まく時期は春と秋の二択
まくのは春か秋のどちらかです。発芽適温はおおむね15〜20℃で、真夏の高温期にまくと発芽率が落ち、真冬は地温が足りずいつまでたっても出てきません。
春まきは収穫期間が長い代わりに、株が小さいうちに梅雨と夏を迎えます。秋まきは冬のあいだに株を作れますが、そのまま越冬させると翌春のとう立ち(花茎が伸びて葉や根が硬くなること)、つまり花茎が伸びて葉が硬くなる現象が早く来ます。
| 地域 | 春まき | 秋まき |
|---|---|---|
| 寒冷地 | 4月下旬〜5月中旬 | 8月中旬〜下旬 |
| 中間地 | 3月下旬〜4月中旬 | 8月下旬〜9月中旬 |
| 暖地 | 3月中旬〜4月上旬 | 9月上旬〜下旬 |
気温より地温を見ます。土に指を入れて冷たさが抜けたと感じる頃が春まきの合図で、暦だけで決めると発芽がそろいません。
まず品種を決める。姿も使い方も違う
最初に決めるのは縮れ葉種かイタリアンパセリかです。この選択で株の広がり方も収穫の仕方も変わり、後から入れ替えると畝の設計をやり直すことになります。料理での使い方から逆算して決めてください。
縮れ葉種は葉柄が短く、株がこんもりと丸くまとまります。刻んで振りかける使い方に向き、狭い容器でも姿が崩れません。葉が密なぶん株元が蒸れやすく、夏は下葉から傷みます。
イタリアンパセリは葉が平らで葉柄が長く、株が高く広がります。加熱しても香りが残るので煮込みに向きますが、草丈が出るぶん風で倒れやすく、支えのない容器では株元がぐらつきます。
| 使い方 | 向く品種 | 置き場所の目安 |
|---|---|---|
| 刻んで飾りに使う | 縮れ葉種 | 日の当たるベランダ |
| 煮込みや炒め物に混ぜる | イタリアンパセリ | 風の当たりにくい場所 |
| 根も食べたい | 根パセリ | 深さ30センチ以上の畑 |
苗を買うときは葉の色が濃すぎず、株元の葉柄が太いものを選びます。ひょろ長く伸びた苗は植え付け後の立ち上がりが遅れます。
種は一晩水に浸けてからまく
パセリの種は種皮が硬く、発芽を抑える成分を含むため、乾いたままだと吸水に時間がかかります。まく前夜にぬるま湯へ浸けて一晩置くと出芽が数日早まり、そろい方もよくなります。
ただし浸けすぎは逆効果です。24時間を超えると種が酸欠になり、水が濁って傷み始めます。浸けた種は表面の水気を紙で取り、その日のうちにまき切ってください。
- 前夜に浸ける
- 30℃前後のぬるま湯をコップに入れ、種を沈めて一晩置きます。翌朝も浮いたままの種は中身が薄いことが多く、取り除いて構いません。
- 水気を切る
- ざるにあけ、新聞紙の上で表面が乾く程度まで待ちます。べたついたままだと指にくっつき、一か所に固まってまいてしまいます。
- 当日中にまく
- 吸水した種はすでに発芽の準備に入っています。翌日に持ち越すと途中で乾き、動き出した胚が死ぬため、浸けた日にまき終えます。
浸けなくても発芽はします。急がないなら省いてよく、そのぶん出芽まで数日長くかかると見込んでおきます。
直根性なので小さいうちに動かす
パセリは太い直根、つまりまっすぐ下へ伸びる主根を持ち、これを切ると回復に時間がかかります。畑に直まきできるならそれが最良で、ポットを使う場合も根鉢を崩さず動かすのが前提です。
育苗するなら直径9センチのポットに3〜4粒ずつまき、本葉が2〜3枚のときに1本へ間引きます。ポットの底から根が見え始めた頃が植え付け適期で、それを過ぎると根が回って直根が曲がります。
- 直まきの間引き
- 20センチ間隔で数粒ずつまき、葉が触れ合うたびに間引いて最後は1本にします。抜くと隣の根まで動くので、込み合ったものはハサミで地際を切ります。
- 植え付けの深さ
- 株元の生長点が土に埋まると芯が腐ります。根鉢の肩が地面と同じ高さになるように置き、土は根鉢の側面にだけ寄せます。
- 植え付け後の水
- 植え穴に先に水を入れ、引いてから土を戻します。上からかけるだけでは根鉢の内側まで濡れず、活着が遅れます。
ポットのまま置きすぎた苗は、底で根が渦を巻いています。植えるときに軽くほぐすのは底の数本だけにとどめます。
うまく出なかったときの立て直し
出芽しない原因の大半は、地温不足か覆土の厚さか乾燥の三つです。掘って種を確認したくなりますが、動かした種はまず育たないので、表面を湿らせたまま3週間は待つのが結局は早道です。指で土を触って湿りが残っているかを確かめ、乾いていれば足すのを目安にします。
| 症状 | 考えられる原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 2週間たっても出ない | 地温が低いか覆土が厚い | そのまま待ち表面を乾かさない |
| まばらにしか出ない | 途中で表面が乾いた日がある | 出た芽を残し隙間に追いまき |
| 出てすぐ倒れた | 水のやりすぎで過湿になった | 水を控え表面を乾かす |
| ひょろ長く伸びた | 覆いを外すのが遅れた | 覆いを外し日に当てる |
まき直すなら適期のうちに。9月下旬を過ぎた秋まきは、寒くなる前に株ができず冬を越せません。
覆土は種が隠れる程度。厚いと出ない
パセリは光が当たると発芽が進む好光性の種です。土を厚くかけると光が届かず、水も温度も足りているのに出芽しません。覆土は種がうっすら見え隠れする数ミリにとどめます。
一方で覆土なしも失敗します。表面に置いただけの種は水やりのたびに転がり、一度でも表面が乾けばそこで終わります。薄くかけて手のひらで押さえ、種と土を密着させるのが正解です。
- まき床を平らにする
- まき溝の底が凸凹だと種が深みに落ち、その部分だけ覆土が厚くなって出芽が遅れます。板の縁で底をならしてからまくと芽の高さがそろいます。
- 土はふるってかける
- 塊のある土をそのままかけると重い粒が種の上に乗り、細い芽が持ち上がりません。目の細かいふるいを通した土かバーミキュライトを薄く振ります。
- 表面を乾かさない
- まいた後に新聞紙か不織布をかけ、その上から水をやります。ただし芽が見えた日のうちに外さないと、光不足でひょろ長く伸びます。
発芽まで2週間前後、条件が悪ければ1か月かかります。10日で出ないからと掘り返さないでください。
種まきの手順
パセリは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
パセリの種まきでよくある質問
パセリの種はいつまく?
まくのは春か秋のどちらかです。発芽適温はおおむね15〜20℃で、真夏の高温期…。地域、品種、その年の気温で前後するため、本文の適期も確認してください。
パセリの種はどうやってまく?
直まき / 育苗が目安です。種の性質に合わせた覆土と、発芽までの水分管理が大切です。
パセリの種は何cmの深さにまく?
種の大きさや好光性・嫌光性によって異なります。本文の覆土の目安と、購入した種袋の表示を優先してください。
パセリの種まき後は毎日水やりする?
回数ではなく土の乾き具合で判断します。発芽までは表土を乾かさず、過湿で水がたまる状態は避けます。
パセリは何日で発芽する?
発芽日数は地温と品種で変わります。種袋の目安を確認し、適温と水分を保って待ちます。
パセリの間引きはいつする?
葉が触れ合い始めた段階で、生育の良い株を残しながら数回に分けます。詳しい段階は本文で確認してください。
パセリの種まきに使うもの
ハーブの種は小さく、光を好むものが多いので、土をほとんどかけません。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ないもの。
粗い土だと、細かい種が粒の隙間に落ちて深く埋まってしまいます。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいもの。
土をかけない種は、ジョウロだと流れます。発芽までは霧で与えます。
- 浅い育苗箱・セルトレイ探す言葉「セルトレイ 育苗 128穴」
- 規格の目安
- 深さ 5cm 前後の浅い箱か、128 穴のセルトレイ。
種が小さいうちは深い容器は要りません。浅いほうが地温も上がりやすくなります。
- 苗を買って育てるなら、種まきの資材は要りません。多年草のハーブは苗のほうが早いです。
- ポットに直まきできる大きさの種なら、セルトレイは要りません。
パセリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパセリの育て方にまとめています。
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