科: ナス科属: Solanum
栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
じゃがいもを詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
よくある悩み・今の作業
じゃがいもで実際に起きる悩みと、時期ごとの作業を 1 つずつ解決する記事です。
記録しておきたいタイミング
芽かきをした日
芽を 2〜3 本に絞ると芋が大きくなります。何本残したかと、収穫時の芋の大きさを比べられます。
土寄せした日
芽かき後と、花が咲く頃の 2 回が基本。土寄せの回数が緑化した芋の数に直結します。
収穫した日と収量
茎葉が黄色く枯れてきたら。晴天が数日続いた日に掘ります。種芋 1kg あたり何 kg 採れたかを残すと品種比較ができます。
収穫までのコツ
じゃがいもを育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
種芋は切り口を下にして伏せる
切り口を下に向けると水がしみ込みにくく、腐りにくくなります。10cmほどの深さの溝に、切り口を乾かしてから伏せ込みます。
株間30cmを空けて植える
詰めて植えると1株が使える土の量が足りず、小玉ばかりになります。畝幅70cm、株間30cmが家庭菜園でも扱いやすい間隔です。
花が咲いたら水やりを控える
開花期以降に土が湿り続けると、肥大した芋の表面が荒れたり割れたりします。梅雨時は畝間の排水を優先し、乾かし気味で仕上げます。
茎葉が黄色く倒れてから掘る
茎葉が半分以上倒れて黄変すると芋の皮が固まります。その後に晴天が2〜3日続いた日を選ぶと、皮がむけず保存性も上がります。
掘った芋は日陰で半日乾かす
土が湿ったまま袋に入れると傷みが早まります。日の当たらない風通しの良い場所に半日並べて乾かしてから、暗い場所へ移します。
じゃがいもの栽培をはじめるのに用意するもの
これから育てるなら、まず次の 4 つがあれば始められます。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。
最初にやることは土づくりです。植え付けの 2〜3 週間前に入れて、土になじませます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 粒状。1kg 袋なら一年ぶんの追肥に足ります。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、追肥は 1 回 30〜50g。
元肥にも追肥にも同じものが使えます。まず 1 袋あれば十分です。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。柄と刃が一体のものは曲がりません。
種まきから植え付けまで、いちばん手に取る道具です。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱と合わせて使います。
薬を使わずに虫を防ぐなら、まずこれです。1mm で止まるのは蛾や蝶。アブラムシやアザミウマまで狙うなら 0.6mm 以下が要りますが、そのぶん風が通らなくなります。
- 道具のセット買いは要りません。使う場面が来てから 1 つずつ足すほうが無駄になりません。
- 苗から始めるなら、種まき用の資材は要りません。
じゃがいもの病害虫(65)
症状・予防・対処が分かっているものを、重要度の高い順に並べています。「一般的な内容」と付いているものは、この作物にかぎった記述がまだ無く、病害虫そのものの説明を出しています。
疫病
主要病気
時期 梅雨(5〜7月)出る場所 葉・茎・イモ出やすい条件 20℃前後で雨が続くとき
症状 葉に暗緑色の水浸み状の斑点ができ、急速に黒く枯れ上がります。イモにも褐色の病斑が入り、貯蔵中に腐ります。
予防 種イモは購入した健全なものを使います。土寄せを高くしてイモを土から出さないこと。密植を避けます。
対処 広がりが速いので、発病葉が出たら早めに薬剤散布します。ひどければ茎葉を刈り取ってイモへの感染を止めます。
春の長雨で急激にまん延する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Phytophthora asparagi、Phytophthora cactorum、Phytophthora cambivora ほか26
ジャガイモ葉巻病
主要病気
時期 春〜初夏(4〜6月)出る場所 葉出やすい条件 アブラムシの飛来。自家採種のイモ
症状 下葉が上向きにスプーン状に巻き、固くなります。株が萎縮して収量が落ちます。
予防 検定済みの種イモを使い、アブラムシを防ぎます。
対処 治せません。抜いて処分します。
種イモ更新で防げる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): モモアカアブラムシ、ジャガイモ葉巻ウイルス (PLRV)
ジャガイモYウイルス病
主要病気
時期 春〜初夏(4〜6月)出る場所 葉出やすい条件 アブラムシの飛来。自家採種のイモ
症状 葉脈に沿ってモザイクや壊死が出て、葉が縮れます。イモが小さくなります。
予防 必ず検定済みの種イモを買います。前年のイモを使い回すとウイルスが蓄積します。アブラムシ対策も有効です。
対処 治せません。発病株は抜いて処分します。
種イモ由来の持ち越しが多い
病原・原因(この病名で報告のあるもの): アブラムシ類、ジャガイモYウイルス (PVY)
ニジュウヤホシテントウ
主要害虫
時期 初夏(5〜7月)出る場所 葉出やすい条件 暖かくなる時期
症状 葉が網目状に食べられ、透けた跡が残ります。星が 28 個ある大きめのテントウムシです。
予防 見つけ次第捕殺します。ナス・トマトの近くに植えないこと。
対処 成虫も幼虫も動きが遅いので手で取れます。葉裏の黄色い卵塊も潰します。
発生源になりやすい
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ニジュウヤホシテントウ
青枯病
よくある病気
時期 梅雨明け(6〜7月)出る場所 株全体出やすい条件 高い地温。連作
症状 緑色のまま急にしおれて枯れ、イモを切ると維管束から白い液が出ます。
予防 連作を避け、排水を良くします。ナス科の後作にしないこと。
対処 治せません。株ごと抜いて処分し、そのイモは食べません。
塊茎の維管束が褐変する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Erwinia tracheiphila、青枯病菌、Ralstonia sp.
ネグサレセンチュウ
よくある害虫
時期 生育中盤以降(6〜7月)出る場所 根・イモ出やすい条件 連作した畑
症状 イモの表面に褐色の傷やくぼみが並び、見た目が悪くなります。
予防 連作を避け、前作にマリーゴールドやエンバクを植えます。
対処 皮を厚めにむけば食べられます。翌年の前作で対策します。
根の壊死で生育が劣る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネグサレセンチュウ属、ミナミネグサレセンチュウ、スズランネグサレセンチュウ ほか8
過湿による根腐れ
ときどき生理障害一般的な内容
症状 土が乾かないのに株がしおれ、下葉から黄化する。抜くと根が褐色〜黒色に変わり、独特の腐敗臭がする。
予防 高畝や暗渠で排水を確保し、鉢は鉢底石と排水性の良い用土を使う。表土が乾いてから潅水する習慣をつける。
対処 潅水を止めて土を乾かし、鉢なら用土を入れ替えて傷んだ根を切り戻す。回復が見込めない株は抜き取り、周囲の排水を改善する。
湿害でイモが腐る
萎黄病
病気一般的な内容
症状 下葉から黄化し、葉柄がねじれて株が片側に傾く。導管が褐変し、生育が止まって結球しないまま枯れることがある。
予防 抵抗性品種を選び、アブラナ科・イチゴの連作を避ける。無病苗を使い、汚染土壌を農具や靴で持ち込まない。
対処 発病株は根ごと抜き取って処分する。治療は困難なので、輪作や太陽熱消毒で次作の菌密度を下げることを優先する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Candidatus、Fusarium oxysporum、Fusarium oxysporum f. sp. apii ほか8
萎凋病
病気一般的な内容
症状 日中に下葉から萎れ、朝夕は回復する症状を繰り返しながら次第に枯れ上がる。茎を切ると導管部が褐変しているのが特徴である。
予防 抵抗性品種や接ぎ木苗を使い、連作を避ける。排水を改善し、農具や靴による汚染土の持ち込みを防ぐ。
対処 発病株は根ごと抜き取り、圃場外で処分する。薬剤での治療は困難なので、土壌消毒や輪作など次作の対策に切り替える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Ceratocystis fimbriata、Fusarium commune、Fusarium commune f. sp. rapae ほか23
褐斑病
病気一般的な内容
症状 葉に淡褐色〜灰褐色の小斑点ができ、拡大して不整形の病斑となる。病斑が融合すると葉全体が枯れ、株の勢いが急落する。
予防 換気と除湿で葉の濡れ時間を短くし、密植を避ける。被害葉と残さは早めに処分し、連作ほ場では品種と作型を見直す。
対処 初発を見たら病葉を除去し、登録のある殺菌剤を葉裏まで散布する。耐性菌が出やすいので同一系統の連用は避ける。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Acidovorax avenae subsp. cattleyae、Alternaria alternata、Alternaria dauci ほか57
菌核病
病気一般的な内容
症状 地際や茎、結球部が水浸状に軟腐し、白い綿毛状の菌糸で覆われる。やがて内部や表面に黒い菌核が形成され、株は萎れて枯死する。
予防 排水を良くし、密植と過湿を避ける。菌核は土中で数年生存するため、被害株は菌核ごと取り除き、イネ科との輪作や深耕を行う。
対処 発病株は周囲の土ごと除去して処分する。発生しやすい時期には登録のある殺菌剤を株元中心に散布する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotinia bulborum、Sclerotinia intermedia、Sclerotinia rubi ほか5
白絹病
病気一般的な内容
症状 地際の茎が水浸状に腐り、白い絹糸のような菌糸が株元と周囲の土表に広がる。やがて菜種粒大の褐色の菌核ができ、株は急速に萎凋枯死する。
予防 排水を良くし、未熟な有機物を地際に置かない。被害株は菌核ごと除去し、高温期の深いマルチや敷きわらの過湿に注意する。
対処 発病株と周囲の土をまとめて除去して処分する。多発ほ場では太陽熱消毒や輪作を行い、必要なら登録のある薬剤を株元処理する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotium rolfsii
炭疽病
病気一般的な内容
症状 葉や果実に淡褐色〜黒褐色の円形病斑ができ、中央がややくぼんで輪郭がはっきりする。湿ると病斑上に鮭肉色の粘質な胞子塊がにじみ出る。
予防 雨よけと敷きわらで泥はねを防ぎ、風通しをよくする。被害残さは土中にすき込まず処分し、無病苗を用いる。
対処 病斑のある葉・果実は早めに摘み取って処分する。梅雨期は登録のある殺菌剤を降雨の前後に散布して感染を抑える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Colletotrichum Colletotrichum gloeosporioides、Colletotrichum acutatum、Colletotrichum aenigma ほか66
軟腐病
病気一般的な内容
症状 地際や結球部が水浸状に軟化し、やがてドロドロに崩れる。腐敗部から独特の不快臭がする。
予防 高畝にして排水と通風を確保し、株間を詰めすぎない。収穫や間引きで作った傷を長雨の前に作らないようにする。
対処 発病株は速やかに抜き取り、圃場外へ持ち出して処分する。周囲へ広がるため残渣をすき込まず、銅剤の予防散布に切り替える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Choanephoroidea cucurbitae、Dickeya solani、Dickeya sp. ほか11
ネコブセンチュウ
害虫一般的な内容
症状 日中に株が萎れ、施肥や潅水をしても回復しない。抜き取ると根に大小の こぶ が数珠状に付き、細根が乏しい。
予防 同じ科の連作を避け、対抗植物のマリーゴールドや緑肥を輪作に入れる。抵抗性台木の接ぎ木苗を使うのも有効だ。
対処 被害株は根ごと抜き取り圃場外へ持ち出す。夏季は透明マルチによる太陽熱消毒で土壌中の密度を下げる。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネコブセンチュウ属、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ ほか5
灰色かび病
病気一般的な内容
症状 花や果実、葉に水浸状の褐色病斑ができ、表面に灰色のふわふわしたかびを密生する。果実は軟腐して落果し、収穫後も貯蔵中に腐敗が進む。
予防 咲き終わった花弁や枯れ葉をこまめに取り除き、湿気のこもらない株間を保つ。雨よけと換気で結露を減らすと効果が高い。
対処 発病部位は胞子を飛ばさないよう静かに袋へ入れて処分する。多湿期には登録のある殺菌剤を予防散布し、耐性菌回避のため系統を替える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Botryotinia fuckeliana、Botrytis cinerea、Botrytis galanthina ほか2
半身萎凋病
病気一般的な内容
症状 下葉の片側だけが黄変・萎凋し、症状が上位葉へ進む。茎の導管が淡褐色に変色し、株は生育不良のまま枯れていく。
予防 抵抗性台木の接ぎ木苗を使い、ナス科・ウリ科の連作を避ける。被害残さを持ち込まず、地温の上がりすぎ・下がりすぎを避ける。
対処 発病株は抜き取り処分する。多発ほ場では太陽熱消毒や輪作で菌密度を下げ、必要なら登録のある土壌消毒剤を検討する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Verticillium albo-atrum、Verticillium dahliae、Verticillium nigrescens ほか1
斑葉細菌病
病気一般的な内容
症状 葉に黄色いハローを伴う小さな黒褐色斑ができ、多発すると葉全体が枯れ上がる。果実には黒い点状の斑点が散在する。
予防 健全種子を使い、連作を避ける。株元にマルチを敷いて泥はねを防ぎ、雨の当たりにくい環境で管理する。
対処 発病葉は早めに摘み取って処分し、銅剤で予防的に守る。多湿を招く過繁茂を整理し、灌水は株元へ静かに行う。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Acidovorax valerianellae、Pseudomonas syringae pv. primulae、トマト斑点細菌病菌 ほか1
輪紋病
病気一般的な内容
症状 枝幹の表面がいぼ状に隆起して粗くなり、そこが伝染源となる。果実には褐色の円形病斑ができ、同心円状の輪紋を描きながら軟らかく腐敗する。
予防 いぼ症状の出た枝は剪定して処分し、樹体を健全に保つ。落果や被害果を園内に残さず、袋かけで果実への感染を減らす。
対処 腐敗果は早めに取り除いて処分する。梅雨から夏の降雨期に登録のある殺菌剤を定期散布し、枝幹の伝染源を減らす。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Alternaria linariae、Alternaria solani、Ascochyta compositarum ほか22
記録されている病名(46)
農研機構の日本植物病名データベースに、この作物で報告のある病名です。症状の記述はこれからです。
よくあるトラブル
芋が緑色になっている
日光に当たった芋です。ソラニンができて食べられません。土寄せ不足が原因なので、次回は 2 回しっかり行います。
葉に穴が開き、細かい筋状の食痕がある
ニジュウヤホシテントウです。見つけ次第捕殺します。ナス科を近くに集めすぎないことも予防になります。
芋が小さい・数が少ない
芽を減らさなかったか、日照・肥料不足です。芽かきを 2〜3 本に絞り、花が咲く頃に土寄せと追肥をします。
掘った芋が腐る
雨の直後に掘ると傷口から腐ります。晴天が続いた日に掘り、風通しのよい日陰で乾かしてから保存します。
品種一覧(24)
Gadenin の作物マスタに登録されているじゃがいもの品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
あ1
さ1
た1
な1
は1
その他19
じゃがいもの動画ランキング
じゃがいもを扱う園芸 YouTube を、再生数の伸びで毎日集計しています。育て方を動画で確かめたいときに。
この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
この記事は広告を含みます。