仕組みから知るなら ピーマン・トウガラシの枝の増え方と仕立て|花のたびに2本に分かれて倍々に増える
赤採りと青採りでは方針が逆になる
トウガラシのガイドを読んだ人ほど、ここで混乱します。赤採りでは実がついたら水と肥料を控えめにして、株を少し苦しめることで辛味を乗せます。実を一度に熟させて乾かすので、株がそこで疲れても構わないからです。青採りは、花が咲くたびに若い実を採り、次の花を咲かせることを秋まで繰り返します。株を苦しめると次の花が止まり、収穫そのものが終わってしまいます。
青唐辛子の辛味は、水を絞らなくても青いうちから十分に乗ります。乾いた暑い時期の実が辛くなる傾向はありますが、それは天候がしてくれることで、わざわざ株を乾かす必要はありません。青採りで優先するのは、株を止めないことです。
| 場面 | 赤採り(トウガラシ) | 青採り(青唐辛子) |
|---|---|---|
| 実がつき始めたら | 水と肥料を控えて辛味を乗せる | 追肥を始めて株を太らせる |
| 追肥の間隔 | 2〜3週間に1回、少なめ | 2週間に1回、切らさない |
| 水やり | やや乾かし気味 | 表面が乾いたらたっぷり。極端に絞らない |
| 一番果 | 赤くなるまで待ってもよい | 小さいうちに採って株を作る |
| 採りどき | 赤く完熟してから | 開花から3〜4週、緑のうち |
水やりは場面で変える
プランターの青唐辛子は、水のやり方で収穫量が大きく変わります。基本は土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまで与えることですが、真夏の晴れた日は朝1回では夕方までもたず、水切れと過湿を繰り返すと尻腐れと落花の原因になります。季節と天気で回数を変えます。
| 場面 | 水やりの目安 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 植え付け後2週間 | 表面が乾いたら朝に1回 | 与えすぎると根が広がらない |
| 梅雨 | 雨が当たるなら与えない | 受け皿の水は捨てる |
| 真夏の晴天 | 朝と夕方の2回 | 昼の水やりは土が熱くなるので避ける |
| 9月以降 | 朝1回、乾き具合を見て | 夜に土が湿ったままだと冷える |
| 10月後半 | 2〜3日に1回に減らす | 生育が鈍るので過湿に注意 |
追肥は植え付け2〜3週間後に始め、2週間に1回
追肥は、植え付けから2〜3週間たって新しい葉が出始めたころ、ちょうど一番花が咲くころに始めます。以後は収穫が終わるまで2週間に1回のペースを守ります。赤採りの2〜3週間に1回より短い間隔なのは、採り続けるぶん株が使う養分が多いからです。1回の量は化成肥料なら1株に10グラム、大さじ1杯弱が目安です。
- 初回は一番花が咲いたころ
- 植え付けから2〜3週間、一番花が咲いて新しい葉が動き始めたら初回の追肥です。それより早いと枝葉だけが茂り、花が落ちます。
- 株元から離してまく
- 化成肥料を1株10グラムほど、鉢の縁に沿ってまき、軽く土と混ぜます。株元に直接置くと根が傷みます。
- まいたら必ず水をやる
- 肥料は水に溶けて初めて根に届きます。まいたあとに鉢底から流れ出るまで水を与え、表面に残さないようにします。
- 記録して2週間後を次の予定に
- 追肥した日を記録に残し、2週間後を次の予定にします。実が小さくなってきたら1週間早め、葉が濃く大きく茂りすぎたら1回とばします。
プランターは肥料が流れ出る。液肥を組み合わせる
プランターでは水やりのたびに肥料が鉢底から流れ出るので、露地と同じ間隔では真夏に必ず息切れします。2週間に1回の置き肥に加えて、真夏は規定倍率に薄めた液体肥料を週に1回、水やり代わりに与えると、切れ目なく養分が届きます。5株分なら、ジョウロ1杯の液肥で足ります。
- 置き肥と液肥を交互に
- 月の初めに置き肥、翌週に液肥、その翌週にまた液肥、月の中ごろに置き肥、という形で1週間ごとに何かを与える形にすると忘れません。
- 液肥は朝の水やりに混ぜる
- 規定倍率の液肥を、朝の水やりの代わりに鉢底から流れ出るまで与えます。夕方に与えると夜に土が湿ったままになり、根が傷みます。
- 鉢を地面から浮かせる
- 真夏はベランダの床が50℃を超え、鉢の中の根がゆだります。すのこやレンガで鉢を浮かせると土の温度が下がり、肥料の吸い方が安定します。
葉と実で肥料の過不足を読む
肥料の量は暦ではなく、株の姿で決めます。トウガラシ類は正直な作物で、多すぎても少なすぎても葉と花にすぐ出ます。株の頂点近くの若い葉と、咲いている花の数を見るのがいちばん分かりやすい方法です。
| 見た目 | 考えられること | 手当て |
|---|---|---|
| 葉が大きく濃い緑で、花が落ちる | 肥料が多い | 追肥を1回とばし、水も少し控える |
| 下の葉から黄色くなる | 肥料切れ | すぐに液肥を与え、置き肥も前倒す |
| 実が小さく、曲がる | 肥料切れか採り遅れ | 大きい実を全部採り、追肥する |
| 葉が小さく色が薄い | 根が傷んでいる | 水を控えて根を休ませ、薄い液肥に |
| 花は咲くが実にならない | 高温か夜の低温 | 肥料のせいではない。気温が戻るのを待つ |
真夏と秋の調整
7月後半から8月は、日中が35℃を超えると花粉がうまく働かず、花が咲いても落ちる日が続きます。これは肥料不足ではないので、追肥を増やしても戻りません。株を保つことに集中し、9月に気温が下がると再び実がつき始めます。秋は夜温が下がるにつれて生育が鈍るので、追肥の間隔を少しずつ開けていきます。
- 真夏は株を保つ
- 落花が続いても追肥の間隔は変えず、水を朝夕に増やします。西日が強いなら、午後だけ寒冷紗や簾で日をやわらげます。
- 9月は追肥を切らさない
- 涼しくなると花が一斉につき、株がもっとも養分を使う時期です。2週間に1回を守り、液肥も続けます。ここでの手当てが10月の収穫量を決めます。
- 10月は間隔を開ける
- 夜温が15℃を下回り始めたら、追肥を3週間に1回に開け、液肥はやめます。生育が鈍った株に肥料を与え続けると、根が傷みます。
よくある質問
量の目安は?
1回の量は化成肥料なら1株に10グラム、大さじ1杯弱が目安です。
青唐辛子の育てている間に使うもの
植え付けたあとにやることは、追肥・除草・水やりの 3 つに集約されます。専用品より、切らさないことのほうが効きます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8 追肥」
- 規格の目安
- 粒状。ひとつまみがおよそ 5g、大さじ 1 がおよそ 10g です。
- 数量の目安
- 追肥 1 回で 1 ㎡あたり 30〜50g、畝 1 本で 50〜90g。1kg 袋なら 10 回以上もちます。
株から少し離した位置にまいて土と混ぜます。株元に直に置くと、濃さで根が傷みます。作物ごとの量は都道府県の施肥基準が正確です。
出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」
- 液体肥料探す言葉「液体肥料 野菜 原液」
- 規格の目安
- 1000 倍に薄めて使う原液タイプ。800ml 前後の 1 本で、ジョウロ何十杯ぶんにもなります。
粒の肥料は効き始めるまで数日から 1 週間かかります。すぐ効かせたいとき、鉢やプランターで使います。
- 三角ホー(草かき)探す言葉「三角ホー 除草」
- 規格の目安
- 刃幅 10〜15cm、柄の長さ 120cm 前後。立ったまま使える長さを選びます。
雑草は根から抜くより、小さいうちに表土ごと削るほうが早く終わります。かがまずに済むので続けられます。
- 敷きわら・刈り草探す言葉「敷きわら 家庭菜園」
- 規格の目安
- 稲わら 1 束でおよそ 3〜4 ㎡ 分。刈った草を乾かしたもので代えられます。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 1 束の半分ほど。
夏の乾きと地温の上がりすぎを抑えます。マルチと違い、そのまま鋤き込んで土に返せます。
- 活力剤は肥料の代わりにはなりません。肥料を切らしていないなら急ぎません。
- 肥料は種類を増やすより、1 袋を切らさないほうが効きます。
青唐辛子の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は青唐辛子の育て方にまとめています。
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