収穫の合図は茎葉の枯れ具合
植え付けから九十日から百日、下葉から黄色く枯れ上がり、株全体の茎が力なく倒れてきたら収穫期です。花が咲いた時点ではまだ肥大の途中で、そこから一か月ほどかけていもは大きくなります。花を見て掘ると小玉ばかりになります。
とはいえ完全に枯れるのを待ちすぎると、梅雨の雨で土の中のいもが腐り始めます。茎葉が七割から八割枯れた時点が、量と品質の折り合う点です。
| 株の姿 | いもの状態 | とる行動 |
|---|---|---|
| 花が咲いている | 肥大の途中 | まだ掘らない |
| 下葉が黄色くなってきた | 肥大の終わりが近い | 一株だけ試し掘りをする |
| 茎葉が七割から八割枯れた | 肥大が終わった | 晴れた日を選んで掘る |
| 完全に枯れて雨が続く | 土の中で腐り始める | 待たずに掘り上げる |
掘る日は天気で選ぶ
晴天が二日から三日続いて土が乾いた日に掘ります。濡れた土から掘ったいもは表面に泥が張りつき、乾ききらないまま貯蔵に入るため、そこが腐敗の起点になります。
朝のうちに掘り上げ、日中は畑で乾かすという段取りが理想です。ただし強い直射に長く当てると日焼けと緑化が起こるので、表面が乾いたらすぐ日陰へ移します。
| 天気の状況 | 掘るかどうか | 乾かし方 |
|---|---|---|
| 晴天が二、三日続いた | 掘る | 畑で半日、そのあと日陰へ |
| 前日に雨が降った | 一、二日待つ | 土が乾いてから掘る |
| 雨が一週間続く予報 | 待たずに掘る | 室内に新聞紙を敷いて広げる |
| 梅雨に入って茎葉が枯れた | すぐ掘る | 風の通る屋内で乾かす |
雨が続いて適期を逃しそうなときは、無理に待たずに掘り、風通しのよい屋内へ新聞紙を敷いて一段に広げ、そこで乾かします。
いもを傷つけない掘り方
- 先に茎葉を刈る
- 掘る二日から三日前に地上部を刈り取っておくと、皮が締まって傷がつきにくくなります。刈った茎葉は畑の外へ出します。
- 株の外側から入れる
- 株元から二十センチ以上離れた場所にくわを入れ、下から持ち上げるように掘ります。真上から差すといもを割ります。
- 取りこぼしを拾う
- 掘り上げたあと土をならしてもう一度探します。残したいもは翌年に芽を出し、病気を持ち越す株になります。
洗わずに乾かし、その場で選別する
掘ったいもは半日ほど風に当てて表面を乾かします。土は完全に乾いてから手で落とし、水では洗いません。洗うと皮が傷み、貯蔵できる期間が目に見えて短くなります。
乾かしている間に、くわの当たったいも、割れたいも、緑化したいも、そうか病のいもを分けておきます。傷のあるものは貯蔵に回さず早めに食べます。一つの腐敗が箱全体へ広がるからです。
- 風に当てて乾かす
- 掘ったその場に一段で広げ、半日ほど表面を乾かします。土は乾いてから手で落とし、水では洗いません。
- 傷のあるものを分ける
- くわが当たったもの、割れたもの、緑化したものを別にします。貯蔵中の腐敗は必ず傷口から始まります。
- 大きさで分ける
- 大玉と中玉、小いもに分けておくと、調理のときに火の通りがそろい、食べる順番も決めやすくなります。
貯蔵は光を遮ることから
第一条件は光を完全に遮ることです。段ボール箱や紙袋、麻袋に入れ、暗く風通しのよい場所に置きます。透明な袋やかごのまま台所に置くと、数日で表面が緑がかってきます。
家庭では冷暗所か、冬なら凍らない屋外の物置が向きます。冷蔵庫の野菜室は温度が低く、調理したときに色づきやすくなるため、長く置く場所としては勧められません。
| 条件 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 温度 | 摂氏二度から五度 | 高いと芽が出て、低すぎると質が変わる |
| 光 | 完全に遮る | 緑化とソラニンの増加を防ぐ |
| 湿気 | 乾いて風が通る場所 | 結露した水滴が腐敗の起点になる |
芽が出たとき、翌年に回したいとき
貯蔵中に芽が出ても、芽とその周囲を取り除けば食べられます。ただししなびて軽くなったものは味が落ちています。りんごを一つ入れておくと発芽が抑えられるという方法が古くから使われており、試す価値はあります。
収穫したいもをそのまま翌年の種いもにすることは勧められません。ウイルスは症状の出ないまま蓄積し、二年目、三年目と収量が静かに落ちていきます。食べる分と種いもは別のものとして考えるのが結局は近道です。
- 芽が出てきたら
- 芽とその周りを厚くえぐれば食べられます。しなびて軽くなったものは味が落ちているので早めに使い切ります。
- 緑がかってきたら
- まず置き場所の光を疑います。緑の部分は厚くむき、範囲が広ければ食べずに処分してください。
- 翌年に回したいとき
- 食べる分と種いもは分けて考えます。自家採種を続けるとウイルスがたまり、収量が静かに落ちていきます。
秋作に使いたい場合はそもそも不可能です。春に採ったいもは休眠が明けておらず、秋に植えても芽が出ません。秋作には秋作用の種いもを買います。
じゃがいもの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
じゃがいもの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はじゃがいもの育て方にまとめています。
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