科: アブラナ科属: Raphanus
栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
9月の大根は「生育」の時期です。 9月の畑仕事を見る
大根を詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
よくある悩み・今の作業
大根で実際に起きる悩みと、時期ごとの作業を 1 つずつ解決する記事です。
記録しておきたいタイミング
播種した日
大根は播種から収穫まで約 60〜90 日。日を残せば収穫時期が読めます。秋まきは播き遅れると太りません。
間引きした日と残した本数
1 か所 3〜4 粒まいて、本葉が出るたびに間引きます。最終的に 1 本にした日を残します。
土づくりの深さ
根が伸びる深さまで石や土のかたまりを除いたかどうかが、又根になるかを分けます。耕した深さを残しておきます。
収穫した日と太さ
肩が地上に出て太さが十分になったら。太さと、播種からの日数を残すと翌年の播き時が決まります。
収穫までのコツ
大根を育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
株間30cmの点まきにする
根が太る後半に葉が触れ合うと日照を奪い合い、太りが止まります。1か所4〜5粒をまとめてまき、最終的に30cm間隔で1本立てにします。
秋まきは9月上旬に合わせる
早すぎると害虫の盛りに当たり、遅いと太る前に寒さで生育が止まります。発芽適温20〜25度に当たる9月上旬前後が最も失敗の少ない時期です。
肩が出てきたら土を寄せる
青首種は根の上部が地上に持ち上がり、そのままだと日焼けして硬くなります。追肥のたびに株元へ土を寄せると、肌と食感がそろいます。
プランターでは短形種を選ぶ
60cm級の品種は容器の底で先が詰まり、曲がって育ちます。根長20cm前後のミニ大根や丸大根なら、深さ30cmの容器でも形よく穫れます。
外葉が垂れる前に抜き始める
葉が横に開いて垂れ下がるのは、根の充実が過ぎたしるしです。葉が立っているうちに太い株から順に抜くと、みずみずしさが残ります。
大根の栽培をはじめるのに用意するもの
これから育てるなら、まず次の 4 つがあれば始められます。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。
最初にやることは土づくりです。植え付けの 2〜3 週間前に入れて、土になじませます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 粒状。1kg 袋なら一年ぶんの追肥に足ります。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、追肥は 1 回 30〜50g。
元肥にも追肥にも同じものが使えます。まず 1 袋あれば十分です。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。柄と刃が一体のものは曲がりません。
種まきから植え付けまで、いちばん手に取る道具です。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱と合わせて使います。
薬を使わずに虫を防ぐなら、まずこれです。1mm で止まるのは蛾や蝶。アブラムシやアザミウマまで狙うなら 0.6mm 以下が要りますが、そのぶん風が通らなくなります。
- 道具のセット買いは要りません。使う場面が来てから 1 つずつ足すほうが無駄になりません。
- 苗から始めるなら、種まき用の資材は要りません。
大根の病害虫(40)
症状・予防・対処が分かっているものを、重要度の高い順に並べています。「一般的な内容」と付いているものは、この作物にかぎった記述がまだ無く、病害虫そのものの説明を出しています。
白さび病
主要病気Ac
時期 秋〜冬(10〜12月)出る場所 葉出やすい条件 低温多湿。朝露が長く残るとき
症状 葉裏に白い盛り上がった斑点ができ、表から見ると黄色い斑になります。進むと葉が変形します。
予防 密植を避けて風を通し、朝露が早く乾くようにします。連作を避けます。
対処 発病葉を取り除きます。根の肥大への影響は限定的ですが、葉を食べるなら早めに。
秋作の葉に多発する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Albugo candida、Albugo ipomoeae-aquaticae、Albugo ipomoeae-hardwickii ほか5
ネグサレセンチュウ
主要害虫
時期 生育中盤以降(9〜11月)出る場所 根出やすい条件 連作した畑。前作がイモ類
症状 根の表面に褐色〜黒褐色の細かい傷やくぼみが並び、見た目が悪くなります。二股の原因にもなります。
予防 前作にマリーゴールドやエンバクを植えると密度が下がります。連作を避けます。
対処 すでに出た症状は戻りません。皮を厚めにむけば食べられます。翌年の前作で対策します。
根に黒い斑点が出る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネグサレセンチュウ属、ミナミネグサレセンチュウ、スズランネグサレセンチュウ ほか8
アオムシ
よくある害虫
時期 秋(9〜10月)出る場所 葉出やすい条件 モンシロチョウが飛ぶ時期
症状 葉に穴が開き、緑の幼虫がいます。
予防 播種直後からの防虫ネット。
対処 捕殺します。葉の被害が大きいと根が太りません。
生育初期の被害が大きい
病原・原因(この病名で報告のあるもの): モンシロチョウ
コナガ
よくある害虫
時期 秋(9〜10月)出る場所 葉裏出やすい条件 高温乾燥
症状 葉裏の表皮を残して食べ、白く透けます。
予防 播種直後からの防虫ネット。
対処 捕殺と系統の違う薬の使い分け。
葉裏に白い食痕が出る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): コナガ
抽苔 (とう立ち)
よくある生理障害
時期 春まき(3〜5月)出る場所 株全体出やすい条件 低温に当たった後の高温・長日
症状 根が太る前に花茎が伸び、根に「す」が入って固くなります。
予防 春まきは春まき用品種を選び、まく時期を守ります。低温期はトンネルで保温します。
対処 とう立ちした株は根が食べられません。若い花茎(大根の菜花)は食べられます。
春播きで花茎が伸びる
苗立枯病
よくある病気Rs
時期 播種後(9月)出る場所 地際の茎出やすい条件 高温多湿。厚まき
症状 発芽後の苗が地際でくびれて倒れます。
予防 厚まきを避け、播種後の過湿を避けます。
対処 発病株を取り除き、間引きで風を通します。
直播後の高温多湿で欠株となる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Achlya klebsiana、Cylindrocladium canadense、Fusarium avenaceum ほか41
軟腐病
よくある病気
時期 秋の高温多雨(9〜10月)出る場所 根の上部・株元出やすい条件 高温多湿。傷口
症状 株元が水浸み状に軟らかく腐り、強い悪臭がします。
予防 高畝で排水を良くし、虫の食害痕を減らします。連作を避けます。
対処 発病株は抜いて処分します。悪臭が特徴で、他の腐敗と区別できます。
根の傷口から腐敗する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Choanephoroidea cucurbitae、Dickeya solani、Dickeya sp. ほか11
ネキリムシ類
よくある害虫
時期 発芽〜本葉期(9月)出る場所 地際の茎出やすい条件 前作の草を残した畑
症状 朝見ると芽が地際で切られています。
予防 播種前に草を片付けます。
対処 株元を掘って幼虫を捕殺します。
発芽直後の苗が切られる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): カブラヤガ
ハバチ類
よくある害虫
時期 秋(9〜10月)出る場所 葉出やすい条件 秋のアブラナ科
症状 黒っぽい幼虫が葉を食べ、触ると丸まって落ちます。カブラハバチの幼虫です。
予防 防虫ネットで成虫の産卵を防ぎます。
対処 落ちても株元にいるので、拾って処分します。
カブラハバチが葉を食う
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ハバチ科
空洞果
ときどき生理障害一般的な内容
症状 外見は正常でも切ると内部に空洞があり、持つと軽く角ばった形になる。食味が薄く、日持ちも劣る。
予防 開花期の低温・高温と日照不足を避け、着果を安定させる。窒素過多を控え、着果数を適正に保つ。
対処 発生した果実は早めに収穫し、次の果房の環境条件を整える。温度と日照、施肥のバランスを見直す。
根の内部に空洞ができる
タネバエ
ときどき害虫一般的な内容
症状 発芽が揃わず、掘り上げると種子や胚軸に白い ウジ 状の幼虫が入っている。定植苗では地際が腐って萎れる。
予防 未熟堆肥や油かすを播種直前に施さず、施用後は十分に分解させてから播く。播種後は防虫ネットで覆う。
対処 被害株は抜き取り、播き直す際は種子消毒された種子や育苗ポットからの定植に切り替える。多発地では播種時に粒剤を用いる。
発芽が揃わない
病原・原因(この病名で報告のあるもの): タネバエ
根こぶ病
ときどき病気一般的な内容Pb
症状 日中に葉が萎れ、朝夕は回復する状態を繰り返し、生育が著しく劣る。抜き取ると根に紡錘形〜不整形のこぶが多数付いている。
予防 石灰資材で pH を 7 前後に矯正し、高畝で排水を良くする。抵抗性品種を選び、アブラナ科の連作と汚染土の持ち込みを避ける。
対処 発病株はこぶごと抜き取り、圃場外で処分する。多発地では数年アブラナ科を作らず、必要に応じ登録のある薬剤の土壌混和を行う。
側根にこぶができる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Plasmodiophora brassicae
裂果
ときどき生理障害一般的な内容
症状 果実の肩やへた周辺に放射状または同心円状の亀裂が入る。裂け目から腐敗菌が侵入し、果実が急速に傷む。
予防 乾燥後の急な多量潅水を避け、マルチで土壌水分を平準化する。雨よけ栽培や着果数の調整も効果がある。
対処 裂けた果実は早めに収穫または除去し、腐敗の広がりを防ぐ。潅水間隔を見直し、強い日射が当たる果実は葉で日陰を作る。
根に縦の裂けが入る
青枯病
病気一般的な内容
症状 日中に葉が青いまましおれ、朝夕は回復する状態を数日繰り返したのち枯死する。茎を切って水に浸すと白濁した細菌液が糸を引いて出る。
予防 連作を避け、抵抗性台木の接ぎ木苗を使う。排水をよくして高畝にし、根を傷つける深耕や過度な中耕を控える。
対処 有効な治療手段はないため、発病株は土ごと早めに抜き取り処分する。作業に使ったハサミや手を洗い、同じ場所でのナス科の連作をやめる。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Erwinia tracheiphila、青枯病菌、Ralstonia sp.
萎黄病
病気一般的な内容For
症状 下葉から黄化し、葉柄がねじれて株が片側に傾く。導管が褐変し、生育が止まって結球しないまま枯れることがある。
予防 抵抗性品種を選び、アブラナ科・イチゴの連作を避ける。無病苗を使い、汚染土壌を農具や靴で持ち込まない。
対処 発病株は根ごと抜き取って処分する。治療は困難なので、輪作や太陽熱消毒で次作の菌密度を下げることを優先する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Candidatus、Fusarium oxysporum、Fusarium oxysporum f. sp. apii ほか8
うどんこ病
病気一般的な内容
症状 はじめ葉表に白い斑点が点在し、やがて葉全体が白い粉状に覆われる。進行すると葉が黄化・褐変して枯れ上がり、光合成が落ちて生育と収量が低下する。
予防 日当たりと風通しを確保し、混み合った下葉やわき芽を早めに整理する。窒素過多の軟弱徒長を避け、抵抗性品種を選ぶと発生を抑えやすい。
対処 初発の葉は見つけ次第切除して株外へ持ち出す。まん延前に登録のある殺菌剤を葉裏まで丁寧に散布し、同一系統の連用を避ける。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Blumeria graminis f. sp. hordei、Blumeria graminis f. sp. secalis、Blumeria graminis f. sp. tritici ほか59
菌核病
病気一般的な内容
症状 地際や茎、結球部が水浸状に軟腐し、白い綿毛状の菌糸で覆われる。やがて内部や表面に黒い菌核が形成され、株は萎れて枯死する。
予防 排水を良くし、密植と過湿を避ける。菌核は土中で数年生存するため、被害株は菌核ごと取り除き、イネ科との輪作や深耕を行う。
対処 発病株は周囲の土ごと除去して処分する。発生しやすい時期には登録のある殺菌剤を株元中心に散布する。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotinia bulborum、Sclerotinia intermedia、Sclerotinia rubi ほか5
黒腐病
病気一般的な内容
症状 葉の縁からV字形の黄変が進み、葉脈が黒く網目状に浮き出る。進行すると株全体が萎れて枯れる。
予防 健全種子・健全苗を使い、連作を避ける。雨天時の作業や整枝を控え、株間を空けて葉を乾きやすくする。
対処 発病葉と発病株は早めに取り除き、圃場外で処分する。残渣は必ず片づけ、翌作はアブラナ科以外を作付けする。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Alternaria alternata、Alternaria citri、Botryosphaeria obtusa ほか10
炭疽病
病気一般的な内容
症状 葉や果実に淡褐色〜黒褐色の円形病斑ができ、中央がややくぼんで輪郭がはっきりする。湿ると病斑上に鮭肉色の粘質な胞子塊がにじみ出る。
予防 雨よけと敷きわらで泥はねを防ぎ、風通しをよくする。被害残さは土中にすき込まず処分し、無病苗を用いる。
対処 病斑のある葉・果実は早めに摘み取って処分する。梅雨期は登録のある殺菌剤を降雨の前後に散布して感染を抑える。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Colletotrichum Colletotrichum gloeosporioides、Colletotrichum acutatum、Colletotrichum aenigma ほか66
ネコブセンチュウ
害虫一般的な内容
症状 日中に株が萎れ、施肥や潅水をしても回復しない。抜き取ると根に大小の こぶ が数珠状に付き、細根が乏しい。
予防 同じ科の連作を避け、対抗植物のマリーゴールドや緑肥を輪作に入れる。抵抗性台木の接ぎ木苗を使うのも有効だ。
対処 被害株は根ごと抜き取り圃場外へ持ち出す。夏季は透明マルチによる太陽熱消毒で土壌中の密度を下げる。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネコブセンチュウ属、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ ほか5
斑点細菌病
病気一般的な内容
症状 葉に水浸状の小斑ができ、のちに褐色になって周囲が黄化する。果実にも水浸状やかさぶた状の斑点ができ、そこから腐敗が進む。
予防 健全種子・健全苗を用い、同じ科の連作を避ける。雨よけとマルチで泥はねを防ぎ、風通しをよくして結露を減らす。
対処 発病葉・発病果は早めに除去して圃場外へ持ち出し、周囲株に銅剤を予防散布する。作業は葉が乾いた時間帯に行い、雨中や露のある朝の管理を避ける。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Acidovorax valerianellae、Burkholderia andropogonis、Herbaspirillum sp. ほか23
べと病
病気一般的な内容
症状 葉表に淡黄色〜黄褐色の角形病斑ができ、葉裏の同じ位置に灰紫色のかびを生じる。病斑が融合して葉が枯れ上がり、株全体が早期に衰える。
予防 密植を避け、株元の泥はねをマルチで防ぐ。夕方の灌水を控えて葉を長時間濡らさず、連作は避ける。
対処 発病葉は早期に除去し圃場外へ処分する。多湿が続く時期は予防的に登録のある殺菌剤を散布し、葉裏にかかるようにする。
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Bremia centaureae、Bremia lactucae、Bremia taraxaci ほか30
記録されている病名(18)
農研機構の日本植物病名データベースに、この作物で報告のある病名です。症状の記述はこれからです。
よくあるトラブル
根が二股・三股に分かれる
又根です。未熟な堆肥や石、土のかたまりに根がぶつかると分かれます。深く耕し、堆肥は完熟したものを早めに入れます。
根に穴が開いている
キスジノミハムシの幼虫です。播種と同時に防虫ネットをかけるのが最も確実です。
葉に穴が開く
アオムシ・コナガ・ヨトウムシです。秋の大根は虫との戦いになるので、播種直後からネットを外さないのが基本です。
す が入る・辛すぎる
採り遅れと高温です。適期を過ぎると内部がスカスカになります。播種日から日数を数えて早めに採ります。
品種一覧(87)
Gadenin の作物マスタに登録されている大根の品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
あ8
か8
さ8
た5
な8
は13
ま2
その他35
大根の動画ランキング
大根を扱う園芸 YouTube を、再生数の伸びで毎日集計しています。育て方を動画で確かめたいときに。
この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
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