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ミントの刈り込み方

ミントの刈り込みと切り戻し|香りを保ち夏の蒸れを防ぐ

ミントの栽培イメージ

読むのに約 4

刈るほど香りがよくなる数少ないハーブです。梅雨前と開花前の二回を外さないことが最大の要点になります。

刈り込む理由は三つある

ミントは切って弱る植物ではない。むしろ放任すると茎が伸びて下葉が落ち、株元が蒸れて香りの薄い葉ばかりになる。刈り込みは若い枝を出し直させる作業だと考えるとよい。

香りを保つため
精油は若い葉に多い。刈って新しい枝を出させれば、収穫できる若葉が絶えない。開花させた古い株の葉は硬く、香りも鈍くなる。
蒸れを防ぐため
茎が密になると株元に風が通らず、下葉が黒く枯れる。梅雨に入る前に高さを半分以下にすると、株の内側まで風と光が入る。
草丈を抑えるため
伸びた茎は倒れて地面に触れ、その節から根を下ろして株が増える。低く保つことは、広がりを抑えることにも直結する。

刈る量に迷ったら、株全体の三分の一を残す高さが目安。葉を全部落としても地下茎が生きていれば芽は出る。

年に何回、いつ刈るか

時期刈る高さねらい
5月から6月上旬株元から三分の一まで梅雨前に風を通し、蒸れを予防する
つぼみが見えたとき花芽の二節下開花を止め、葉の質と香りを保つ
8月下旬から9月もとの半分の高さ秋の若葉を出させ、収穫期を延ばす
11月から12月地際まで枯れた地上部を片づけ、病気を越冬させない

四回すべてを守る必要はない。どれか一回だけ選ぶなら、梅雨前の刈り込みが株の寿命にもっとも効く。

梅雨前の切り戻しの手順

刈る前に株を見る
混み合った茎、内側に向かう茎、下葉が落ちた茎を先に選ぶ。全体を同じ高さで刈るより、抜く茎を決めてから高さをそろえるほうが風が通る。
節の上で切る
節のすぐ上五ミリで切ると、その節から二本の枝が出る。節と節の間で切ると切り口が枯れ込み、そこから傷みが下へ広がることがある。
株元の落ち葉を除く
地面に張りついた枯れ葉は湿気をため、病気の出どころになる。刈ったあとに株元を軽く掃除し、土の表面を乾かしておく。
刈ったら水と少量の肥料
切り戻し直後は根が余る状態になる。水を切らさず、緩効性の肥料をひとつまみ置けば、二週間ほどで若い枝がそろう。

刈った枝はそのまま収穫物になる。使いきれない分は挿し木にすれば、勢いの落ちた株を新しい株に入れ替えられる。

夏に株が傷んだときの見分けと手当て

症状考えられる原因手当て
下葉が黒ずんで落ちる株元の蒸れと過湿半分に刈って風を通し、鉢は半日陰へ移す
葉が白くかすれる乾燥した時期の小さな害虫葉裏に水をかけ、傷んだ枝は根元から切る
葉裏に橙色の粉が出る密生と多湿による病気出た葉を集めて処分し、株全体を低く刈る
新芽が縮れて虫が群がる春から続く吸汁性の害虫新芽ごと摘み取り、勢いのよい枝を伸ばす

刈りすぎ・刈り遅れのリカバリー

刈る失敗はほとんど取り返せる。地下茎に力が残っているかぎり、条件を戻せばひと月ほどで芽が立ち上がる。判断が遅れて花が咲いてしまった場合も同じ。

地際まで刈ってしまった
真夏でなければ問題ない。水を切らさず日当たりに置けば二週間で芽が動く。動かなくても土を掘り返さずに待つ。地下茎は生きている。
花が咲いてから気づいた
花の下で切り戻して構わない。硬くなった葉は香りが鈍いので乾燥用に回し、次に出る若葉を生食に使えばよい。
真夏に強く刈った
葉が減ると直射で株元が焼けやすい。刈った直後だけ日よけをし、朝夕に土を確かめる。本格的な回復は秋の涼しさが戻ってからになる。

刈り込みと水・肥料・置き場所

刈ったら水は多めに
葉が減れば蒸散も減るが、新芽を出すには水がいる。鉢は表面が乾いたらたっぷり与える。乾かし気味に管理すると芽の伸びが止まる。
肥料は控えめのまま
多肥にすると葉は大きくなるが香りは薄い。刈り込み後にひとつまみ置く程度でよく、そのあとは月に一度で足りる。
日当たりを確保する
半日陰でも育つが、精油は日を浴びた葉に多い。刈ったあと新芽が伸びる時期だけでも、半日以上日が当たる場所に置く。

刈った直後に置き場所を大きく変えると葉焼けや徒長(間のびして弱く伸びること)が出る。移すなら数日かけて明るさに慣らすとよい。

何年目かで刈り方を変える

同じ株をいくつも年を越させると、中心が古くなって芽が出なくなり、外側だけが生きた輪のような姿になる。刈り込みだけでは戻せないので、年数に応じて手を変える。

一年目は浅く刈る
植え付けの年は根を張ることが先。摘む量は株の三分の一までにとどめ、梅雨前の切り戻しも半分の高さで止めておくと秋によく茂る。
二年目から本格的に刈る
根が充実するので、年三回の刈り込みに耐える。収穫量が一番多いのもこの年で、刈るほど新しい枝が出て香りも安定する。
三年目は株を更新する
中心が枯れ上がってきたら刈り込みでは戻らない。春か秋に外側の若い部分だけを取って植え直し、古い中心は処分する。

更新する年を決めておくと迷わない。二年ごとに植え直す前提なら、古株を惜しまず処分できて香りも落ちない。

ミントの剪定・切り戻しに使うもの

切り戻しは株を若返らせる作業です。切る位置と、切り口を乾かすことに関わるものだけで足ります。

  • 剪定ばさみ探す言葉「剪定ばさみ 園芸 ステンレス」
    規格の目安
    刃渡り 5cm 前後。バイパス式(刃が交差するもの)は切り口がきれいです。

    アンビル式(刃が台に当たるもの)は茎を潰します。生きた枝を切るならバイパス式を選びます。

  • 消毒用アルコール探す言葉「消毒用アルコール スプレー」
    規格の目安
    濃度 70〜80%。スプレー式。

    株を変えるたびに刃を拭きます。病気の株から健全な株へ、はさみが運んでしまうのを防げます。

  • 園芸用手袋探す言葉「園芸手袋 背抜き」
    規格の目安
    手のひらにゴムを張った背抜きタイプ。細かい作業ができる薄手のもの。

    茎の汁でかぶれる植物があります。厚い革手袋だと、切る位置を指で確かめられません。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 柔らかい茎の草花は、指で摘めばはさみは要りません。
  • 癒合剤は木の太い枝を切るときのもので、草花には要りません。

ミントの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミントの育て方にまとめています。

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