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玉ねぎの月別の作業

タマネギの月別の作業|9月から翌6月までの栽培カレンダー

畑で栽培されている玉ねぎ

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種まきから収穫まで約九か月。その月にやるべきことと、見ておくべき点を月ごとにまとめます。

秋(9月から11月)は基礎をつくる時期

この三か月でその年の八割が決まります。播種日を外さない、苗を太らせすぎない、根が動くうちに定植を終える。この三つだけを守れば、冬以降にできることは限られていても、それなりの球が採れます。

この三か月の作業は取り返しがききません。播種が一週間ずれれば苗の太さが変わり、定植が二週間遅れれば根が張らないまま冬に入ります。逆に言えば、秋を丁寧にやっておけば、冬から春はほとんど手がかからない作物です。

主な作業見ておくこと
9月品種を決めて播種、苗床の潅水発芽の揃い、厚まきになっていないか
10月間引きと薄い追肥、畝づくりと石灰根元の太さ、苗床が過湿になっていないか
11月苗を太さで選別して定植、株元に敷きわら植え深さ2から3センチ、葉の分かれ目が埋まっていないか

九月と十一月は他の秋野菜の作業と重なります。先に播種日と定植日を暦に書き込み、その前後に他の作業を寄せると外しません。

冬(12月から2月)は守る時期

地上部はほとんど動きませんが、根は伸び続けています。作業量は少ないぶん、見回りの頻度が効いてきます。特に強い冷え込みの翌朝は、浮き上がった株がないか確認してください。

冬にやってはいけないことのほうがはっきりしています。肥料を足さない、水をやらない、深く耕さない。この三つを守り、浮き上がりの手直しと除草だけに絞ると、春の立ち上がりがきれいにそろいます。

主な作業見ておくこと
12月1回目の追肥、浮き上がりの手直し、除草活着したか、新しい葉が立ち始めたか
1月見回りのみ、浮き上がりの手直し霜柱、水たまり、葉が寝たままの株
2月2回目の追肥、中耕と除草中心から新葉が動き出したか

一月は基本的に何もしない月です。手を出したくなりますが、肥料も水も足さないことが最良の管理になります。

春(3月から4月)は肥大へ切り替わる時期

気温が上がると葉が一気に伸び、続いて球が太り始めます。ここでの判断は「いつ肥料をやめるか」に尽きます。三月上旬の追肥(育てている途中で足す肥料)を最後にし、以降は水管理と病気の見張りに徹してください。

同時に、とう立ち(花茎が伸びて葉や根が硬くなること)した株が目につくようになります。中心に固く丸い茎が立っている株がそれで、放っても球は太りません。見つけ次第抜いて、葉タマネギとして食べるほうが得です。

主な作業見ておくこと
3月最後の追肥は上旬まで、除草とう立ち株、べと病の初期病斑
4月乾燥時のみ潅水、極早生の収穫開始葉の色、球の張り、雨後の葉のしみ

三月は追肥の締め切りの月です。四月に葉が黄色く見えても、そこで肥料を足すと六月の貯蔵性を失います。我慢するのが仕事です。

初夏(5月から6月)は収穫と乾燥の時期

五月から六月にかけて、品種の早い順に葉が倒れます。倒伏が八割に達したら収穫の合図です。ここから先は、いかに乾かすかという勝負に変わり、栽培の作業はほぼ終わります。

収穫後の作業も同じ月に集中します。抜いた球を畑で二、三日乾かし、軒下に吊るして二週間から三週間。ここを省くと、せっかく太った球が夏を越せずに傷み始めます。

主な作業見ておくこと
5月早生の収穫、晴天の日を選んで抜き取り倒伏の割合、葉のつけ根の緩み
6月中生と晩生の収穫、乾燥と吊るし込み梅雨入りの時期、球の首の締まり

梅雨に入ると乾燥ができず、貯蔵性が一気に落ちます。倒伏を待ちすぎるより、梅雨入り予報を優先して収穫に踏み切る年もあります。

翌年に向けて記録しておくこと

毎年変わるのは天候ですが、翌年の判断材料になるのは自分の畑の記録です。播種日、定植日、苗の太さ、追肥の日、倒伏が八割になった日、収穫後に腐った球の数。この六つを残しておけば、二年目からは適期を人に聞かなくてよくなります。

とう立ちが多かった年は播種が早すぎたか苗が太すぎた年、球が小さかった年は株間が狭いか追肥が足りなかった年、貯蔵中に腐った年は追肥が遅かったか乾燥が足りなかった年です。原因は記録と突き合わせて初めて見えてきます。

記録する項目翌年に効く判断
播種日と定植日とう立ちが多ければ播種を五日遅らせる
定植した苗の根元の太さ太すぎた年は選別を厳しくする
追肥した日三月中旬以降なら貯蔵性が落ちた原因
倒伏が八割になった日翌年の収穫予定日を決める基準になる

地域で読み替える目安

ここまでの表は中間地の平地を基準にしています。暖地は全体をおよそ十日から二週間遅らせ、寒冷地は同じだけ早めて読んでください。標高が百メートル上がるごとに、さらに数日ずれると考えると実際に近づきます。

地域播種と定植収穫の中心
暖地9月下旬にまき11月中旬に植える5月から6月上旬
中間地9月中下旬にまき11月上旬に植える5月下旬から6月中旬
寒冷地9月上中旬にまき10月中旬に植える6月下旬以降

積雪と凍結の厳しい地域では、秋まきではなく春に植える作型が一般的です。直売所に苗が並ぶ時期が、その土地の適期をよく表しています。

途中でつまずいたときの立て直し

暦どおりに進まない年のほうが多いので、遅れを取り返そうとせず、いまの株の姿から次の一手を決めます。株元を見て、根が動いているかどうかを先に確かめます。

立て直しの目安は三月上旬です。そこを過ぎたら肥料で挽回しようとせず、水はけと除草だけで球の肥大を支えるほうが、六月まで持つ球になります。

定植が遅れたら
十二月に入ってからの植え付けは、根が張る前に寒さが来ます。株間を十センチに詰めて小玉をねらい、敷きわらで地温を保って春の伸びに賭けます。
苗が細いまま冬に入った
鉛筆より細い苗は春の伸びが弱くなります。十二月の追肥を少し早め、二月までに葉の色が薄くならないかを見て判断します。
とう立ちを見つけたら
中心に固い茎が立った株は、もう太りません。見つけしだい抜いて葉タマネギとして食べ、残した株のまわりを広げて日を当てます。
葉が黄ばんで寝てきた
三月より前に葉が寝るのは根の傷みです。畝の裾に水がたまっていないか確かめ、溝を切り直してから追肥を続けるかどうかを決めます。

どの手当ても、遅れた分をそのまま取り戻すものではありません。今年は小さめの球で仕上げると決めるほうが、貯蔵性は保てます。

玉ねぎの栽培に一年を通して使うもの

作業のたびに買い足すより、季節の前にまとめて用意しておくほうが結局は安く済みます。一年を通して使うのは、次の 4 つです。

数量は幅 60cm × 長さ 3m の畝 1 本(約 1.8 ㎡)で計算しています。

  • 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
    規格の目安
    牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋で売られています。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。畝 1 本で 10〜15L。

    土の粒をつなぐのは微生物の働きで、その餌になるのが堆肥です。未熟なものは根を傷めるので「完熟」と書かれたものを選びます。

  • 苦土石灰探す言葉「苦土石灰 粒状」
    規格の目安
    粒状のものが扱いやすく、風のある日でも舞いません。1〜20kg 袋。
    数量の目安
    1 ㎡あたり 100〜150g、畝 1 本で 200〜300g。1kg 袋で数畝ぶん。

    日本の土は雨で酸性に傾きます。**必要な量は土質で 3 倍ほど違い**、黒ボク土は砂質土よりずっと多く要ります。入れすぎると今度はアルカリ性に寄りすぎるので、pH を測ってから決めます。

    出典: 農林水産省「土壌改良資材量のもとめ方」(施肥基準)

  • 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
    規格の目安
    窒素・リン酸・カリが同じ比率の粒状。まず 1 袋あればほとんどの野菜に使えます。
    数量の目安
    元肥は 1 ㎡あたり 100g、畝 1 本で 150〜200g。追肥は 1 回 1 ㎡あたり 30〜50g。

    種類を増やすより、切らさないほうが効きます。作物ごとの正確な量は都道府県が施肥基準として公表しているので、量を詰めたくなったらそちらを見てください。

    出典: 農林水産省「都道府県施肥基準等」

  • 黒マルチ探す言葉「黒マルチ 95cm」
    規格の目安
    幅 95cm、厚さ 0.02mm。株間の決まっている作物は穴あき(株間 30cm・45cm)が楽です。
    数量の目安
    畝 1 本(3m)で 4m。50m 巻きなら 10 畝以上。

    地温を上げ、雨のはね返りと雑草を抑えます。夏の高温期だけは、地温が上がりすぎるので白黒マルチに替える手もあります。

買わなくてよいもの・代わりになるもの
  • 土壌改良材のセット買いは要りません。堆肥と石灰と元肥の 3 つで足ります。
  • 連作していない畑なら、土壌消毒剤は要りません。

玉ねぎの収穫までのコツは作物ページに

栽培カレンダー、病害虫の一覧、品種の選び方は玉ねぎの育て方にまとめています。

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