庭植えと鉢植えで水やりを分ける
庭に植えて二年目以降のムクゲは、真夏に十日以上雨が降らないとき以外は水やりがいりません。植えた年は根が浅いので、土の表面が乾いたら根元にたっぷり与えます。鉢植えは開花中の七〜九月に水をよく吸い、一日で乾くので毎朝たっぷりやり、夕方に土を触ってまた乾いていれば追加します。
| 状態 | 水やりの目安 | 注意 |
|---|---|---|
| 植え付け1年目の庭植え | 表土が乾いたら根元へ10リットル | 夏は3〜4日に1回 |
| 根付いた庭植え | 10日以上の日照りだけ | 冬はやらない |
| 鉢植え(春秋) | 表土が乾いたら鉢底から流れるまで | 受け皿の水は捨てる |
| 鉢植え(開花中の夏) | 毎朝、夕方に土を触って追加 | 水切れでつぼみが落ちる |
| 鉢植え(冬) | 1〜2週間に1回 | 落葉中は乾かし気味に |
土と葉を見て判断する
表面が白っぽく乾いて見えても、指を二センチほど差し込んで湿り気があればまだ水はいりません。ムクゲは水切れすると葉が垂れて、つぼみが黄色くなって落ちるのが合図です。朝に葉が垂れていれば水切れ、夕方だけ垂れて朝に戻るなら暑さのせいなので、後者は水を増やさず様子を見ます。過湿にはあまり弱くありませんが、鉢の受け皿に水をためたままにすると根が傷みます。
- 指で二センチ確かめる
- 表土の下に指を入れ、ひんやり湿っていれば待ち、乾いてさらさらなら与えます。鉢を持ち上げて軽さで判断する方法も慣れると確実です。
- つぼみの色を見る
- つぼみが黄色くなって落ち始めたら水が足りていません。翌日から水やりの回数を増やし、鉢は午後だけ日陰へ移します。
- 夕方の水は夏だけ
- 春秋の夕方の水やりは夜間の過湿を招きます。開花中の真夏だけ、朝の水が夕方までに切れたときに補います。
肥料は寒肥と花期の追肥
ムクゲは肥料を好み、切らさず与えると九月まで咲き続けます。庭植えは二月に寒肥として油かすと堆肥を株元から少し離して埋め、五月に緩効性の化成肥料を一握りまきます。開花が始まる七月に、追肥(育ちの途中で足す肥料)としてもう一度同じ量を与えると、八〜九月の花が途切れません。窒素ばかり多いと葉が茂って花が減るので、リン酸の多い花木用を選びます。
| 時期 | 肥料の種類 | 量(庭植え1株) |
|---|---|---|
| 2月 | 油かすと堆肥の寒肥 | 両手で2〜3杯を株元の周囲に埋める |
| 5月 | 緩効性の化成肥料 | 一握りを株元にばらまく |
| 7月 | 緩効性の化成肥料 | 一握り、開花が始まったら |
| 10月以降 | 与えない | 枝が固まらず冬に傷む |
鉢植えは三月と六月に緩効性肥料を規定量の半分ずつ、開花中は二週間に一回の液体肥料を薄めて与えます。
夏の暑さと冬の寒さへの備え
ムクゲは暑さに強く、真夏の日ざしでもよく咲きますが、鉢植えは鉢の中が熱くなって根が傷みます。七〜八月はコンクリートの照り返しを避けて鉢台の上に置き、鉢の周りを寒冷紗で覆うと安心です。寒さにも強く、関東平野部の庭なら防寒なしで越します。寒冷地では若い株の株元に腐葉土を厚めに敷き、鉢植えは軒下に移して凍結を避けます。
- 株元を覆う
- 六月末までに腐葉土やバークチップを株元に厚さ五センチ敷きます。乾燥と地温の上昇を抑え、雑草も減ります。
- 鉢の熱を逃がす
- 七〜八月は鉢を地面に直接置かず、すのこや鉢台に載せます。鉢の側面に日が当たるなら、一回り大きい鉢に入れる二重鉢にします。
- 冬の鉢は乾かし気味に
- 落葉した鉢植えは水をあまり吸いません。一〜二週間に一回、暖かい日の午前中に土が乾いているのを確かめてから与えます。
葉が黄色くなったときの見分けと直し方
下葉から順に黄色くなって落ちるなら水切れか根詰まり、新しい葉が黄色く葉脈だけ緑に残るなら鉄分が効いていない状態です。前者は水やりを見直し、鉢植えなら根が回っていないか確かめて植え替えます。後者は土がアルカリに傾いているので、鉄分入りの液体肥料を葉にかけると二〜三週間で新葉の色が戻ります。肥料をやった直後に葉先が茶色くなったら肥料焼けで、鉢底から流れるまで水を三回ほど繰り返して洗い流します。
- どの葉が黄色いか見て判断する
- 古い下葉なら根と水の問題、若い上の葉なら養分の問題です。全体が一度に黄色いなら強い水切れか肥料のやりすぎを疑います。
- 肥料焼けは水で流す
- 肥料をまいた直後に葉先が茶色くなったら、鉢底から流れるまで水を三回ほど繰り返して余分な肥料分を洗い流します。
鉢植えの植え替えと根の整理
ムクゲは根の伸びが早く、鉢植えは二年で根が回って水を吸えなくなり、夏につぼみが落ち始めます。二月〜三月上旬の落葉中に鉢から抜き、根鉢の外側と底を三センチほど切り落として、一回り大きい鉢か同じ鉢に新しい土で植え直します。根を切った分だけ枝も冬剪定で強く詰めて、水を吸う量と使う量のつり合いを取ります。植え替え後は一週間ほど日陰に置き、肥料は芽が動いてから始めます。
- 根鉢を見て判断する
- 鉢から抜いて根が白く鉢の形に固まっていれば植え替え時です。まだ土が多く残って見えるなら、もう一年待ちます。
- 根と枝を同じ割合で切る
- 根鉢の外側を三割ほど削ったら、枝も冬剪定で三割ほど詰めます。落葉中なので、根を切っても葉からの蒸散がなく安全です。
ムクゲの育てている間に使うもの
木の管理は、施肥と草の始末と、幹を守ることです。年に数回しかやらないぶん、道具は長く使えるものを選びます。
数量は植えて数年たった木 1 本を単位にしています。
- 有機質肥料探す言葉「油かす 骨粉 有機質肥料」
- 規格の目安
- 油かすと骨粉の配合。5〜10kg 袋。
- 数量の目安
- 成木 1 本に、寒肥で 1〜2kg。実を穫ったあとのお礼肥に 300〜500g。
樹冠の外側の地面に、浅く溝を掘って埋めます。細い根は幹の近くではなく、枝先の真下に伸びています。量は樹種と樹齢で変わります。
出典: 農林水産省「施肥基準 — 果樹」
- バーク堆肥(マルチング用)探す言葉「バーク堆肥 マルチング 40L」
- 規格の目安
- 40L 前後の袋。株元に厚さ 5cm ほど敷きます。
- 数量の目安
- 株元 1 ㎡ で 50L 前後。
夏の乾きと冬の凍結の両方を和らげます。年々分解して土に混ざるので、土壌改良も兼ねます。
- 幹に巻く防虫テープ探す言葉「カミキリムシ 幹 ネット 防虫」
- 規格の目安
- 幹に巻く網か、専用のテープ。地際から 50cm ほどを覆います。
テッポウムシ(カミキリムシの幼虫)は幹に卵を産みます。入られてからでは手の打ちようが減るので、産ませないのが基本です。
- 草刈り鎌・三角ホー探す言葉「草刈り鎌 園芸」
- 規格の目安
- 刃渡り 15cm 前後の鎌か、刃幅 10〜15cm の三角ホー。
株元の草は、幹に虫を呼び込みます。株元 50cm だけでも空けておくと、幹の様子を確かめられます。
- 若木のうちは寒肥だけで足ります。実を穫るようになってからお礼肥を足します。
- 除草剤は幹の近くでは使わないほうが無難です。根が吸います。
ムクゲの上手に育てるコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はムクゲの育て方にまとめています。
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