穫りごろの見分け方
セリの収穫は三月から四月が中心です。草丈が十五センチから二十センチになり、葉がまだ柔らかいうちが穫りごろで、伸びすぎると茎が固くなり香りだけが強く残ります。
夏に伸びた茎は筋張って食べにくく、秋の茎は春ほど柔らかくありません。年に何度か穫れますが、いちばんおいしいのは春だと覚えておくと、収穫の時期を外しません。
| 時期 | 茎の状態 | 使い道 |
|---|---|---|
| 3〜4月 | 柔らかく香りがよい。いちばんの旬 | おひたし、鍋、あえ物、汁の実 |
| 5〜6月 | やや固くなるが食べられる | 刻んで炒め物、汁の実 |
| 7〜8月 | 筋張って香りが強い | 収穫を休み、株を守る時期 |
| 9〜11月 | 秋の新芽が柔らかい | 少量ずつ摘んで薬味に |
根元から刈り取る
セリは一本ずつ抜くのではなく、地際からはさみで刈り取ります。根と地面をはう茎を残しておけば、そこから新しい芽が伸びて、二週間から三週間で次の収穫ができます。
刈るのは晴れた日の朝がよく、その日のうちに使う分だけ穫ります。まとめて刈るときも株の半分までにとどめ、残りは次の伸びのために置いておきます。
- 地際で刈る
- 地面から二センチほどのところに清潔なはさみを入れます。根を引き抜かないよう片手で株元を押さえます。
- 株の半分までにする
- 一度に全部刈ると次の芽の出が遅れます。半分残せば二、三週間で穫りごろに戻ります。
- 朝のうちに穫る
- 日が高くなる前に刈ると茎が水を含んで張りがあり、香りも飛びません。日中に穫るとすぐしなびます。
- 刈ったら水をやる
- 収穫のあとに水をたっぷり与えると、次の芽の伸びが早くなります。肥料は春と秋の年二回で十分です。
刈り取った切り口から新しい芽が出ます。株を抜いてしまうとその年はそれで終わりなので、根は残してください。
根も一緒に食べるとき
セリは根の部分も香りが強く、鍋物などで一緒に食べる地域があります。根まで使いたいときは株ごと掘り上げますが、その株はそこで終わりになるので、増えた分から選んで抜きます。
根を使わない場合でも、収穫のたびに株の広がり方を見ておくと管理が楽になります。はう茎が容器や畝の外まで伸びていたら、その先を切って別の場所に植えると、株を増やしながら混みすぎも防げます。
- 増えた株から選ぶ
- 地面をはう茎で広がった先の株を抜きます。中心の親株は残すと、翌年もそこから広がります。
- 前日に水をやる
- 土を湿らせておくと根がちぎれずに抜けます。乾いた土では細い根が土の中に残ってしまいます。
- 土をよく落とす
- 根の間に土が入り込んでいます。ボウルの水の中で振り洗いすると、細かい土まできれいに取れます。
野生のセリを採らない
セリが生える水辺には、よく似た姿の有毒な植物が混じって生えていることがあります。葉の形だけでは見分けが難しく、慣れた人でも間違えることがあるので、野に生えているものを摘んで食べるのは避けてください。
家庭菜園で楽しむなら、園芸店の苗か食用として売られている束から育てた株を使います。自分で植えた場所から穫る分には取り違えの心配がなく、これがいちばん安全な楽しみ方です。
| 場面 | どうするか | 理由 |
|---|---|---|
| 自分で植えた株 | 安心して穫れる | 何を植えたかが分かっている |
| 野の水辺に生えているもの | 採らない | よく似た有毒の植物が混じることがある |
| もらった株を植えたい | 出どころを確かめる | 栽培品と分かっているものだけ植える |
保存と食べ方
セリは香りが命なので、穫ったその日に使うのがいちばんです。すぐ使えないときは、湿らせた紙で包んで袋に入れ、野菜室に立てて入れると三日ほど香りが保てます。
多く穫れたときはさっとゆでて水気を絞り、小分けにして冷凍します。香りは少し落ちますが、汁の実やあえ物なら十分に楽しめます。長く干して乾かす使い方は向きません。
| 方法 | 日持ちの目安 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 湿らせた紙で包んで野菜室 | 2〜3日 | 数日で使い切る分。立てて入れる |
| 根元を水に挿す | 1〜2日 | その日に使う分。台所に置ける |
| さっとゆでて絞り冷凍 | 1か月 | まとめて穫れたとき。汁の実に |
| 刻んでしょうゆ漬け | 冷蔵で1週間 | 薬味として少しずつ使う |
ゆで時間は十秒から二十秒で十分です。長くゆでると香りが抜け、色も悪くなります。
穫れなくなったときの見直し
刈っても次の芽が出てこないときは、刈りすぎ、水切れ、株の疲れのどれかです。原因ごとに手当てが違うので、抜いて植え直す前に順に確かめると立て直せます。
| 症状 | 原因 | 次にすること |
|---|---|---|
| 刈ったあと芽が出ない | 刈りすぎか刈る位置が低い | 地際2センチを残して刈る。1か月休ませる |
| 茎が細く筋張る | 水切れか株の混みすぎ | 水をためる管理に戻し、秋に株分けする |
| 夏に葉が枯れた | 暑さによる休み | 水を切らさず待つ。秋に芽が出る |
| 香りが弱い | 肥料の効かせすぎ | 1年肥料を止め、日をよく当てる |
セリの収穫に使うもの
穫るときより、穫ったあとに困ります。入れるものと、しまうものを先に用意しておきます。
- 収穫ばさみ探す言葉「収穫ばさみ 野菜」
- 規格の目安
- 刃渡り 5〜7cm のステンレス製。先が丸いものは実を傷つけにくいです。
引きちぎると株のほうに傷が残り、そこから病気が入ります。次の実を穫るつもりなら、切って穫ります。
- 折りたたみコンテナ探す言葉「折りたたみコンテナ 20L」
- 規格の目安
- 20L 前後。使わないときに畳めるものが置き場所を取りません。
袋に入れると重みで下の実が潰れます。積み重ねられる箱なら、そのまま持ち帰れます。
- 鮮度保持袋探す言葉「野菜 鮮度保持袋 有孔」
- 規格の目安
- 厚さ 0.02mm 前後の有孔ポリ袋。葉物用と実物用でサイズを分けます。
穴のない袋に入れると蒸れて傷みます。穴あきの袋は湿りを保ちながら呼吸を通します。
- 新聞紙・保存箱探す言葉「野菜 保存 コンテナ 通気」
- 規格の目安
- 通気穴のある箱。根菜は新聞紙に包んで立てて入れます。
根菜と芋類は洗わずに土を落として乾かし、暗く涼しい場所に置くほうが長くもちます。
- よく切れる普通のはさみで足りる作物は多く、専用の収穫ばさみが要るのは硬い茎のものだけです。
- 真空保存機は、量が出るようになってから考えれば十分です。
セリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセリの育て方にまとめています。
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