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大玉トマトの病害虫と障害

大玉トマトの病害虫と生理障害|尻腐れ・裂果・疫病の見分け方

大玉トマトの栽培イメージ

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大玉トマトで多いのは尻腐れと裂果の生理障害、疫病と青枯病の病気です。症状の出方で見分けます。

まず病気か障害かを見分ける

大玉トマトの実や葉の異常は、病気と生理障害(水や養分の偏りで起きる不調)に分かれます。障害は株から株へうつりませんが、病気は隣へ広がります。うつるかどうかで対処の急ぎ方が変わるので、最初にどちらかを見分けます。

実の先端だけが黒くなるのは尻腐れという障害、実が割れるのは裂果という障害です。葉に輪のような斑点が出て広がる、株が急にしおれて戻らない、といった症状は病気を疑います。

症状考えられるものうつるか
実の先端が黒く腐る尻腐れ(生理障害)うつらない
実が同心円や放射状に割れる裂果(生理障害)うつらない
葉に輪紋の斑点、実に黒い斑疫病うつる
日中しおれ、朝は戻り、数日で枯れる青枯病うつる

尻腐れは水の波を小さくする

尻腐れは実の先端が黒く陥没する障害で、実の先端までカルシウムが届かないときに出ます。土に石灰があっても、乾燥や肥料過多で根が吸えないと出るので、対処は水の管理が中心です。

出た実は治らないので早めに取り、土の乾きと湿りの差を小さくします。追肥を一回休むのも効きます。一段目や二段目の実に出て、以後出なくなることも多いので、株ごと抜く必要はありません。

黒くなった実を取る
先端が黒い実は太らないので見つけ次第摘み取り、残った実に養分を回します。付けたままにすると腐って病気の入り口になります。
敷きわらで乾きを抑える
株元に敷きわらやマルチをして、土の乾く速さをゆるめます。乾いたら朝に株元へ与えます。
窒素の追肥を一回休む
肥料の効きすぎはカルシウムの吸収を妨げます。葉が巻いているなら次の追肥を飛ばします。

裂果は雨よけと早採りで防ぐ

実が色づくころに大雨が降ると、実の中身が急に膨らんで皮が割れます。へたの周りに同心円状に割れるものと、へたから放射状に割れるものがあり、どちらも急な水の変化が原因です。

いちばん確実な対策は雨よけで、支柱の上にビニールを張るだけで割れは大きく減ります。雨よけがなければ、色づき始めた実を大雨の前に採って室内で追熟させます。

雨よけを張る
支柱の上端に横棒を渡し、透明なビニールを屋根のようにかけます。横は開けておき、風は通します。
大雨の前に早採りする
赤みが半分回った実は採ってしまい、室内で二日から三日置きます。味は畑で完熟させたものとほとんど変わりません。
割れた実はすぐ使う
割れた実は腐りやすいので採って早めに食べます。株に付けたままにすると病気の入り口になります。

疫病は梅雨の見回りで止める

疫病は梅雨の低温多湿で出る病気で、葉に暗い緑から茶色の斑点が広がり、実にも茶色の硬い斑ができます。進みが速く、一週間で株全体に広がることもあります。下葉から出るので、梅雨の間は株元の葉を毎週確かめます。

出た葉は見つけ次第取り、畑の外で処分します。株元の風通しをよくし、葉に水をかけない水やりを徹底します。広がりが止まらないときは、トマトに登録のある殺菌剤を使います。ラベルの適用作物を必ず確かめます。

下葉の斑点を毎週見る
梅雨の間は株元の葉の裏まで見ます。暗い緑のにじんだ斑点が初期の姿で、翌日には茶色に変わって広がります。
病葉を取って持ち帰る
斑点の出た葉は根元から取り、畑に置かずに処分します。はさみは株ごとに消毒します。
雨よけと下葉かきで予防
雨よけで葉が濡れる時間を減らし、収穫済みの段の下葉を取って風を通します。株間を詰めすぎないことも予防になります。

青枯病は株を抜いて広げない

青枯病は土の中の細菌が根から入り、日中に急にしおれて朝には戻る、を数日繰り返した後に緑色のまま枯れる病気です。茎を切って水に浸けると白い液が糸を引くのが特徴で、これで見分けられます。

薬で治すことはできません。見つけたら株を根ごと抜いて畑の外で処分し、その場所には数年トマトやナスを植えないようにします。次の年からは接ぎ木苗を使うと、台木の抵抗性でほぼ防げます。

茎を切って水に浸ける
しおれた株の茎を地際で切り、切り口を透明な水に浸けて数分待ちます。白く濁った液が糸を引いて出れば青枯病です。
株を根ごと抜く
周りの土ごと掘り上げ、畑の外で処分します。抜いた場所の土は他の畝に運ばず、使った道具も洗ってから他の株に使います。
翌年は接ぎ木苗にする
抵抗性の台木に接いだ苗を選びます。同じ場所での連作も避け、ナスやピーマンなど同じ仲間の作物も数年は植えません。

土壌病害は前もって防ぐのがすべてです。連作を避け、接ぎ木苗を使い、水はけをよくする。この三つで大半は防げます。

アブラムシとコナジラミは早期発見

新芽や葉裏に付くアブラムシと、葉裏に潜む白い小さなコナジラミは、株を弱らせるだけでなくウイルス病を運びます。ウイルス病は治らないので、虫を増やさないことが対策になります。

少ないうちは指でつぶすか、水で洗い流します。黄色い粘着シートを株のそばに吊るすと、飛んでくる成虫を減らせます。増えてしまったら、トマトに登録のある殺虫剤を葉裏まで届くように散布します。

葉裏を週に一度見る
わき芽かきのついでに葉裏をめくり、小さな虫が付いていないかを見ます。新芽の先も忘れずに。
少ないうちに取る
指でつぶす、粘着テープで取る、水で流すのいずれかで、増える前に減らします。新芽に固まっているうちなら数分で済みます。
黄色い粘着シートを吊るす
コナジラミやアブラムシの成虫は黄色に集まります。株の高さに吊るして飛来を減らします。

大玉トマトの収穫までのコツは作物ページに

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