仕組みから知るなら ピーマン・トウガラシの枝の増え方と仕立て|花のたびに2本に分かれて倍々に増える
植え付けの時期と苗の目安
青唐辛子は高温を好む野菜で、生育に向く温度は20〜30℃、夜が15℃を下回ると生育がぐっと遅くなります。関東平野部なら5月中旬から6月上旬が植え付けの本番で、この時期に植えれば7月から10月まで4か月ほど採り続けられます。
夏の終わりに苗を見つけて植える人もいます。8月末に植えた株は、気温が下がるまでの日数が短いぶん収穫の期間は1〜2か月に縮まりますが、秋の実は辛味がよく乗ります。遅く植えるときは、はじめから鉢で育てて冬に室内へ取り込む前提にすると無駄になりません。
| 植える時期 | 収穫の見通し | 注意 |
|---|---|---|
| 5月中旬〜6月上旬 | 7月〜10月の4か月 | 遅霜が去ってから。夜温15℃以上 |
| 6月中旬〜7月 | 8月〜10月の2〜3か月 | 梅雨の間は根づきを待って水を控える |
| 8月下旬〜9月上旬 | 10月の1〜2か月 | 鉢植えにして冬越しを前提に |
プランターの大きさと土
青唐辛子は秋まで採り続けるので、根が入る土の量がそのまま収穫量になります。1株あたり10リットルが最低で、できれば15リットル、深さは25センチ以上を目安にします。横長の65センチのプランターなら2株まで、丸鉢なら直径30センチの10号鉢に1株です。5株植えるなら、65センチプランター2つと10号鉢1つという組み合わせになります。
- 容量は1株10リットル以上
- 小さい鉢では真夏に土が1日で乾き、水切れと過湿を繰り返して尻腐れが出ます。鉢が大きいほど水と肥料が安定し、株が疲れにくくなります。
- 株間は30センチ以上
- 枝は左右に大きく広がります。65センチのプランターに3株入れると込み合って風が通らず、アブラムシとハダニの温床になります。2株にとどめます。
- 新しい野菜用の培養土を使う
- 前の年にナスやトマトを植えた土は青枯病の原因になるので使い回しません。市販の野菜用培養土に、元肥が入っていなければ緩効性肥料を規定量混ぜます。
- 鉢底石で水はけを確保する
- 鉢底に3センチほど鉢底石を敷き、受け皿に水をためません。夏に水が停滞すると根が傷み、せっかく大きい鉢にしても効果が出ません。
植え方
トウガラシ類の根は浅く横に広がり、深植えすると株元が蒸れて弱ります。根鉢の表面が土の面と同じか、やや高くなる浅植えにするのが基本です。植える前に鉢にたっぷり水を含ませておくと、根鉢と周りの土がなじみやすくなります。
- ポットごと水に浸す
- 植える30分前にポットごとバケツの水に浸し、根鉢の中まで湿らせます。乾いた根鉢のまま植えると、周りに水をやっても根鉢だけ乾いたままになります。
- 根鉢を崩さず浅く植える
- 根鉢より少し大きい穴を掘り、根鉢を崩さずに置きます。根鉢の肩が土の表面と同じ高さになるように土を寄せ、軽く押さえます。
- 株元にたっぷり水をやる
- 鉢底から流れ出るまで水を与えます。植えた直後の1週間は、土の表面が乾いたら朝に与え、根が動き始めるのを待ちます。
- 仮支柱を立てて結ぶ
- 植えたその日に、50センチほどの細い支柱を株から5センチ離して立て、茎を麻ひもで8の字に結びます。風で根鉢が揺れると、出たばかりの根が切れます。
本支柱は3本仕立てに合わせて
一番花の下で枝を3本に整理したら、仮支柱から本支柱に切り替えます。トウガラシ類の枝は実の重みと風で裂けやすいので、主枝1本だけでなく、残した側枝にもそれぞれ支えを用意します。鉢植えなら、3本の支柱を鉢の縁に立てて上で束ねる合掌型が安定します。
- 120センチの支柱を3本
- 鉢の縁に沿って120センチの支柱を3本立て、上で束ねます。3本に仕立てた枝をそれぞれの支柱に沿わせると、株の中心が開いて風が通ります。
- 枝ごとに8の字で結ぶ
- 枝と支柱を麻ひもでゆるく8の字に結びます。枝が太るのでひもに余裕を持たせ、20〜30センチ伸びるごとに結び足します。
- 実がついたら枝の付け根を見る
- 実がたくさんつくと、分かれ目から枝が裂けます。分かれ目のすぐ上を支柱に結んでおくと、台風の風でも裂けにくくなります。
植え付け後2週間の管理
植えてから根が新しい土に広がるまで2週間ほどかかります。この間は水を与えすぎず、肥料も与えず、葉が昼にしおれて夕方に戻る程度なら様子を見ます。2週間たって新しい葉が出始めたら根づいた合図で、ここから追肥を始めます。
| 日数 | 株の様子 | やること |
|---|---|---|
| 0〜3日 | 葉が昼にしおれ、夕方に戻る | 朝に水。日よけはしなくてよい |
| 4〜10日 | しおれなくなる。新芽が動く | 土の表面が乾いたら水。肥料は与えない |
| 11〜14日 | 新しい葉が開き、つぼみが見える | 一番花の下のわき芽を取り始める |
| 14日〜 | 一番花が咲く | 初回の追肥。3本仕立てを決める |
遅く植えた株の見通し
8月末に植えた株は、9月いっぱいは暑さが残るので順調に育ち、植え付けから3〜4週間で一番花が咲きます。10月に入ると夜温が下がり、花は咲いても実になりにくくなるので、9月中に咲いた花をいかに実にするかが勝負です。40日目あたりで一番果が太り始めていれば、順調に進んでいます。
| 植え付けからの日数 | 株の様子 | やること |
|---|---|---|
| 14〜21日 | 根づいて新しい葉が出る | 初回の追肥。わき芽を取る |
| 21〜30日 | 一番花が咲き、枝が分かれる | 3本仕立てにして本支柱を立てる |
| 30〜45日 | 一番果が太り、2段目の花が咲く | 一番果を早採り。追肥2回目 |
| 45〜60日 | 2〜3段目の実が太る | 夜温15℃を切る前に採り切る計画を立てる |
| 60日〜 | 新しい花は実になりにくい | 小さい実も採って加工。冬越しなら室内へ |
遅植えの株は花の数が少ないぶん、1つ1つの実に力が集まります。秋の実は夏より辛味がはっきり乗るので、少なくても使いでがあります。
よくある質問
いつ?
5月中旬〜6月上旬: 7月〜10月の4か月。6月中旬〜7月: 8月〜10月の2〜3か月。8月下旬〜9月上旬: 10月の1〜2か月。
量の目安は?
1株あたり10リットルが最低で、できれば15リットル、深さは25センチ以上を目安にします。
青唐辛子の植え付けに使うもの
植え付けの日にそろっていないと後から張り直しになるのが、マルチと防虫ネットです。苗を買う前に用意しておきます。
数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。
- 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 穴あき 95cm」
- 規格の目安
- 幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が早いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本(3m)で 4m。両端を埋めるぶんが要るので、畝の長さ + 1m で見ます。
地温を上げ、雨のはね返りを止め、雑草を抑えます。土からはねる泥は病気の入り口なので、病気が出やすい畑ほど効きます。
- マルチ押さえ(U 字ピン)探す言葉「マルチ押さえ ピン」
- 規格の目安
- 長さ 15cm 前後の鉄製。プラスチック製より風に強いです。
- 数量の目安
- 畝 1 本で 20〜30 本。50cm 間隔が目安。
マルチは土をかぶせて留めるのが基本ですが、風の通る場所ではピンを足さないと一晩でめくれます。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱(長さ 210cm・直径 8mm)と合わせて使います。
- 数量の目安
- ネットは畝 1 本(3m)で 4m。支柱は 50cm 間隔で 7 本。
1mm はモンシロチョウやコナガなど、卵を産みに来る蛾や蝶を止めるための目です。アブラムシやアザミウマはこれでは通ります。狙う虫で目合いを決めてください。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。目盛りの付いたものは植え穴の深さを見るのに使えます。
根鉢と同じ大きさの穴を掘るための道具です。柄と刃が一体になっているものは曲がりません。
- 支柱を立てない作物なら、トンネル支柱は要りません。
- 穴なしマルチをカッターで開ければ、株間の違う作物にも 1 本で使い回せます。
青唐辛子の収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は青唐辛子の育て方にまとめています。
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