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ピーマンの月別の作業

ピーマンの月別栽培カレンダー|3月の種まきから11月の片付けまで

ピーマンの栽培イメージ

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何月に何をするかを月ごとに整理しました。育苗、定植、整枝、切り戻し、秋の収穫と片付けまでが一覧で分かります。

月別の作業一覧

作業の山は三つです。五月の定植、六月の整枝(枝の数と向きを整えること)と支柱、八月の切り戻し。この三つを外さなければ、六月下旬から十月まで収穫が続きます。

種から始めるか苗を買うかで、始まりの月が変わります。苗を買うなら四月の畝作りが実質の初日で、種からなら二月下旬に加温できる場所を用意するところから逆算します。

主な作業管理のポイント
2月下旬から3月種まき、育苗開始発芽には25から30℃の地温が要る
4月鉢上げ、畝作り苦土石灰と元肥を入れて二週間おく
5月定植、仮支柱最低地温15℃を待って植える
6月わき芽かき、本支柱、収穫開始一番果は小さいうちに採る
7月追肥、誘引、収穫最盛乾かしすぎない、実を溜めない
8月切り戻し、追肥、高温対策夜温が高いと落花が増える
9月実付きの回復、赤ピーマン切り戻しから三週間から一か月
10月から11月収穫終盤、片付け霜に当たると一晩で枯れる

上の月は中間地の露地栽培が基準です。暖地は各作業がおよそ二週間早く、寒冷地は二週間から一か月遅れると考えます。

2月下旬から4月 種まきと育苗

種から育てるなら二月下旬から三月にまきます。ピーマンの発芽には25から30℃の地温が必要で、家庭ではここが最も難しい工程です。加温できる場所がなければ、五月に苗を買うほうが確実に育ちます。

種まき
育苗箱にまき、覆土は5ミリほど。発芽までは25から30℃を保ちます。室内の暖かい場所か、育苗用の加温マットを使います。
鉢上げ
本葉が二枚になったら9から12センチのポットへ一本ずつ移します。以後は日中25℃前後、夜間15℃前後を目安に管理します。
花芽ができる時期
まいてから一か月ほどで花芽の分化が始まります。この時期に低温や日照不足に当てると、花付きの悪い株になります。
畝の準備
四月のうちに苦土石灰と堆肥、元肥(植える前に土へ混ぜておく肥料)を入れて畝を立てます。定植の一週間以上前に黒マルチを張り、地温を上げておきます。

5月 定植と初期管理

定植の判断は暦ではなく気温です。最低気温10℃、最低地温15℃を下回る日がなくなってから植えます。早植えした株は根が動かず、あとから植えた株に追い越されます。

植える日を選ぶ
晴れて風の弱い日の午前中に植えます。翌日から数日、最低気温が10℃を下回る予報が出ているなら見送ります。
植えたあとの一週間
毎日株元に水を与え、風よけを立てます。この一週間の活着の良し悪しが、七月の収量まで響きます。
わき芽の初回確認
定植から二週間ほどで一番花の下に芽が見えはじめます。五月のうちに一度は株元をのぞいておきます。
地域定植本支柱へ切替収穫開始
暖地4月下旬から5月上旬5月下旬6月中旬
中間地5月中旬6月上旬6月下旬
寒冷地5月下旬から6月上旬6月下旬7月中旬

定植と同時に仮支柱を立てます。この時期の強風で茎が振られると出たばかりの根が切れ、活着が一週間以上遅れます。

6月から7月 整枝と収穫の立ち上がり

六月に手を掛けた株ほど、七月以降の実の数が伸びます。逆にわき芽(葉のつけ根から出る芽)かき(余分な芽を根元から取ること)と誘引を放置すると株元が茂って風が抜けず、七月の高温期に一気に落花します。

6月上旬
一番花より下のわき芽をすべてかき、三本仕立ての形を決めます。同時に一番果を摘み、株を大きくすることを優先します。
6月中旬
本支柱を三本立て、枝ごとに誘引します。実が付いてからでは枝を持ち上げられません。
6月下旬
実が二、三個付いたころに一回目の追肥(育てている途中で足す肥料)をします。以後は二週間から三週間おきに続けます。
7月の収穫
収穫が最盛期に入ります。開花から15日から20日で採れるので、二、三日おきに見回って早採りします。
7月下旬の点検
実付きが落ちてきたら株を見ます。葉が小さく色が薄ければ肥料切れ、茂って花が付かなければ高温と窒素過多を疑います。

8月 高温期と切り戻し

八月は夜温が下がらず、花粉の働きが落ちて落花が増えます。実付きが落ちたら株を休ませるつもりで枝を間引き、秋の収穫へ切り替えます。時期は八月上旬から中旬までが目安です。

切る量
混んだ内側の枝と細い枝を中心に、全体の三分の一から半分を間引きます。ナスのように主枝を短く切り詰める必要はありません。
同時に追肥
切ったその日に追肥し、水をたっぷり与えます。新しい枝を出す力は、肥料と水がなければ出ません。
日焼け対策
枝を減らすと葉が減り、実が日焼けします。残す実を数個に絞り、西側に寒冷紗を立てて午後の直射を切ります。
間に合わないとき
八月下旬を過ぎたら切り戻しません。回復する前に気温が下がり、実が付かないまま終わります。

切り戻しから収穫が戻るまで三週間から一か月かかります。九月中に穫りたければ、八月中旬までに済ませます。

9月から11月 秋の収穫と終わり方

九月に入って夜温が下がると、落ちていた花が再び実になります。切り戻しと追肥をした株は、この時期から霜が降りるまで穫り続けられます。中間地なら十月いっぱい、暖地では十一月上旬まで続くことがあります。

9月の追肥
追肥を再開し、水も切らさないようにします。秋の実は肥大がゆっくりなので、緑で採るなら開花から25日以上を見ます。
10月の判断
気温が下がると実が色づきやすくなります。赤くしたい実を数個残し、残りは緑で採って株の負担を減らします。
11月の終了
最低気温が5℃を下回るころが終わりです。霜に当たると株は一晩で枯れるので、その前に残った実をすべて採ります。
片付け
抜いた株は畑に埋めず持ち出します。病害虫の残った株を土へ戻すと、翌年に同じ場所で発生が増えます。

予定より遅れたときの立て直し

暦どおりに進まなくても、たいていは取り返せます。今どこまで進んでいるかを株の姿で確かめ、飛ばした作業のうち効きの大きいものから順に戻していきます。

遅れた場面そのままだと立て直し方
定植が6月に入った収穫の立ち上がりが遅れるつぼみの付いた苗を選び、初期の追肥を早める
わき芽をかかず茂った内側が暗くなり実が止まる込んだ枝から数日おきに分けて抜く
8月の切り戻しを忘れた秋の実が小さく硬い10月までに軽く枝を詰め、追肥して待つ
追肥を一度も入れていない葉が薄くなり花が落ちる株元から離して置き、以後は二週間おき

取り返そうとして一日でまとめてやらないことです。整枝と追肥と切り戻しを同時に行うと株が止まります。

ピーマンの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

ピーマンの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はピーマンの育て方にまとめています。

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