植える時期は3月から4月
植え付けの適期は3月から4月です。冬の寒さが去り、根が動き出す直前に植えると、その年の春枝で根がしっかり張ります。暖地で2年生以上の苗なら、11月から12月の植え付けもできます。
鉢植えは一年を通して植え替えられますが、真夏と厳寒期は根を傷めるので避けます。届いた苗をすぐ植えられないときは、鉢のまま日陰に置き、乾かさずに適期を待ちます。
| 地域 | 地植えの適期 | 冬の扱い |
|---|---|---|
| 暖地、関東以西の平地 | 3月中旬〜4月上旬 | 秋植えも可能。株元に敷き草をする |
| 中間地 | 3月下旬〜4月中旬 | 幹に不織布を巻き、北風を防ぐ |
| 寒冷地 | 露地は難しく鉢植えで | 冬は軒下か、室内の明るい場所へ入れる |
苗の選び方
- 接ぎ木苗を選ぶ
- みかんはカラタチなどの台木に接いだ苗が流通します。幹の下部に接ぎ口があり、そこから上の枝が太く締まっているものを選びます。
- 1年生か2年生か
- 2年生以上の苗は根が多く、収穫までが1年ほど早くなります。1年生は安く形を作りやすいので、時間をかけられるなら向きます。
- 避けたい苗
- 葉に黄色い斑点やかさぶた状の斑がある苗は病気を持ち込みます。幹に縦の裂けやコブがあるもの、根鉢がぐらつくものも外します。
- 系統を決める
- 収穫期で極早生、早生、中生、晩生に分かれます。1本だけ植えるなら樹上で長く待てる早生が扱いやすく、寒い地域ほど早い系統が安全です。
| 系統 | 収穫の目安 | 家庭での向き |
|---|---|---|
| 極早生 | 9月下旬〜10月 | 酸が抜けるのが早く、寒い地域でも間に合う |
| 早生 | 10月下旬〜11月 | 味と作りやすさの釣り合いがよい |
| 中生 | 11月下旬〜12月上旬 | 甘みが乗るが、浮き皮が出やすい系統がある |
| 晩生 | 12月中旬以降 | 貯蔵して酸を抜く前提。暖地向き |
地植えの手順
- 場所を選ぶ
- 一日中日が当たり、北風が直接当たらない場所を選びます。水がたまる場所は根が傷むので、30センチほど土を盛って高くします。
- 穴を掘る
- 直径と深さがそれぞれ50〜60センチの穴を掘り、掘り上げた土に完熟の堆肥を2割ほど混ぜます。強い酸性の土なら苦土石灰で調整します。
- 根を広げて置く
- 根鉢を軽くほぐし、根を四方に広げて置きます。接ぎ口が土に埋まらない高さに合わせ、深植えを避けます。
- 土を戻して水を入れる
- 土を半分戻したところで水を注ぎ、泥水を根の間に流し込んで隙間をなくします。残りを戻し、株元に浅い皿状の水鉢を作ります。
- 支柱と切り詰め
- 風で揺れると根が切れるため、支柱に八の字で結びます。苗の先端は地上40〜50センチで切り、低い位置から枝を出させます。
植えた直後の株元にはわらや落ち葉を敷きます。乾燥と地温の急変を防ぎ、根が浅い1年目の活着が安定します。
鉢植えの用土と鉢の大きさ
鉢植えは寒さと雨の当たり方を人が決められるので、寒冷地や庭のない家では地植えより確実です。ただし根の量が限られるため、夏の水切れがそのまま落果につながります。
- 用土の配合
- 赤玉土の小粒、赤土、腐葉土をおよそ4対3対3で混ぜます。水はけと保水を両立させるためで、鉢底には粗い軽石を敷きます。
- 元肥の入れ方
- 元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)は、用土1リットルあたり緩効性の粒状肥料を5グラムほど。根に直接触れる位置に固めて置かず、全体に混ぜます。
- 置き場所
- よく日の当たる南向きに置き、真夏だけ午後に日陰へ移します。冬は最低気温が氷点下になる夜だけ軒下に入れます。
| 苗の年数 | 鉢の大きさ | 植え替えの目安 |
|---|---|---|
| 1年生 | 7〜10号、直径21〜30センチ | 2年ごと |
| 3〜4年生 | 12号前後 | 2〜3年ごと |
| 実を付ける樹 | 深めの大鉢か木製の箱 | 3年ごと、根を3割ほど切り戻す |
植えた年にやること、やらないこと
- 実は付けない
- 1年目と2年目に花が咲いても摘み取ります。樹を作る時期に実を持たせると根も枝も育たず、結果として収穫開始が遅れます。
- 水やりの間隔
- 地植えは晴天が1週間続いたら株元にたっぷり。鉢は表土が乾いたら鉢底から流れるまで。毎日少しずつやると根が浅くなります。
- 追肥の考え方
- 植えた年は控えめにします。春に少量、夏に少量で十分で、多いと枝ばかり伸びて冬の寒さに弱い樹になります。
- 雑草と敷き草
- 株元から半径50センチは草を抜き、その外側は刈って敷きます。水と養分の競合を減らしつつ、土の乾燥と流亡を防げます。
うまくいかないときの原因
| 症状 | 考えられる原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 葉が落ちて枝が枯れる | 深植えで接ぎ口が土に埋まった | 土を除いて接ぎ口を地上に出す |
| 新芽が出ず動かない | 根鉢を崩しすぎた、または水切れ | 日陰に移し、枝を切り詰めて負担を減らす |
| 葉が黄色く葉脈だけ緑 | 水はけが悪く根が傷んでいる | 土を高く盛り直す。鉢は用土を入れ替える |
| 夏に急に葉がしおれる | 鉢の中が高温になり根が傷んだ | 鉢を二重にする。午後だけ日陰へ移す |
植え付けから1年は樹形をいじりません。傷んだ枝だけ落とし、形を作る剪定は翌年の3月にまとめます。
みかんの植え付けに使うもの
木は一度植えたら動かせません。植え穴と支柱をきちんと作るかどうかで、その後の何年かが決まります。
数量は苗木 1 本を単位にしています。
- 完熟堆肥・腐葉土探す言葉「完熟堆肥 バーク 40L」
- 規格の目安
- バーク堆肥か腐葉土。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つ(直径 60cm × 深さ 50cm)に 20〜30L を掘り上げた土と混ぜます。
穴を大きく掘って土を入れ替えるのが植え付けの本体です。ここを手抜きすると、根が広がらないまま何年も伸び悩みます。
- 支柱(添え木)探す言葉「園芸支柱 太い 180cm」
- 規格の目安
- 直径 25〜30mm × 長さ 180cm。1 本の添え木か、2 本の二脚(鳥居型)。
根が張るまでの 1〜2 年、風で株元が動くと細い根が切れ続けます。細い支柱では木の重さを支えられません。
- 樹木用の結束テープ探す言葉「樹木 誘引 テープ 幅広」
- 規格の目安
- 幅 20mm 前後の伸びる素材か、麻ひもと当て布。
幹は太ります。細いひもで縛ると食い込み、そこで水の通り道を締めてしまいます。幅の広いもので 8 の字に留めます。
- 緩効性肥料(元肥)探す言葉「緩効性肥料 元肥 樹木」
- 規格の目安
- 粒状で長く効くタイプ。
- 数量の目安
- 植え穴 1 つに 50〜100g。根に直接触れないよう、土を一枚かぶせてから植えます。
植え付け直後は根が傷んでいます。濃い肥料が触れると、そこから傷みが広がります。
- 鉢で育てるなら支柱は短いもので足ります。180cm の添え木は地植え用です。
- 植え穴に石を入れる必要はありません。水はけが悪いなら、盛り土にして高く植えるほうが効きます。
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