二十センチ以上の容器なら小株が作れます。土の量が少ないので乾きが早く、水切れが葉の硬さに直結します。表面ではなく指を二センチ差し込んで湿り気を確かめる習慣をつけてください。
土の量が限られるので、肥料も早く切れます。葉の色が薄くなってきたら、薄めた液体肥料を一週間おきに与えると持ち直します。与えすぎは虫を呼ぶので、色を見て判断します。
- 深さ20センチ以上を選ぶ
- 小株なら深さ20センチ、大株を狙うなら30センチ以上の容器にします。浅い容器は乾きが早すぎます。
- 指で湿りを確かめる
- 人差し指を土に2センチ差し込み、湿り気がなければ与えます。表面の色だけでは中の乾きは読めません。
- 色が薄れたら液肥
- 葉の緑が薄くなったら、規定に薄めた液体肥料を1週間おきに与えます。濃くすると根が傷みます。
生育が悪いときの切り分け
葉が小さいまま止まる場合、まず混みすぎを疑います。ミブナは思ったより横に張るので、株間が足りないと互いに日を奪い合って全部が小さくなります。思い切って間引くと残りが伸びます。
混み具合が適切なら、次に水と肥料を見ます。葉が硬く辛いなら水切れ、色が薄く細いなら肥料切れです。それでも説明が付かないときは、根こぶ病など根の異常を疑って一株抜いてみてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が小さいまま止まる | 株間が足りない | 思い切って間引き、株間を広げる |
| 葉が硬く辛みが強い | 水切れ | 4日から5日に1回たっぷり与える |
| 葉の色が薄く細い | 肥料切れ | 条間1メートルにひと握りの追肥 |
| 葉が黄ばんでしおれる | 根の異常 | 1株抜いて根にこぶがないか見る |
| 株が倒れる | 土寄せが足りない | 追肥のたびに株元へ土を寄せる |
ミブナの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ミブナの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミブナの育て方にまとめています。
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