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ピーマン・トウガラシの月別の作業

ピーマン・トウガラシの月別の作業|春の準備から霜まで

ピーマン・トウガラシの栽培イメージ

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この仲間は五月に植え、七月から霜まで穫り続けます。系統で違う収穫の時期も月ごとに整理しました。

一年の流れを一覧で見る

ピーマン・トウガラシの作業の骨格はどの系統も共通です。違うのは収穫の始まる時期と穫り方だけなので、下の表の月ごとの作業を追いながら、自分の育てている系統に読み替えてください。月はあくまで目安です。

作業目安と注意
2〜3月種まき(温床)二十五度以上が要る。苗を買うほうが確実
4月土作り苦土石灰と堆肥を入れ、畝を高く作る
5月植え付け株間四十五から六十センチ。遅霜が去ってから
6月芽かき・支柱・追肥開始一番花の下の芽を取り、本支柱を立てる
7月収穫開始(甘味種)ピーマンとししとうが穫れ始める
7月下旬〜8月高温対策花が落ちる時期。株を守ることに徹する
8月パプリカの色づき始め最初の色つき果。日焼けに注意
9月収穫最盛・追肥涼しくなり再び花がつく。辛味種が色づく
10月辛味種の乾燥・切り戻し株ごと抜いて干す。甘味種は穫り続ける
11月残り収穫・片づけ初霜で終了。青い実もすべて穫り切る
12月土の休ませ残渣を片づけ、翌年は別の場所を用意する

四月から五月の準備と植え付け

四月は土作りの月です。この仲間は十月まで畑にいるので、堆肥をたっぷり入れて土の力を作っておきます。ナス科を続けて作っていた場所なら、思い切って別の場所に変えるほうが安全です。

五月に植え付けます。パプリカは中旬まで待ち、辛味種は上旬でも構いません。植えたあとは行灯で囲い、株元に敷き藁をして、梅雨の泥はねに備えておきます。

4月に土を作る
植える二週間前に苦土石灰、一週間前に堆肥と肥料を入れて耕します。日をずらすのが効きを揃えるこつです。
5月に植える
系統に応じて上旬から中旬に植えます。植え穴に水をためてから苗を置くと活着が早まります。
行灯と敷き藁
植えたあとは行灯で囲って夜の冷えを防ぎ、株元に藁を敷いて泥はねと乾きを抑えます。

六月から七月の形づくりと初収穫

六月は形を決める月です。一番花の下のわき芽(枝の付け根から出る芽)をすべて取り、三本仕立てにして本支柱を立てます。梅雨の泥はねを防ぐ準備も同時に済ませておきます。

七月に入るとピーマンとししとうが穫れ始めます。若いうちに穫ると株の負担が減って次の花がよくつくので、ためこまず、こまめに穫るほうが結局は多く穫れます。

6月に芽を整理
一番花の分かれ目より下の芽をすべて摘み、勢いのある主枝を残して本支柱を立てます。
追肥を始める
最初の実が親指から卵ほどになったら追肥を始め、以後は二週間から三週間おきに続けます。
若採りを続ける
ピーマンなら手のひらに収まる大きさ、ししとうなら指の長さになったら穫ります。ためこむと次の花が止まります。

八月の高温をしのぐ

八月は三十五度を超える日が続き、どの系統も花が落ちます。これはこの仲間の性質なので、肥料を増やしても実はつきません。株を守り、九月の再開に備える月だと割り切ってください。

同時に実が日焼けしやすい時期でもあります。葉を切りすぎず、寒冷紗で日ざしをやわらげると、白く硬くなる実が減ります。とくにパプリカは色づき待ちの実が長く日にさらされます。

水を切らさない
一週間雨がなければ夕方にたっぷり与えます。とくに甘味種とパプリカは水切れが直接被害になります。
日よけをする
三十五度を超える日が続くなら寒冷紗をかけて日ざしをやわらげます。落花と実の日焼けの両方を減らせます。
実を穫って軽くする
抱えている実を早めに穫ります。株の負担が減って体力が戻り、九月の花つきが目に見えてよくなります。

九月から十一月の後半戦

九月は一年でいちばん実つきのよい時期です。気温が下がって花が落ちなくなり、辛味種は赤く色づき始めます。追肥を切らさず、混んだ枝を整理して光を入れてください。

十月は辛味種の乾燥の適期です。晴天が続く日を選んで株ごと抜き、軒下に吊るします。甘味種は霜まで穫り続けられるので、系統によってこの時期の作業が分かれます。

9月に追肥を続ける
二週間から三週間おきの追肥を続けます。株が元気を取り戻す時期なので、肥料が結果に直結します。
枝を切り戻す
収穫の終わった枝先を切り戻して光を入れます。切ったあとに肥料を足すと新しい枝が伸びます。
10月に辛味種を干す
晴天が三日以上続く予報の日に、辛味種を株ごと抜いて逆さに吊るします。二週間ほどで乾きます。
霜の前に穫り切る
初霜の予報が出たら青い実も含めてすべて収穫します。霜に当たった実は保存が利きません。

時期を外したときの立て直し

この仲間は秋の実つきが本番なので、多少植え付けが遅れても間に合います。ただしパプリカだけは色づきに五十日以上かかるため、遅れがそのまま収穫に響きます。系統によって見通しが変わります。

時期遅れたときの見通し対応
5月中に植えた問題なし通常どおり
6月に植えた収穫が2〜3週間遅れる追肥を早めに始めて挽回する
7月に植えた甘味種は穫れる。パプリカは色づかない青採り中心に切り替える
8月以降露地では間に合わない翌年に回す。鉢なら室内で試す

ピーマン・トウガラシの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

ピーマン・トウガラシの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はピーマン・トウガラシの育て方にまとめています。

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