定植の30〜35日前にまく
かぼちゃは種まきから30日から35日で、本葉4枚から5枚の定植苗になります。中間地で5月上旬から中旬に植えるなら、3月下旬から4月中旬がまきどきです。早く植えて梅雨前に実を太らせたいほど種まきは早くなり、そのぶん加温の手間が増えます。
かぼちゃは夏の乾燥や暑さには強い一方、育苗期の寒さには弱く、3月の窓辺だけでは発芽がそろいません。加温の道具がなければ、4月中旬まで待ってまくのが確実です。
| 作型 | 種まき | 定植 | 温度の用意 |
|---|---|---|---|
| 早まき(中間地) | 3月中旬〜下旬 | 4月下旬〜5月上旬 | 発芽まで加温、夜は箱で保温 |
| 標準(中間地) | 4月上旬〜中旬 | 5月上旬〜中旬 | 夜だけ室内で保温 |
| 直まき(中間地) | 5月中旬 | 畑にじかにまく | 地温15℃以上を待つ |
| 暖地 | 3月中旬〜4月上旬 | 4月中旬〜5月上旬 | 3月中は加温 |
| 寒冷地 | 4月中旬〜5月上旬 | 5月下旬〜6月中旬 | 夜の取り込みが要る |
9センチポットに2粒、種は平らに寝かせる
かぼちゃもウリ科で根を切られるのを嫌うので、鉢上げせずにポットに直接まいて育てます。種は大きく平たいので、まく向きと深さをそろえると芽の出方がそろい、間引くときの見比べも楽になります。
- 種を確かめる
- 買った種はそのまままけます。食べた実から採った種は果肉を洗い落とし、日陰でよく乾かしたものを使います。交配種の種は親と同じ実にならない点も承知しておきます。
- 1ポットに2粒
- 9センチポットに培養土を詰めて湿らせ、種を2粒、離して平らに置きます。深さは1.5センチから2センチで、土をかけて手で軽く押さえます。
- 発芽まで乾かさない
- まいた直後にたっぷり水をやり、その後は表面が乾いたら与えます。寒い時期は水が多いと種が腐るので、量を控えてふたで湿り気を保ちます。
温度管理は地温25〜30度、夜は10度を切らせない
かぼちゃの発芽に必要な地温は25度から30度で、この範囲なら4日から6日で芽が出ます。地温15度を下回ると発芽しにくく、3月の室内ではたいてい足りません。早まきでは発芽まで、育苗用のヒーターマットや発泡スチロール箱で温めます。
発芽後は昼が23度から25度、夜が12度から15度を目安にします。苗が耐えられる夜の最低温度は10度で、それを下回る夜が続くと葉が黄ばんで生育が止まります。かぼちゃはウリ科のなかでは低温に比較的強いほうですが、育苗中に霜に当たれば一晩で枯れます。
- 発芽までは箱で温める
- 発泡スチロール箱の底に育苗用のヒーターマットを敷き、ポットを並べてふたをします。マットがなければ、湯を入れたペットボトルを夜ごとに替えて地温を保ちます。
- 発芽後は窓辺の日なたへ
- 芽が出たらふたを外し、日中は南向きの窓辺か、暖かい日は外の日なたに出します。窓を閉めた部屋で昼に30度を超えたら、窓を開けて熱を逃がします。
- 夜は箱に戻して保温
- 夕方に気温が下がり始めたら、苗を箱に戻してふたをし、部屋の中央に置きます。窓辺は夜に外に近い温度まで冷えるので、苗を置いたままにしません。
| 時期 | 昼の温度 | 夜の温度 |
|---|---|---|
| まいてから発芽まで | 地温25〜30℃ | 地温20℃以上 |
| 双葉が開いたころ | 23〜25℃ | 13〜15℃ |
| 本葉2〜4枚 | 20〜25℃ | 10〜13℃ |
| 定植前の1週間 | 外の日なた | 10℃を切る夜は室内へ |
発芽後は1本に絞り、日に当てて締める
かぼちゃの苗は双葉が大きく、光が足りないとその下の茎がすぐに伸びて徒長(茎だけが細長く伸びること)します。発芽したら日に当てる時間を最優先にし、双葉が開いたら1本に絞って根と葉を独り占めさせます。
- 双葉が開いたら1本に
- 双葉が開いたら、茎が太く双葉の形がそろった1本を残し、もう1本を地際ではさみで切ります。抜くと残す苗の根まで傷みます。
- 水は表面が乾いてから
- かぼちゃは過湿に弱く、乾き気味のほうが締まった苗になります。土の表面が白く乾いたら、晴れた日の午前中に与えます。
- ポットの間を広げる
- 本葉が2枚を超えて隣と葉が重なったら、ポットの間隔をこぶし1つ分ほどあけます。重なったままでは光を奪い合って茎が伸びます。
- 肥料は足さない
- 培養土の肥料で定植まで足ります。肥料を足すと葉ばかり大きくなり、植えたあとにつるぼけ(つると葉ばかり茂って実が付かないこと)しやすくなります。
本葉4〜5枚で、外気に慣らしてから植える
定植の目安は本葉4枚から5枚、種まきから30日前後です。外の最低気温が10度を超え、地温が15度に達したころに植えます。これより大きく育てた苗は根がポットに回り、植えたあとの立ち上がりが遅れます。
- 外で過ごす時間を延ばす
- 定植の1週間前から日中は外に出し、3日目からは夜の気温が10度を超える日は外に置いたままにします。風の強い日は物陰に置きます。
- 植え時の姿を見る
- 茎が太く短く、葉の色が濃い苗が植え時です。ポットの底穴から白い根が見えたら、それ以上待たずに植えます。
芽が出ない、苗が育たないときの原因
3月まきで起きる失敗の多くは寒さ、4月まきで起きる失敗の多くは暖めすぎです。どちらも苗の姿に表れるので、症状から原因を切り分けて手を打ちます。かぼちゃは育苗が1か月ほどなので、4月中ならまき直しても間に合います。
| 症状 | 原因 | 立て直し |
|---|---|---|
| 10日たっても芽が出ない | 地温不足で種が腐った | 掘って確かめ、加温してまき直す |
| 双葉が種皮をかぶったまま | 覆土が浅い | 霧吹きで湿らせ、ふやけてから外す |
| 茎が長く伸びて倒れる | 光不足と夜の高温 | 土を足して茎を埋め、日なたへ |
| 葉が黄ばんで縮む | 夜の低温 | 夜は箱か室内で10℃以上に |
| 葉の縁がかじられる | ウリハムシ | 外に出す苗は不織布で覆う |
種まきの手順
かぼちゃは、本文の時期と種袋の表示を確認してまきます。まいたら、種の大きさに合った量の土をかぶせます。
覆土して軽く押さえる(転圧という)と、種と土が密着し、水を吸いやすくなります。強く固めすぎないようにします。
かぼちゃの種まきでよくある質問
かぼちゃの種はいつまく?
早まき(中間地): 3月中旬〜下旬。標準(中間地): 4月上旬〜中旬。直まき(中間地): 5月中旬。暖地: 3月中旬〜4月上旬。
かぼちゃの種はどうやってまく?
直まきか育苗でまきます。
かぼちゃの種は何cmの深さにまく?
深さは1.5センチから2センチで、土をかけて手で軽く押さえます。
かぼちゃの種まき後の水やりは?
まいた直後にたっぷり水をやり、その後は表面が乾いたら与えます。
かぼちゃは何日で発芽する?
かぼちゃの発芽に必要な地温は25度から30度で、この範囲なら4日から6日で芽が出ます。
かぼちゃの種まきに使うもの
種まきで失敗する原因のほとんどは、覆土の厚さと、発芽までの乾きです。そこを外さないための道具だけを挙げます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 種まき用土探す言葉「種まき培土 細粒」
- 規格の目安
- 粒径 2〜3mm の細かいもの。肥料分の少ない「種まき用」と書かれたもの。
- 数量の目安
- セルトレイ 128 穴 1 枚で約 2L、ポット 9cm なら 1 個 0.3L。
粒の粗い培養土だと、小さな種が粒の隙間に落ちて深く埋まり、出てきません。
- 霧吹き(ハンドスプレー)探す言葉「園芸 霧吹き 大容量」
- 規格の目安
- 500ml〜1L。霧の細かいものほど種が流れません。
ジョウロで直接かけると、まいた種が寄ってしまいます。発芽までは霧で、根が張ってからジョウロに切り替えます。
- 不織布(べたがけ用)探す言葉「不織布 べたがけ 農業用」
- 規格の目安
- 幅 135cm 前後、目付 20g/㎡ 前後。透水性があり、かけたまま水をやれるもの。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。
発芽までの乾燥と、鳥・強い雨から守れます。防虫ネットより目が細かいぶん保温もでき、寒い時期の種まきで差が出ます。
- 園芸ラベル探す言葉「園芸 ラベル 差し込み」
- 規格の目安
- 差し込み式の白いもの、長さ 10cm 前後。油性ペンで書きます。
まいた日と品種を書いて挿しておくと、発芽が遅いときに「まだ待つ」のか「まき直す」のかを判断できます。
- 直まきするなら、セルトレイもポットも要りません。
- 高価な殺菌済みの培土でなくても、市販の野菜用培養土をふるいにかければ細かい土が作れます。
かぼちゃの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はかぼちゃの育て方にまとめています。
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