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じゃがいもの病害虫と緑化

じゃがいもの病害虫と緑化の防ぎ方|時期別の警戒とそうか病対策

じゃがいもの栽培イメージ

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どの時期に何を警戒するかを整理し、そうか病と緑化という二つの厄介な問題の予防を設計します。

時期によって警戒するものが入れ替わる

じゃがいもの問題は生育の段階ごとにほぼ決まっています。出芽期は虫、開花前後の雨は病気、収穫前後は土と光の管理という具合です。順番が分かっていれば、毎日株を見なくても要所だけ押さえられます。

時期警戒するもの予防の要点
出芽から草丈二十センチアブラムシ反射資材と早期の発見
開花前後の雨の時期疫病株間を詰めない、雨前の予防散布
気温の上がる時期テントウムシダマシ幼虫のうちに捕殺
肥大期から収穫期そうか病、緑化土の反応と土寄せ

疫病は気温と雨で読む

気温が十五度から二十度で雨が二日以上続くと、疫病の条件がそろいます。下葉に水がしみたような暗緑色の斑点が出て、葉裏に白いかびが見えたら疫病です。広がり始めると数日で株全体が枯れ、いもの肥大がそこで止まります。

予防の設計は三つです。株間を詰めない、土寄せ(株元へ土を寄せること)で畝を高くして水はけを保つ、下葉が土に触れないようにする。発生してからの散布では止まりにくいため、雨の続く予報が出る前に手を打つのが現実的です。

気象の状況疫病の危険とる行動
晴天が続いて乾いている低いふだんどおりの管理でよい
十五度から二十度で雨が二日続く高い雨に入る前に予防の手を打つ
雨のあとに蒸し暑い日が続く非常に高い下葉を見て、出ていれば株ごと抜く

疫病で枯れた茎葉は畑にすき込まず、必ず外へ持ち出します。残った菌が土やいもについて、貯蔵中の腐敗にそのままつながります。

アブラムシはウイルスの運び手

アブラムシ自体の吸汁被害より、媒介するウイルス病のほうが深刻です。葉が縮れる、モザイク状にまだらになるといった症状の出た株は治りません。見つけたら抜き取って処分し、他の株へ広げないようにします。

銀色のマルチや反射資材を敷くと飛来がかなり減ります。前年に採ったいもを種いもへ回していると、ウイルスは症状のないまま年々濃くなっていきます。毎年検査済みの種いもを買うことが、結局は最も確実な予防になります。

飛来を減らす
銀色のマルチや反射資材を株元に敷きます。光の反射で、羽のあるアブラムシが株の上に降りにくくなります。
見つけたとき
新芽や葉裏に群れていたら、その場で払い落とすか葉ごと摘みます。数が少ないうちなら手で足ります。
症状の出た株
葉が縮れる、まだらになる株は治りません。周りへ広げないよう、抜き取って畑の外へ持ち出します。

テントウムシダマシは朝のうちに

光沢のない体に細かい毛があり、背中に細かな黒点を並べた甲虫です。葉を櫛の歯のようにかすらせて食べ、放置すると葉が白っぽくなって株の勢いが落ちます。ナスやトマトと隣り合わせに作ると、両方を行き来して増えます。

成虫も幼虫も動きが鈍いので、気温の低い朝のうちなら手や容器で落として捕殺できます。葉裏に黄色い卵の塊を見つけたら、その葉ごと摘み取ると次の世代をまとめて減らせます。

探す時間帯
気温の低い朝のうちが確実です。日中は動きが速く、触れるとすぐ落ちて葉の陰へ隠れてしまいます。
卵を先につぶす
葉裏の黄色い卵の塊を見つけたら葉ごと摘み取ります。成虫を追いかけるより減らせる数が大きい作業です。
隣に何を植えるか
ナスやトマトの隣に作ると両方を行き来して増えます。区画を離すだけで発生の量が変わります。

そうか病は土の反応と前歴で決まる

いもの表面がかさぶた状にざらつく病気です。中身は食べられますが、皮を厚くむくことになり、贈り物にも使いにくくなります。原因は土の中の放線菌で、土が中性からアルカリ性に傾くほど活発になる点が他の病気と違います。

つまり対策は、水素イオン指数を五・〇から六・〇に保つことに尽きます。石灰を入れない、未熟な堆肥や鶏ふんを避ける、そして一度出た畑では三年から四年じゃがいもを作らない。この三つで組み立てます。

いもが太り始める時期に土が極端に乾くと発生が増える傾向もあります。開花期に土をからからに乾かさないことも、間接的な予防として効きます。

条件出やすい出にくい
土の酸度中性からアルカリ性五・〇から六・〇
前作に入れた資材石灰や未熟な鶏ふん石灰を入れていない
同じ場所での栽培毎年作っている三年から四年あけている
肥大期の水分からからに乾かした適度な湿りを保った

一度出た区画には菌が残ります。翌年は場所を変え、どうしても同じ場所しかないなら、そうか病に強いとされる品種を選ぶと被害の程度を抑えられます。

緑化は病気ではないが食べられない

日光に当たったいもは表面が緑色になります。色そのものは葉緑素ですが、同時に有害成分のソラニンが増えており、えぐみや吐き気の原因になります。緑色の部分は厚くむき、範囲が広ければ食べないでください。

緑化は栽培中の露出と、収穫後の保管の二か所で起こります。栽培中は二回の土寄せ、収穫後は光を完全に遮ること。この二つを守れば、緑化はほとんど防げます。

緑化が起きる場面直接の原因防ぎ方
栽培中土寄せ不足でいもが露出した二回の土寄せと敷きわら
収穫の日掘ったいもを長く日に当てた表面が乾いたら日陰へ移す
貯蔵中明るい場所に置いた紙袋や段ボールで光を遮る

未熟な小いもや芽の周囲にも同じ成分が多く含まれます。小さな子どもが食べる分には、極端に小さいいもと芽の周りを外しておくと安心です。

出てしまったあとの切り分けと手当て

症状が出てから最初にやることは、病気か生理障害かを分けることです。葉裏にかびが見えるかどうか、株が一斉に傷んだか一部だけかを確かめると、薬をかける場面かどうかが判断できます。

そのうえで、その年の収穫を守る手当てと、翌年へ持ち越さない手当てを分けます。今年のいもは掘れる範囲で掘り、菌の残る茎葉と区画だけは切り離すのが、家庭菜園で現実的な落としどころです。

掘る判断を早める
茎葉の半分以上が枯れたら肥大は止まります。病気が広がった年は、平年より早く掘り上げたほうが傷みが少なくて済みます。
残さを畑に残さない
枯れた茎葉と傷んだいもは畑の外へ出します。すき込むと菌がそのまま土に残り、翌年の発生源になります。
見えている症状考えられる原因とる手当て
葉に暗緑色の斑、葉裏に白いかび疫病株ごと抜いて外へ出し、早めに掘る
葉が縮れてまだらになるウイルス病抜き取る。翌年は種いもを買い直す
葉が櫛の歯状にかすれるテントウムシダマシ朝のうちに成虫と卵を取り除く
いもの表面がかさぶた状そうか病食べられる。翌年は区画を替える

同じ区画で二年続けて出た病気は、管理では止まりません。翌年は場所を替えるという判断が、どの手当てより確実に効きます。

じゃがいもの収穫までのコツは作物ページに

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