半年かけて冬に穫る
ラディッキオは七月下旬にまいて、十一月から十二月に穫る作物です。前半の暑い時期は苗を守ることが仕事で、後半の涼しい時期に一気に育ちます。日本の気候では秋まきが基本になります。
他の秋冬野菜と比べると、まく時期の幅が狭いのが特徴です。八月中旬までにまくという一点を守れば、あとの管理はそれほど難しくありません。
畑の場所は日当たりで選びます。結球には低温だけでなく光も要るため、冬に建物の影に入る場所では色も締まりも出ません。落葉した木の下や南側の開けた場所が向いています。
| 月 | 株の様子 | その月の仕事 |
|---|---|---|
| 7月下旬 | 種まき | ポットにまいて明るい日陰へ |
| 8月 | 本葉が増える | 一本に絞る、下旬に植え付け |
| 9月 | 外の葉が広がる | 水やり中心、虫を見回る |
| 10月 | 株が大きくなる | 追肥を一回、葉数を確かめる |
| 11月 | 赤く色づき巻き始める | 肥料を止め、水を控える |
| 12月 | 球が締まる | 収穫、霜よけ |
七月と八月は苗を守る
まく時期がまだ暑い盛りなので、この二か月は苗を暑さから守ることに集中します。ポットにまいて明るい日陰に置き、土を乾かさずに育てます。本葉が四枚から五枚になったら植え付けます。
植え付けも日が傾いた夕方に行い、そのあと数日は寒冷紗などで日差しを和らげます。根が動き出してしまえば、残暑の中でも自然に葉を広げ始めます。
- 七月下旬にまく
- ポットに三粒ずつまき、五ミリの土をかぶせます。明るい日陰に置き、朝夕に土の乾きを見ます。
- 本葉二枚で一本に
- 勢いのよい一本を残し、他ははさみで地際を切ります。引き抜くと残す株の根まで動いてしまいます。
- 八月下旬に植える
- 本葉が四枚から五枚になったら、株間三十センチで植えます。夕方に植えてたっぷり水を与えます。
九月と十月は外の葉を作る
この二か月に外の葉をどれだけ広げられるかで、結球するかどうかが決まります。水を切らさず、十月には追肥(育ちの途中で足す肥料)を一回入れて、株を大きく育てます。
同時に虫の多い時期でもあります。葉が食べられると外の葉の枚数がそろわず、結球する力が落ちてしまうので、週に一度は見回って早めに取り除くようにします。
- 水を切らさない
- 土が乾いたらたっぷり与えます。九月はまだ暑いので、朝のうちに済ませると株が傷みません。
- 十月に追肥する
- 株から十五センチ離した位置に化成肥料をひとつまみまき、土と混ぜてから水を与えます。
- 葉数を確かめる
- 十月末に外の葉が十五枚ほどそろっているか数えます。少なければ追肥をもう一度入れて伸ばします。
- 虫を見回る
- 葉の裏と株元を週に一度確かめます。食べられた跡があれば、早朝に見回って幼虫を探します。
十一月は結球を待つ月
気温が下がると葉に赤みが差し、中心が巻き始めます。ここからは手を加えず、肥料を止めて水も控えめにするのが仕事です。二週間から四週間かけて、球が少しずつ締まっていきます。
| 時期 | 株の様子 | すること |
|---|---|---|
| 11月上旬 | 赤みが差し始める | 最後の追肥を軽く、以降は止める |
| 11月中旬 | 中心が立ち上がる | 水を控え、様子を見る |
| 11月下旬 | 球が締まってくる | 上から押して硬さを確かめる |
十二月は穫りながら守る
球が締まったものから順に収穫します。全部を一度に穫る必要はなく、必要な分だけ抜けば、残りは畑で保存されている状態になります。ただし霜が何度も降りると外の葉が傷むので、覆いをかけて守ります。
年内に穫り切るのが基本です。年が明けて暖かくなると中心から花が伸びてきて、球が割れて食べられなくなります。残しておいても良いことはありません。
穫った跡は片づけて耕しておきます。外の葉や傷んだ株を畑に残すと、翌年に虫や病気が持ち越されます。春まで何も植えないなら、そのまま休ませておくだけで十分です。
- 締まったものから穫る
- 上から押して硬いものを選び、株元を包丁で切ります。ゆるい株はもう少し畑に置きます。
- 霜よけをかける
- 冷え込みが強い日は不織布をかけます。外の葉が傷んでも、中の球が守られていれば食べられます。
- 年内に穫り切る
- 年が明けると花が伸びて球が割れます。十二月のうちに全部穫り、冷蔵で保存に回します。
遅れたときの立て直し
まく時期を逃した、外の葉が育たなかった、結球しないまま冬になったといった場合でも、葉として使う道があります。結球だけを目的にせず、途中で切り替える判断も持っておきます。
| 場面 | 取り戻し方 | 見込み |
|---|---|---|
| 九月にまいた | 葉を穫る作り方に切り替える | 赤い葉がサラダに使える |
| 外の葉が少ない | 十月に追肥して伸ばす | 間に合えば結球する |
| 十二月に巻かない | 外の葉を縛って締める | 小さくても球になることがある |
| 春まきで花が伸びた | 早めに片づける | 翌年は七月下旬にまき直す |
ラディッキオの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
ラディッキオの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はラディッキオの育て方にまとめています。
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