半年かかる一本道の作型
ロマネスコは真夏にたねをまき、真冬に穫る作物です。途中でやり直しがきかないので、育苗と植え付けの時期を外さないことがすべてになります。関東の露地なら七月下旬のたねまきが起点です。
収穫は花蕾が締まってから二週間から三週間が適期の幅です。まく日を一週間ずつずらして二回に分けると、収穫も分かれて食べ切りやすくなります。
| 作型 | たねまき | 植え付け | 収穫 |
|---|---|---|---|
| 秋植え(標準) | 7月下旬〜8月中旬 | 8月下旬〜9月上旬 | 11月下旬〜1月 |
| 遅れ植え | 8月下旬 | 9月中旬 | 1月〜2月 |
月別のやることカレンダー
関東平野部の露地を目安にした一覧です。畑の準備は植え付けの三週間前から始まるので、七月の欄から逆算して段取りします。石灰、堆肥、元肥の順に日をあけて入れるので、まとめて一日で済ませようとすると根を傷めます。
自分の畑での適期は記録でしか分かりません。植えた日、外葉が二十枚になった日、初収穫の日を残しておくと、翌年の計画がそのまま立てられます。
| 月 | 作業 | 要点 |
|---|---|---|
| 7月 | たねまき、畑の石灰入れ | 育苗は寒冷紗で日をやわらげる |
| 8月 | 堆肥と元肥、畝立て、植え付け | 植えたその日に防虫ネット |
| 9月 | 活着の水やり、1回目の追肥 | 虫の見回りを週2回 |
| 10月 | 2回目の追肥、土寄せ | 外葉18枚を目標にする |
| 11月 | 花蕾の確認、外葉かぶせ | 追肥は止める |
| 12月 | 収穫はじめ、防寒 | 強い霜の前に不織布 |
| 1月 | 収穫の終わり、片付け | 採り遅れに注意 |
七月と八月は暑さとの勝負
真夏の育苗は、水切れと徒長(間のびして弱く育つこと)との戦いです。ポットは朝夕に水を与え、日中は寒冷紗をかけて温度を下げます。風の通る場所に置くと、茎が締まった苗になります。
植え付けも暑い時期なので、夕方に植えて夜の間に根を落ち着かせます。植えたその日に防虫ネットをかけるところまでを一日の作業とします。
- 育苗は朝と夕方に水
- ポットの土が乾く前に与えます。日中に乾き切らせると根が傷み、その後の伸びが鈍ります。
- 植え付けは夕方に
- 日が傾いてから植え、たっぷり水を与えます。翌朝しおれていなければ根が動き始めています。
- その日のうちにネット
- 支柱を立ててネットをかけ、裾を土で埋めます。すき間があると一晩で卵を産みつけられます。
- 苗は風の通る場所で
- 育苗箱を地面に直接置かず、台の上に乗せて風を通します。地面に置くと熱がこもり、根が傷んで苗が伸びません。
八月の植え付けは暑さで株が弱りやすいので、寒冷紗を一週間だけ二重にかけると活着が安定します。
十月から十一月は花蕾づくりの仕上げ
十月は外葉を増やす最後の月です。二回目の追肥(育ちの途中で足す肥料)と土寄せを済ませ、株を大きくします。ここでどれだけ葉を作れたかが、そのまま花蕾の大きさになります。
十一月に入って中心に小さな粒が見えたら、追肥は止めます。以後は水を切らさないことと、外葉をかぶせて霜と日差しを避けることだけを続け、寒さに当てて花蕾を締めていく管理へ切り替えます。
- 十月上旬に二回目の追肥
- 畝の肩に化成肥料をひと握りまき、土と混ぜて株元へ寄せます。以後の追肥は原則行いません。
- 十月中に葉数を数える
- 手のひらより大きい葉が十四枚を超えていれば順調です。少ないときは薄めた液体肥料を週に一度足します。
- 十一月に花蕾を確かめる
- 中心をのぞき、白緑の粒が見えたら外葉をかぶせる準備をします。ここからは日と霜を避けます。
地域で変わる時期の目安
同じ作り方でも、暖地と寒冷地では一か月近くずれます。目安は「収穫したい時期の百日前に植える」です。初霜の早い地域ほど植え付けを前倒しします。
| 地域 | たねまき | 植え付け | 収穫 |
|---|---|---|---|
| 寒冷地 | 6月下旬〜7月中旬 | 7月下旬〜8月上旬 | 10月〜11月 |
| 関東平野部 | 7月下旬〜8月中旬 | 8月下旬〜9月上旬 | 11月下旬〜1月 |
| 暖地 | 8月上旬〜8月下旬 | 9月上旬〜9月中旬 | 12月〜2月 |
初霜の早い地域では、収穫前に強い霜に当たると花蕾が傷みます。植え付けを二週間前倒しして、霜が本格化する前に穫り終える組み立てにすると失敗が減ります。
予定がずれたときの立て直し
苗が手に入らない、畑が空かない、台風で植え直した。予定は毎年ずれます。ずれ方によって取れる手が違うので、何週間遅れたかで判断します。
- 二週間の遅れ
- そのまま進めて構いません。株間を五センチ広げ、追肥を早めて葉数を稼ぎます。収穫は二週間ほど後ろにずれます。
- 一か月の遅れ
- 花蕾は小ぶりになります。株間を広げて光を当て、冬は不織布で保温して生育を続けさせます。
- 十月以降の植え付け
- 年内の収穫はあきらめ、越冬させて春に穫る作り方に切り替えます。防寒を厚めにして、三月の暖かさで太らせます。
- 夏の育苗に失敗した
- たねからやり直すと間に合いません。九月上旬までに売り場の苗を探し、良い苗があればそのまま植えます。
ロマネスコの栽培に一年を通して使うもの
作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。
土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。
- 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
- 規格の目安
- 粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。
日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。
種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。
地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。
- 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
- 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。
ロマネスコの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はロマネスコの育て方にまとめています。
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