症状から原因をたどる
水菜の被害はほとんどが虫によるものです。葉に出た跡の形を見れば、どの虫の仕業かはすぐ分かり、そこから対処も決まります。まず葉の表と裏を両方確かめてください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 葉に細かい穴が散らばる | キスジノミハムシ | ネットのすそを土で完全にふさぐ |
| 葉の裏に薄い皮を残して食われる | コナガの幼虫 | 見つけて取る。多ければ野菜用の薬を検討 |
| 新芽に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流すか手でつぶす。肥料を控える |
| 株元で切られて倒れる | ネキリムシ | 株元の土を掘って幼虫を取り除く |
| 下葉が黄色くなって腐る | 水のやりすぎか病気 | 溝を切って水を抜き、傷んだ葉を取る |
ネットは種まきの日にかける
水菜の虫対策で最も効くのは、まいた日に防虫ネットをかけることです。芽が出てからでは、すでに卵を産み付けられていることが多く、あとからかけても中で虫が育ちます。
重要なのはすその処理です。上からかぶせただけでは、虫は地面との隙間から歩いて入ってきます。すそを十センチほど土に埋めるか、板やペットボトルで押さえて完全にふさぎます。
- 支柱でトンネルを作る
- 五十センチ間隔で細い支柱をアーチ状に挿し、その上にネットをかけます。葉が触れない高さを確保します。
- すそを土で埋める
- ネットのすそを畝の外側で十センチ土に埋めます。ここが甘いと、ネットをかけた意味がなくなります。
- 作業後は必ず戻す
- 間引きや収穫でめくったら、その日のうちに元どおり閉じます。一晩の開放で卵を産まれます。
目の粗いネットでは小さな虫が通ります。一ミリ以下の目のものを選び、破れができたら補修用のテープでふさいでください。
アブラムシは肥料と風で減らす
アブラムシは窒素の多い株に集まります。追肥を控えめにして、葉が濃い緑になりすぎないようにするだけで、付き方がはっきり変わります。混み合った株の内側にも発生しやすいので、間引きも予防になります。
見つけたときは、勢いのある水で流すのが手軽です。数が少ないうちなら指でつぶすだけでも足ります。放っておくと増える速さが早いので、週に一度は葉の裏を見る習慣を作ります。
- 葉裏を週に一度見る
- 新芽と葉の裏を確かめます。数匹のうちに気づけば、指でつぶすだけで広がりを止められます。
- 水で流す
- はす口を外したじょうろやホースで、葉の裏に勢いのある水をかけます。落ちた虫は株に戻れません。
- 肥料を減らす
- 葉が濃い緑で厚いなら追肥(育ちの途中で足す肥料)を止めます。株が落ち着くとアブラムシの増え方も鈍ります。
病気は風通しと水のかけ方で防ぐ
水菜の病気は、株が混み合って風が通らない場所と、葉に水をかけ続けた株に出ます。下葉が黄色くなり、やがて茶色く腐るのが典型的な症状です。
予防は間引きで密度を落とすことと、水を株元に静かに与えることです。すでに傷んだ葉は取り除いて畑の外に出し、その周りの株の様子をしばらく見ておきます。
- 間引きで風を通す
- 株間を目安どおりに空けます。もったいないと残すと、内側が蒸れて病気の始まりになります。
- 水は株元へ
- 葉の上からかけず、株元に静かに注ぎます。泥はねも病気を運ぶので、勢いの強い水は避けます。
- 傷んだ葉を外す
- 黄色や茶色になった下葉は、見つけたら手で外して畑の外に出します。残すと周りに広がります。
連作と土の障害
同じ場所でアブラナ科の野菜を続けると、根にこぶができて育ちが止まる根こぶ病が出ることがあります。一度出ると土に長く残るので、出さないことが唯一の対策になります。
キャベツ、ブロッコリー、小松菜、カブなども同じ仲間です。前に何を作ったかを記録しておき、二年から三年は間を空けるよう畑を回してください。酸性の土で出やすいので石灰も効きます。
- 作った作物を記録する
- 畝ごとに前の作物を書き留めておきます。アブラナ科が続いていないかを、まく前に確かめます。
- 石灰で酸度を戻す
- まく二週間前に苦土石灰を入れて耕します。酸性が強いほど根こぶ病が出やすくなります。
- 出た畝は空ける
- 根にこぶを見つけたら、その畝でのアブラナ科は三年休みます。株は畑の外で処分します。
病害虫でつまずいたときの切り分け
被害を見つけたときは、まだ穫れるのか、あきらめて次をまくのかの判断が要ります。水菜は生育が早いので、まき直すという選択も十分に現実的です。
- 穴が数個なら気にしない
- 小さな穴が数個あるだけなら味も育ちも変わりません。取り除かずにそのまま育てます。
- 半分食われたら薬を検討
- 葉の半分が失われ、まだ増えているなら、野菜用の殺虫剤を収穫までの日数を守って使います。
- 十月までならまき直す
- 被害がひどい畝は片づけて、まき直したほうが早いこともあります。十月中旬までなら年内に穫れます。
- 根にこぶがあった
- その畝は三年アブラナ科を休みます。株は畑の外に出し、土は他の畝に移さないようにします。
水菜の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は水菜の育て方にまとめています。
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