受粉から収穫までの日数
受粉した花は翌日から膨らみ始め、二週間でピンポン玉、一か月で鶏卵大になります。そこから色づくまでに更に一か月から一か月半かかり、受粉から六十日から八十日で熟して落ちます。六月に受粉した実は八月、九月に受粉した実は十一月から十二月に採れます。
| 時期 | 実の姿 | すること |
|---|---|---|
| 受粉後1〜2週 | 花がらが落ち、緑の玉が見える | 水を切らさない |
| 受粉後3〜5週 | 鶏卵大まで太り、緑のまま | 実の重みで側枝が折れないよう支える |
| 受粉後6〜8週 | 紫や赤に色づき始める | 落ちる前に鉢の下に布やネットを敷く |
| 受粉後8〜11週 | 全体が色づき、触ると軽く外れる | 落ちた実を拾い、追熟に回す |
収穫の見極めは色と落果
一番確実な収穫時期は「自然に落ちたとき」です。木についたままでも全体が色づいて軸の付け根が乾き、軽く持ち上げると外れる実は採って構いません。強く引っ張らないと取れない実はまだ早く、追熟しても酸っぱいままです。
- 落ちた実を毎朝拾う
- 熟した実は夜から早朝に落ちます。地面に長く置くと傷むので、毎朝見回って拾います。落下の衝撃で割れないよう、下にネットや布を敷いておきます。
- 木についた実の確かめ方
- 全体が色づいた実を軽く持ち上げ、抵抗なく外れれば収穫です。少しでも引っかかる実は数日待ちます。
- 寒くなる前の判断
- 十一月に色づき始めた実は、霜が来る前に多少早くても採り、室内で追熟を試します。冷えた実は追熟しにくくなります。
- 落ちた実の傷を確かめる
- 拾った実は手に取って裏側まで見て、割れやへこみがないか確かめます。割れた実は追熟できないので、その日のうちに食べます。無傷の実だけを追熟に回します。
実は木の上で完熟させるより、落ちてから追熟させるほうが酸味が抜けて甘く感じます。木にぶら下げたままにしておく利点はありません。
追熟でしわを寄せる
落ちたばかりの実は皮が張っていて、切ると酸味が強く香りも弱いものです。二十度前後の室内に置くと、一週間ほどで皮にしわが寄り、酸味が抜けて香りが立ちます。しわが全体に回って、指で押すと少し柔らかいくらいが食べごろです。
追熟の日数は温度で変わります。真夏の室内なら四日から五日、十一月の涼しい部屋なら十日以上かかることもあります。日数より皮の姿で判断し、毎日一度は手に取って触って確かめます。しわが寄り始めたら甘い香りが強くなるので、香りも目安になります。
| 状態 | 皮の見た目 | 扱い |
|---|---|---|
| 落ちた直後 | つやがあり皮が張っている | 常温に置く。冷蔵庫に入れない |
| 追熟中 | 皮がくすみ、ところどころしわが寄る | そのまま待つ。風通しのよい場所へ |
| 食べごろ | 全体にしわが回り、軽く押すと沈む | 半分に切ってスプーンで食べる |
| 熟しすぎ | 皮が乾いて軽く、中が茶色い | 中身を取り出して冷凍し、ジュースに |
しわが寄った実は見た目が悪く感じますが、これが完熟の姿です。つやのあるうちに食べると酸っぱさに驚くので、待つのが正解です。
食べ方と保存
半分に切って、種ごと果肉をスプーンですくって食べます。種は噛めばぷちぷちとした食感で、そのまま飲み込んでも構いません。酸味が気になるときは、はちみつやヨーグルトと合わせます。一株から一度に十個以上落ちるので、食べきれない分は中身を冷凍します。
- 冷蔵で数日
- 追熟が終わった実は冷蔵庫の野菜室で四日から五日保ちます。追熟前の実を冷蔵すると、しわが寄らず酸っぱいままになります。
- 中身を冷凍する
- 半分に切って中身を製氷皿に入れて凍らせ、袋に移します。半年は保ち、炭酸水で割ると香りの強いジュースになります。
- 種を取りたいとき
- 中身をざるに入れてゴムべらで押すと、果汁だけが下に落ちます。種は乾かして翌年の実生苗にも使えますが、親と同じ味にはなりません。
紫系は熟しても果汁の量が実の半分ほどで、黄色系や交配種より少なめです。中身が少ないのは品種の性質で、栽培の失敗ではありません。香りの強さで補って楽しみます。
実がつかない・落ちるときの切り分け
実の不調は、受粉、水、温度、株の体力のどれかです。実の大きさと落ちた時期を見れば原因が絞れます。小さいうちに落ちれば受粉か水、大きくなってから色づかずに落ちれば寒さか根の問題であることがほとんどです。
| 症状 | 原因 | 手当て |
|---|---|---|
| 受粉の翌日から数日で落ちる | 受粉の失敗 | 別品種の花粉で、三本の柱頭全部につける |
| ピンポン玉で止まり黄色く落ちる | 水切れか肥料切れ | 朝夕の水と隔週の液肥を続ける |
| 鶏卵大で緑のまま冬になる | 受粉が遅く寒さで止まった | 十月中旬以降の花には受粉しない |
| 実の表面がしわではなくへこむ | 強い日差しの日焼け | 西日を遮り、実に日が当たりすぎないよう葉を残す |
| 実が小さく数が多い | つけすぎ | 一つの側枝に三個から四個を目安に摘果する |
パッションフルーツの収穫に使うもの
木の実は、落として拾うと傷みます。高さのあるところから、傷めずに下ろすための道具です。
- 収穫ばさみ(先丸)探す言葉「収穫ばさみ 果樹 先丸」
- 規格の目安
- 刃先が丸く、刃渡り 5cm 前後。
引っぱって穫ると、枝が裂けて翌年の芽まで落ちます。軸を残して切るのが基本です。
- 高枝切りばさみ(採果器付き)探す言葉「高枝切りばさみ 採果」
- 規格の目安
- 伸ばして 2〜3m。切った実を受ける籠の付いたもの。
脚立で無理な姿勢を取るより安全です。籠付きなら、切った実がそのまま落ちません。
- 収穫かご・コンテナ探す言葉「収穫かご 果樹 コンテナ」
- 規格の目安
- 20L 前後。浅めのものは実を重ねずに済みます。
深い容器に積むと、下の実が自分の重さで傷みます。柔らかい果実ほど浅い容器で。
- 保存用の緩衝材探す言葉「果物 緩衝材 ネット」
- 規格の目安
- 果実用のネットキャップか、新聞紙。
一つずつ包むと、傷んだ実から隣へ移りません。長く置く実ほど効きます。
- 手の届く高さに仕立てているなら、高枝切りばさみは要りません。低く保つほうが管理も楽です。
- 専用の収穫かごでなくても、浅い箱に新聞紙を敷けば足ります。
パッションフルーツの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はパッションフルーツの育て方にまとめています。
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