前半は育てて後半は絞る
ラディッキオの管理は、九月から十月にかけて外の葉を大きく育てる前半と、十一月以降に結球させる後半で考え方が変わります。前半に肥料と水をしっかり与え、後半は控えることで、締まった赤い球ができます。
水も肥料も、多ければ大きな球になるというものではありません。前半にしっかり与えて葉を作り、後半は控えて締める、というめりはりが赤く締まった球を作ります。
| 時期 | 水やり | 肥料 |
|---|---|---|
| 8月から9月 | 乾いたらたっぷり | 元肥のみ。根を張らせる |
| 10月 | 土が乾いたら | 一回目を足す |
| 11月 | 控えめに | 二回目を軽く。以降は止める |
| 12月 | ほとんど不要 | 足さない |
外の葉を大きく育てるのが先
結球するかどうかは、寒くなる前にどれだけ外の葉を広げられたかで決まります。葉の枚数と大きさが足りない株は、いくら低温に当てても中心が巻きません。九月から十月は、思い切って育てる時期です。
この時期に水を切らすと葉が硬くなり、苦みも強く出ます。土が乾いたらたっぷり与え、株のまわりに敷きわらを広げて乾きすぎを防ぎます。
- 乾いたら与える
- 指を土に三センチ入れ、湿り気がなければたっぷり与えます。表面が乾いただけなら一日待ちます。
- 朝に与える
- 秋でも日中の水やりは避けます。朝のうちに済ませると、夜まで葉がぬれずに病気が出にくくなります。
- 敷きわらを広げる
- 株のまわりに敷きわらを広げます。乾きが遅くなり、雨のはね返りによる葉の汚れと病気も防げます。
- 葉数を数える
- 十月末までに外の葉が十五枚ほどそろっていれば順調です。少なければ追肥で伸ばします。
追肥は十月に一回、十一月に軽く
追肥(育ちの途中で足す肥料)は、十月に入って株が大きくなり始めたころに一回、十一月上旬に軽くもう一回で足ります。株元から離した位置に化成肥料をひとつまみまき、土と混ぜてから水を与えます。
十一月下旬以降は足しません。この時期に窒素分を入れると葉がやわらかく育ちすぎ、球が締まらないうえに寒さで傷みやすくなります。
肥料の効き方は葉の色に出ます。濃い緑でつやのある葉が続いているなら足りていて、全体に黄緑がかってきたら不足の合図です。色を見てから決めれば与えすぎになりません。
- 十月に一回目
- 株から十五センチ離した位置に化成肥料をひとつまみまき、土と軽く混ぜてから水を与えます。
- 十一月に軽く二回目
- 葉の色が薄いようなら、一回目の半分ほどの量を与えます。色が濃ければ与えずに済ませます。
- 以降は足さない
- 結球が始まったら肥料を止めます。ここで足すと球がゆるみ、赤い色も出にくくなります。
冷え込みが色と味を作る
ラディッキオが赤く色づくのは、気温が下がってからです。十五度を下回る日が続くと、それまで緑だった葉に赤い色がのり、独特の苦みも穏やかになります。寒さは敵ではなく、必要な条件だと考えます。
ただし霜が何度も降りる時期になると、外の葉が傷んで溶けたようになります。関東の平地なら十二月中に穫り切るか、寒冷紗や不織布をかけて霜を和らげます。
| 状態 | 気温の目安 | 起きること |
|---|---|---|
| 緑のまま | 二十度以上 | 結球せず葉が広がるだけ |
| 赤みが差す | 十五度を下回る | 色づき始め、中心が巻く |
| 赤が濃くなる | 十度前後 | 球が締まり苦みが穏やかに |
| 外葉が傷む | 霜が続く | 覆いをかけるか穫り切る |
容器づくりでの管理
容器の土は畑より乾きやすく、肥料も流れ出やすくなります。九月から十月は乾き具合をこまめに見て、畑より一段短い間隔で水を与えます。追肥も畑より少量をこまめに足すほうが安定します。
冬に日の当たる場所へ動かせるのが容器の利点です。落葉した木の下や建物の南側など、季節で日照りが変わる場所を選べば、結球の時期に十分な光を確保できます。
- 乾きを毎日見る
- 秋でも晴れが続けば二日で乾きます。土の表面の色を毎朝見て、白っぽければ与えます。
- 少量をこまめに
- 追肥は畑の半分ほどの量を、二週間に一度の間隔で与えます。一度に多いと根を傷めます。
- 日の当たる場所へ
- 十一月以降は日照りが短くなります。一日の中で最も長く日が当たる場所へ容器を移します。
育ちが悪いときの切り分け
葉が小さい、色が出ない、苦みが強すぎるといった困りごとは、時期と肥料と気温のどれかに理由があります。ラディッキオは結球の直前まで判断が付きにくいので、株の姿から早めに読み取ります。
- 葉が小さいとき
- 肥料か水が足りていません。十月中なら追肥を一回入れ、たっぷり水を与えれば十分に取り返せます。
- 色が出ないとき
- 気温がまだ高いだけのことが多いものです。十一月まで待ち、それでも緑なら日照り不足を疑います。
- 苦みが強いとき
- 水切れか採るのが早い場合です。寒さに当たると穏やかになるので、色が濃くなるまで待ちます。
- 葉が徒長したとき
- 徒長(間延びして細く伸びること)は光不足と肥料過多で起きます。肥料を止め、日の当たる場所へ移します。
ラディッキオの育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
ラディッキオの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラディッキオの育て方にまとめています。
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