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大根の土づくり

大根の土づくりと又根対策|深く耕す理由と堆肥の入れ方

大根の栽培イメージ

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又根の多くは土中の障害物と未熟な堆肥が原因です。深さ30センチの床づくりで防げます。

又根が起きる三つの原因

大根の根が二股や三股に割れるのは、まっすぐ下へ伸びようとした先端が途中で何かに当たったからです。原因はほぼ三つで、土に残った石や瓦礫、分解しきっていない堆肥やわらの塊、そして耕し方が浅くて残った硬い層です。いずれも播種してからでは直せません。

先端が傷むのは発芽から2週間ほど、根が地中10センチ前後まで伸びる時期です。ここで障害物に当たると、その脇の側根が代わりに太って又根になります。裏を返せば、表層20センチをていねいに整えるだけでも失敗はかなり減らせます。

原因抜いたときの形防ぎ方
石や瓦礫先端が二股に割れる播種前に表層20センチの石を拾う
未熟な堆肥やわら分かれ目に繊維が残る1か月以上前に完熟したものを入れる
浅い耕耘で残った硬い層先端が急に横へ曲がる30センチ以上を目安に起こす
濃い肥料の塊傷やくびれが帯状に出る全層施肥にして固めて置かない

抜いた大根が又根だったら、その場所の土を掘り返して原因を確認しておくと、次作で同じ形の失敗を繰り返しません。

耕すのは二段階に分ける

1回目 荒く深く起こす
播種の3週間前までに、鍬やスコップで深さ30〜40センチまで起こします。塊のまま置いて風雨に当てると、内部の粗い土がひとりでに崩れます。
2回目 砕いて均す
播種の1週間前に、鍬の背やレーキで塊を砕きます。手で握って軽く崩れる程度が目安です。ここで石と根の残りを拾い出します。
仕上げに床を平らに
畝の表面は板でならして水平にします。凹凸があると水と種が片寄り、発芽の日がそろわず、その後の間引きの判断がしにくくなります。

深く耕すのは根を長くするためではなく、根の先端が硬い層に当たらないようにするためだと考えると手を抜く場所が分かります。

堆肥は前作か、遅くとも1か月前に

完熟していない堆肥は、大根にとって障害物であり、同時に発熱源でもあります。分解の途中で根の先端を傷めるため、又根と岐根の直接の引き金になります。牛ふん堆肥などを入れるなら播種の1か月以上前、できれば前作の準備時に入れて、土になじませてから大根を作ります。

元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)は化成肥料を土全体に混ぜ込む全層施肥にします。溝の底に肥料を固めて置くと、根の先端がその濃い場所に当たって曲がったり、肌に傷が出たりします。窒素が多すぎると葉ばかり茂って根が太らないため、控えめから始めるほうが安全です。

資材入れる時期注意点
完熟の牛ふん堆肥播種の1か月以上前塊を残さず全体にすき込む
未熟な堆肥やわら入れない分解の熱と繊維が又根を招く
化成肥料播種の1週間前全層に混ぜ、溝底に固めない
石灰播種の2週間以上前酸度6.0〜6.5に収まる量にとどめる

土壌酸度は6.0〜6.5が適します。強い酸性では根こぶ状の変形が出やすく、石灰は播種の2週間以上前に入れて反応させておきます。

土質ごとの畝の作り方

土質畝の高さ注意点
砂質で水はけがよい10センチ前後の平畝乾きやすいので発芽まで表土を乾かさない
普通の畑土15センチ程度石を拾い、塊を残さないことを優先する
粘土質で重い20〜25センチの高畝過湿で根が腐りやすい。もみ殻などで通気を確保する
畑を起こして日が浅い25センチの高畝硬い層が浅いので、無理に長い品種を選ばない

畝幅は1条なら60センチ、2条なら90センチほど取ります。葉が重なると株元が蒸れ、下葉から傷みが進みます。

深く耕せないときの逃げ道

石が多い畑や、下に硬い層がある区画では、無理に長い品種を作らないほうが結果は良くなります。根長20センチ前後の短形種やミニ大根なら、耕せる深さが20センチほどでも形が乱れにくく、収穫までの日数も短くて済みます。

プランターでは深さ30センチ以上の深型を選び、野菜用の培養土を目一杯まで入れます。底に近いところで根が鉢底に当たると先が丸く止まるため、短形種を選ぶか、袋栽培で深さを稼ぐほうが現実的です。

品種を短くする
根長20センチ前後の短形種やミニ大根に変えます。耕せる深さが20センチしかなくても形が乱れにくくなります。
1株ずつ床を作る
直径15センチほどの穴を深く掘り、ふるった土を詰めて植え穴にします。手間はかかりますが形はよくそろいます。
高畝で深さを稼ぐ
畝を25センチ以上に上げると、掘り下げなくても根の伸びる層を確保できます。水はけの悪い畑にも向きます。

耕せる深さで品種を決める

耕せる深さを先に測り、それに合う品種を選ぶほうが、長い品種を無理に作って又根を出すより確実です。土が浅い区画では短い品種のほうが太りも早く、収穫までの日数も縮みます。

耕せる深さ向く品種のタイプ根長の目安
20センチ未満二十日大根、ミニ大根10〜20センチ
20〜30センチ短形種、聖護院などの丸大根20〜25センチ
30センチ以上青首の総太り種35〜40センチ

丸大根は深さより幅が要ります。株間を30センチ以上とり、畝の肩を広めに作っておくと形が丸くまとまります。

大根の土づくりに使うもの

土づくりは「何を入れるか」より「いつ入れるか」で結果が変わります。石灰と肥料は同時にまかず、1 週間は空けます。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 土壌酸度計探す言葉「土壌酸度計」
    規格の目安
    土に挿して読む針式か、デジタル式。pH 4〜9 を 0.2 刻みで読めれば十分です。

    石灰の量は本来 pH を測ってから決めるものです。測らずに毎年まき続けると、アルカリ側へ寄って別の障害が出ます。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 バーク」
    規格の目安
    牛ふん堆肥は肥料分もあり、バーク堆肥は土をふかふかにする働きが中心です。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    入れてすぐ効くものではなく、微生物が分解して初めて土が変わります。植え付けの 2〜3 週間前までに入れます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状。マグネシウム(苦土)も一緒に補えます。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。

    まいたら耕して 1 週間ほど置きます。元肥と同時に入れると、窒素がアンモニアとして抜けてしまいます。必要な量は土質で変わるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • くわ(平ぐわ)探す言葉「平ぐわ 家庭菜園」
    規格の目安
    刃幅 18cm 前後。柄の長さは身長の 6 割くらいが振りやすい目安です。

    畝立てと土寄せの両方に使います。1 本あるかどうかで、土づくりにかかる時間がまるで変わります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 微生物資材や活力剤は、堆肥を入れているなら急ぎません。
  • 小さな区画なら、耕運機より三角ホーとくわのほうが小回りが利きます。

大根の収穫までのコツは作物ページに

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