症状から原因を見分ける
シイタケの困りごとは、原木に別のきのこやかびが出る「害菌」と、出たきのこを食べる「害虫」に分かれます。害菌は木を取られる問題で、害虫は収穫を減らす問題です。どちらも早く見つけるほど手当てが簡単です。
農薬は使いません。食べるきのこに薬をかけるわけにいかないので、対策は取り除く、洗う、置き場所を変える、の三つになります。木を清潔に保ち、風を通すことがいちばんの予防です。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 木にオレンジや白の小さなきのこ | 害菌のきのこ | 取り除いて木を離す |
| 木の表面が緑や黒の粉で覆われる | かび | たわしで洗って風を通す |
| 傘に穴が開き軸に穴がある | キノコバエの幼虫 | 早めに採って塩水に浸ける |
| 傘の縁がかじられ光る跡 | ナメクジ | 夜に見回って捕まえる |
| 木の皮の下に白い網目と虫 | キクイムシ | 皮がはがれた木を離す |
害菌のきのこは見つけたら取り除く
原木にはシイタケ以外のきのこも出ます。オレンジ色の小さなきのこや、白い扇形のきのこ、黒く硬いこぶのようなものが代表で、どれもシイタケ菌と木の取り合いをします。全体を取られると出なくなりますが、一部なら残りの部分から出ます。
植菌が遅れたり、菌が回る前に乾いたりすると害菌が入りやすくなります。予防は早く打つ、種駒を多めに打つ、仮伏せで湿りを保つ、の三つです。出てしまったものは早めに削り取り、その木を他の木から離します。
- 見慣れないきのこを取る
- シイタケでないきのこが出たら、根元からむしって袋に入れて捨てます。胞子が飛ぶ前に取るのが大事です。
- その木を離す
- 害菌が出た木は他の木から離して立てます。触った手や道具は洗ってから他の木に触ります。
- シイタケが出るなら使い続ける
- 一部に害菌がいても、シイタケが出ていれば木は使えます。二季続けて出なくなったら役目を終えたと判断して捨てます。
食べられそうに見えても、原木に出た見慣れないきのこは口にしません。シイタケの形と香りが違うものはすべて捨てます。
かびは風通しで防ぐ
梅雨や秋の長雨で木の表面に緑や黒の粉のようなかびが出ます。表面だけなら害は小さく、たわしで洗い落として風通しのよい場所に立て直せば止まります。木と木がくっついている場所や、地面に近い部分から出やすいです。
かびが皮の下まで広がると、その部分の菌が負けます。仮伏せのときに水をかけすぎた木や、ビニールで密閉して蒸れた木に多いので、覆いは遮光ネットや枝葉のように風が通るものにします。
- たわしで洗う
- かびの部分を水で流しながらたわしでこすります。皮をはがさないよう軽くこすります。
- 木の間隔を空ける
- 立てかけの間隔を十センチほどに広げ、下端は板や角材の上に乗せて地面の湿気から離します。風が抜ければ害菌は広がりにくくなります。
- 覆いを風の通るものにする
- ビニールシートで覆っていたら遮光ネットに替えます。雨は当たっても蒸れない状態にします。
ナメクジとキノコバエは出たきのこを守る
出始めたシイタケをかじるのはナメクジです。夜に活動し、傘の縁に光る跡を残します。原木の周りの落ち葉や湿った物陰に隠れているので、夜に懐中電灯で見回って捕まえるか、原木の足元にナメクジよけを置きます。
傘に小さな穴が開いていたら、キノコバエの幼虫が中にいます。採り遅れた傘や、開き切った傘に卵を産むので、傘の裏の膜が切れかけたら早めに採ります。採ったものは塩水に十分ほど浸けると幼虫が出てきます。
- 夜に見回る
- 日が暮れて二時間ほどしたら懐中電灯で原木を照らし、ナメクジを割り箸で取ります。雨上がりの夜に多く出ます。
- 足元を片づける
- 原木の周りの落ち葉や板を片づけ、隠れ場所をなくします。地面に砂利を敷くと減ります。
- 早めに採って塩水に浸ける
- 開き切る前に採り、ボウルの塩水に十分浸けます。出てきた幼虫を流して水気を拭きます。
乾きと霜はきのこの敵
病気や虫でなくても、出始めたきのこが乾いて縮んだり、霜に当たって黒くなったりします。秋の乾いた風と、十一月以降の霜が原因です。出ている間は朝夕に水をかけ、霜が降りる夜は不織布をかけて守ります。
夏の高温も菌を弱らせます。三十五度を超える日が続くと木の中の菌が傷むので、遮光ネットを二重にする、夕方に水をかけて温度を下げる、といった手当てをします。
| 時期 | 起きること | 手当て |
|---|---|---|
| 9〜10月の乾いた風 | 芽が縮んで止まる | 朝夕に水をかけ不織布で風を防ぐ |
| 11月以降の霜 | 傘が黒くなり腐る | 夜に不織布をかける |
| 7〜8月の猛暑 | 菌が弱って翌年の出が減る | 遮光を厚くし夕方に水をかける |
被害が広がったときの立て直し
木の半分が害菌に取られた、かびが全体に広がった、きのこが全部食われた。深刻に見えても、切り口が白く、木を叩いて鈍い音がすれば菌は生きています。捨てる前に確かめます。
- 木の半分が害菌
- シイタケが出る側を上にして立て直し、害菌の側は削り取ります。次の発生で出なければ引退させます。
- かびが全体に広がった
- 水で洗い流し、二週間ほど乾いた日陰に置いて表面を乾かします。その後、本伏せに戻します。
- きのこが全部食われた
- 次の発生を守ります。周りを片づけてナメクジよけを置き、出始めたら毎晩見回ります。
- 木が軽く切り口が黒い
- 菌が死んでいます。その木はあきらめ、砕いて土に混ぜます。同じ場所に新しい原木を置くときは地面の落ち葉を片づけます。
シイタケの収穫までのコツは作物ページに
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