症状から見分ける
セリの不調は葉に出ます。食われているのか、群れている虫がいるのか、葉が腐っているのかを先に確かめると、虫と環境のどちらが原因かが分かり、そのあとの手当てが決まります。
| 症状 | 考えられる原因 | 最初にすること |
|---|---|---|
| 葉が大きく食われて減る | セリ科を好む大きな幼虫 | 葉を裏返して探し、見つけたら取り除く |
| 新芽や茎に小さな虫が群れる | アブラムシ | 水で流し、風通しをよくする |
| 葉が白くかすれて色が抜ける | ハダニ | 葉裏に水を掛け、乾いた環境を直す |
| 株元がぬめって溶けるように腐る | 水の淀みと蒸れ | 水を入れ替え、傷んだ葉を取り除く |
| 葉に白い粉が付く | うどんこ状の病気 | 混み合った葉を刈り、風を通す |
大きな幼虫の食害を止める
セリはセリ科の植物なので、この科の葉を食べる大型のチョウの幼虫が付きます。緑と黒の縞模様で目立つ姿をしており、育つと一日で葉を丸ごと食べてしまうほど食欲が旺盛です。
薬に頼らなくても、数が少ないうちに見つけて取り除けば十分に防げます。葉が急に減っていたら、茎の付け根や葉の裏を丁寧に見て回ってください。
- 葉裏と茎を見る
- 食われた跡の近くにいます。茎に沿って上から下まで目でたどると、見つけやすくなります。
- 見つけたら取り除く
- 割り箸などでつまんで畑の外へ出します。素手で触ると刺激のある臭いを出すことがあります。
- 小さい卵も探す
- 葉の表に黄色い小さな粒が付いていたら卵です。指でつぶしておくと発生を減らせます。
- 網をかけて防ぐ
- 被害が続く場所では、目の細かい防虫の網をトンネルでかけると、親が卵を産みに来られません。
この幼虫は成長すると美しいチョウになります。数株ある場合は一株を残して観察するという楽しみ方もあります。
アブラムシとハダニ
アブラムシは春と秋に増え、新芽や茎に群れて汁を吸います。セリは肥料が少なくても育つ植物なので、与えすぎて葉が柔らかくなると付きやすくなります。量を控えるだけでも減ります。
ハダニは逆に乾いた環境で増えます。セリで出るのは水が足りていない証拠なので、水やりを見直すことがそのまま対策になります。葉裏に水を掛けると数が減ります。
- 水で洗い流す
- 勢いのある水を葉裏に掛けて落とします。朝に行えば日中に葉が乾き、病気の心配も減ります。
- 肥料を控える
- 葉が大きく色が濃いときは効きすぎています。次の一回を飛ばし、様子を見てから元の間隔に戻します。
- 水切れを直す
- ハダニが出たら乾きすぎの合図です。水をためる管理に切り替えると自然に減っていきます。
水の淀みから来る傷み
セリは水に強い植物ですが、まったく動かない水が長く続くと株元が傷みます。特に夏の高温期は水が温まって淀みやすく、株元がぬめって溶けるように腐ることがあります。
対策は水を入れ替えることと、株元を混み合わせないことの二つです。週に一度上から新しい水を注いで古い水を流し出し、傷んだ葉は早めに取り除きます。
| 場面 | やっておくこと | 効く相手 |
|---|---|---|
| 容器で育てている | 週に1度、上から水を流し入れる | 水の淀み、臭い、蚊 |
| 夏の高温期 | 日よけをかけて水温を下げる | 株元の腐り |
| 株が混み合っている | 秋に株分けして間隔を空ける | 蒸れによる傷み |
| 収穫のたび | 黄色い葉を取り除いて持ち出す | かび全般 |
たまり水と蚊への備え
水をためて育てる以上、蚊が卵を産む場所を作ってしまう可能性があります。ベランダや庭で育てるときは、水をこまめに入れ替えるか、容器に網をかけて対策しておくと近所への心配もありません。
- 週に一度入れ替える
- 蚊の幼虫は水の中で一週間ほどで育ちます。週に一度替えれば成虫になる前に流せます。
- 受け皿を浅くする
- 深くためずに、土が湿る程度の浅い水にとどめる方法もあります。セリはそれでも育ちます。
- 網をかける
- 目の細かい網を容器の上にかけると、産卵を防げます。虫の食害も同時に減らせるので一石二鳥です。
薬を使うときの決め方
セリは葉と茎を食べる作物なので、薬に頼る前にできることを済ませます。手で取ること、水を入れ替えること、株を混み合わせないことの三つで大半は収まります。
それでも広がるときは、野菜用の薬で葉物に登録のあるものを選び、収穫前の日数を守って使います。水をためて育てている場合は、薬が水に混ざるので受け皿の水を入れ替えてから使います。
- 先に手で取る
- 大きな幼虫は見つけて取り除くのが最も確実です。数が少ないうちならこれで十分に収まります。
- 収穫前日数を確かめる
- 薬を選ぶときに、その野菜で収穫の何日前まで使えるかを確かめてから散布します。表示は必ず読みます。
- 水を入れ替えてから
- 容器栽培では、散布のあとに受け皿の水を新しくします。薬が濃いまま残るのを防げます。
少しの食害なら傷んだ葉を落とすだけで十分です。全部をきれいにしようとせず、食べる分が穫れていればよしとします。
セリの収穫までのコツは作物ページに
栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方はセリの育て方にまとめています。
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