増やす方法は地下茎の株分け
ミョウガは花が咲いても種はほとんどできません。増やす方法は地下茎を切り分ける株分けだけです。親株と同じ性質のものが増え、翌年から花穂が採れるので、家庭ではこの方法しか使いません。
作業の時期は、芽が動く前の二月下旬から三月中旬か、地上部が枯れた十月から十一月です。生育している夏に掘ると株が大きく弱るので、その時期だけは避けてください。
| 時期 | できること | 向く場面 |
|---|---|---|
| 2月下旬から3月中旬 | 植え付け、株分け、容器の更新 | いちばんよい時期 |
| 10月から11月 | 植え付け、株分け | 春に間に合わなかったとき |
| 6月から9月 | 触らない | 掘ると株が弱る |
株が古くなる合図
植えて三年から四年たつと、地下茎が土の中で網の目のように混み合います。すると一本ずつに回る養分が減り、茎が細く花穂も小さくなります。肥料を足しても戻らないなら、混みすぎを疑ってください。
地表近くに地下茎が浮いてくるのも合図です。土の下に伸びる場所がなくなって上へ回り始めた状態で、乾きの影響も受けやすくなります。この姿を見たら次の春に掘り上げます。
- 茎の太さを比べる
- 去年より茎が細く、本数だけ増えているなら混みすぎです。1年で急に変わるものではありません。
- 株元を掘って見る
- スコップで株の端を20センチ掘り、地下茎が指の入る余地なく詰まっていれば更新の時期です。
- 浮いた地下茎を探す
- 土の表面を手でなでて、硬い茎が浅いところを走っていないか確かめます。浮いていれば場所が足りていません。
掘り上げと切り分けの手順
掘るときは株から三十センチ離してスコップを入れ、根鉢ごと持ち上げます。近くに刺すと地下茎を切ってしまい、使える材料が減ります。持ち上げたら土を落とし、色と芽の位置を確かめます。
白くて張りのある部分に芽が二つか三つ入るよう、十五センチから二十センチに切り分けます。黒く柔らかい部分は迷わず捨ててください。切り口は三十分ほど日陰で乾かしてから植えます。
- 30センチ外から掘る
- 株の中心から30センチ離した位置にスコップを垂直に入れ、四方から差してから持ち上げます。
- 土を落として選ぶ
- 手で土を落とし、白く張りのある地下茎と黒く柔らかい部分を選り分けます。黒い部分は処分します。
- 15センチに切る
- 芽が2つから3つ入るように、清潔なはさみで15センチから20センチに切ります。細すぎる部分は使いません。
- 切り口を乾かす
- 日陰に30分置いて切り口の水気を飛ばしてから植えます。ぬれたまま埋めると腐りの入り口になります。
植え直す場所を選ぶ
同じ場所に戻すこともできますが、一メートルほどずらすほうが結果がよくなります。土の疲れと、地下茎に残った病気を持ち越さずに済むためです。ずらせない庭なら、掘った穴に堆肥を入れて作り直します。
植え方は最初の植え付けと同じで、深さ五センチから十センチに寝かせ、株間十五センチから二十センチをとります。植えたあとはたっぷり水を与え、落ち葉やわらで覆って乾きを止めます。
- 新しい日陰を用意する
- 元の株から1メートルほど離れた半日陰を選び、完熟堆肥を1平方メートルに3キロ混ぜて耕します。
- 浅く寝かせて植える
- 深さ5センチから10センチの溝に芽を上にして寝かせ、株間15センチから20センチで並べて土をかぶせます。
- 水と覆いで仕上げる
- たっぷり水を与え、わらや落ち葉を3センチ敷きます。芽が出るまで1か月かかることもあるので待ちます。
増えすぎを止める
ミョウガは条件が合うと地下茎で庭中に広がります。日陰を埋めてくれるのは利点ですが、ほかの植物を押しのけたり通路まで出てきたりもします。範囲を決めておくと後の手間が減ります。
すでに広がってしまった場合は、範囲の外に出た芽を見つけ次第、地下茎ごと引き抜きます。地上の茎だけ刈っても地下茎が残るので、また出てきます。春の芽出しのころが取りやすい時期です。
| 場面 | 起きること | 抑え方 |
|---|---|---|
| 花壇の中に植えた | 隣の植物を押しのける | 深さ30センチの仕切りを埋める |
| 通路まで出てきた | 踏まれて傷む | 春に地下茎ごと引き抜く |
| 容器で育てている | 2年で根が詰まる | 春に地下茎を3分の1減らす |
| 日陰を埋めたい | 数年で一面になる | そのまま広げてよい |
うまくつかないときの原因
株分けした地下茎が芽を出さないときは、乾かしたか、深く埋めたか、芽の付いていない部分を植えたかのどれかです。掘り上げてから植えるまでの時間が長いほど失敗するので、作業は一日で終わらせます。
植えて一か月たっても動かない場合は、一本掘って確かめます。白く固ければ生きているので埋め戻し、褐色でぶよぶよなら新しい材料に替えます。同じ失敗をくり返さないよう深さと乾きを見直してください。
| 症状 | 考えられる原因 | 手当て |
|---|---|---|
| まったく芽が出ない | 芽のない地下茎を植えた | 白い芽が2つ以上ある部分を使う |
| 一部だけ芽が出る | 植えるまでに乾かした | 掘った当日のうちに植える |
| 芽が出たが伸びない | 深く埋めすぎた | 深さ5センチに植え直す |
| 地下茎が腐る | 水がたまる場所 | 10センチ土を盛って高くする |
| 1年目に花穂が出ない | 正常な姿 | 翌年を待つ |
ミョウガの種取り・株分けに使うもの
来年も同じものを育てるなら、しまい方でその種の寿命が変わります。
- チャック付き保存袋探す言葉「チャック袋 小分け 種」
- 規格の目安
- 小さめのもの。品種名と採った年を書けるラベル面のあるものが便利です。
種は湿気で寿命が縮みます。封のできる袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に置くのがいちばん簡単です。
- 乾燥剤(シリカゲル)探す言葉「シリカゲル 乾燥剤 食品用」
- 規格の目安
- 食品用の小袋。色が変わって交換時期の分かるものがあります。
袋に一緒に入れておくだけで、翌年の発芽率が変わります。
- F1 品種の種を採っても、親と同じものにはなりません。採るなら固定種を選びます。
- 専用の種子保存容器は要りません。袋と乾燥剤で足ります。
ミョウガの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はミョウガの育て方にまとめています。
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