科: ナス科属: ナス属
栽培カレンダー
関東地方の目安です。地域と品種で前後します。実際の日付は記録に残しましょう。
ナスを詳しく知る
項目ごとに 1 ページで掘り下げています。いま知りたいところから読んでください。
記録しておきたいタイミング
一番花と 3 本仕立ての枝を決めた日
一番花のすぐ下のわき芽 2 本を残す仕立てが基本。どの枝を残したかを写真で残すと、翌年に迷いません。
更新剪定した日
7 月下旬〜8 月上旬に枝を切り戻し、根も切ります。剪定日から秋ナスが採れるまでの日数を残すと、翌年の時期を決められます。
追肥の間隔
ナスは肥料食いです。2〜3 週間おきの追肥の記録があると、実の艶や大きさとの関係が見えます。
収穫までのコツ
ナスを育てるうえで、うまくいくかどうかを分ける勘所です。暦や病害虫の前に、ここだけ押さえておくと結果が変わります。
実は必ず若採りする
長ナスなら20cm、中長なら12〜15cmで採ります。大きくしすぎると種が硬くなるうえ、次に咲く花の数が減ります。
真夏は朝夕2回水をやる
ナスは水で穫ると言われるほど吸水量の多い野菜です。株元に十分与え続けると、実の伸びが途中で止まりません。
株元をわらで厚く覆う
根が浅く乾燥に弱いので、わらで覆うと土の乾きが緩やかになります。泥はねも減り、下葉が長く働いてくれます。
支柱は主枝ごとに添える
枝が横に広がって実も重くなります。3本の主枝それぞれに支柱を立てて誘引すると、股が裂けず収穫もしやすくなります。
花の姿で肥料切れを見る
中心のめしべが雄しべより長く、花色が濃いうちは順調です。めしべが短く色が薄くなったら、水と肥料が足りていません。
ナスの栽培をはじめるのに用意するもの
これから育てるなら、まず次の 4 つがあれば始められます。作業ごとに要るものは、各解説のページにまとめています。
- 完熟堆肥探す言葉「完熟堆肥 牛ふん」
- 規格の目安
- 牛ふん堆肥かバーク堆肥。40L 前後の袋。
- 数量の目安
- 1 ㎡あたり 2〜3kg(およそ 5〜8L)。
最初にやることは土づくりです。植え付けの 2〜3 週間前に入れて、土になじませます。
- 化成肥料(8-8-8 など)探す言葉「化成肥料 8-8-8」
- 規格の目安
- 粒状。1kg 袋なら一年ぶんの追肥に足ります。
- 数量の目安
- 元肥は 1 ㎡あたり 100g、追肥は 1 回 30〜50g。
元肥にも追肥にも同じものが使えます。まず 1 袋あれば十分です。
- 移植ごて探す言葉「移植ごて ステンレス」
- 規格の目安
- 幅 6〜8cm のステンレス製。柄と刃が一体のものは曲がりません。
種まきから植え付けまで、いちばん手に取る道具です。
- 防虫ネット探す言葉「防虫ネット 目合い1mm」
- 規格の目安
- 目合い 1mm、幅 180cm。トンネル支柱と合わせて使います。
薬を使わずに虫を防ぐなら、まずこれです。1mm で止まるのは蛾や蝶。アブラムシやアザミウマまで狙うなら 0.6mm 以下が要りますが、そのぶん風が通らなくなります。
- 道具のセット買いは要りません。使う場面が来てから 1 つずつ足すほうが無駄になりません。
- 苗から始めるなら、種まき用の資材は要りません。
ナスの病害虫(61)
ナスでの症状・予防・対処を、重要度の高い順に並べています。
青枯病
主要病気Rs
時期 梅雨明け〜盛夏(7〜8月)出る場所 株全体出やすい条件 高い地温と排水不良。連作
症状 日中にしおれ朝戻るのを数日繰り返し、緑色のまま急に枯れます。茎を切って水に浸けると白い菌液が出ます。
予防 接ぎ木苗と高畝での排水確保。連作を避けます。
対処 治せません。抜いて処分し、作業道具を消毒します。
連作圃場で急増する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Erwinia tracheiphila、青枯病菌、Ralstonia sp.
アザミウマ類
主要害虫
時期 梅雨明け〜秋(7〜9月)出る場所 花・果実の表面・葉出やすい条件 高温乾燥
症状 果実の表面に白〜茶色のかすり傷のような跡が広がり、光沢がなくなります。花の中に細長い小虫がいます。
予防 青色粘着トラップで発生を早く知り、周囲の雑草を刈ります。防虫ネットは目の細かいものが必要です。
対処 花の中に潜るので薬がかかりにくく、初期の対応が要です。傷んだ果実は食べられますが見た目が落ちます。
果実に傷を残し商品性を下げる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): アザミウマ科
アブラムシ類
主要害虫
時期 春〜初夏(5〜6月)出る場所 新芽・葉裏出やすい条件 風の弱い場所。窒素過多
症状 新芽に群生して葉が縮れ、べたつきます。すす病が出て葉が黒くなります。
予防 シルバーマルチで飛来を減らし、窒素を効かせすぎないようにします。
対処 数が少ないうちに水で流すか捕殺します。ウイルス病を運ぶので放置しないこと。
新芽と葉裏に周年発生する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): アブラムシ類、Nasonovia ribisnigri
石ナス
主要生理障害
時期 一番果〜梅雨(6〜7月)出る場所 果実出やすい条件 低温・日照不足での受粉不良/肥料切れ
症状 実が肥大せず、光沢を失って固くなります。切ると種が入っていないか未熟です。
予防 一番果は小さいうちに採って株を育てます。低温期は開花後の受粉が不安定なので、株の充実を優先します。
対処 石ナスになった実は早めに摘みます。追肥と水やりで草勢を戻すと次の実から回復します。
低温期の初期果に多い
ニジュウヤホシテントウ
主要害虫
時期 初夏〜夏(6〜8月)出る場所 葉出やすい条件 近くにジャガイモがあるとき
症状 葉が網目状に食べられて透けます。星が 28 個ある大きめのテントウムシとその幼虫がいます。
予防 ジャガイモの近くに植えないこと。ジャガイモ収穫後に移ってきます。
対処 動きが遅いので見つけ次第捕殺します。葉裏の卵塊も潰します。
夏に葉が網目状になる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ニジュウヤホシテントウ
ハダニ類
主要害虫
時期 盛夏(7〜8月)出る場所 葉裏出やすい条件 高温乾燥。雨の当たらない場所
症状 葉裏につき、表から白いかすり状に見えます。進むと葉が枯れ落ちます。
予防 葉裏への葉水。ナスは水を好むので、乾燥させないこと自体が対策になります。
対処 気門封鎖型の薬剤か葉水で数を減らします。更新剪定と合わせて古い葉を落とすと下がります。
盛夏の乾燥期に多発する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ハダニ科
半身萎凋病
主要病気Va / Vd
時期 梅雨〜盛夏(6〜8月)出る場所 葉(株の片側)出やすい条件 連作した畑。地温 20〜25℃
症状 株の片側、あるいは葉の片側だけが黄色くなってしおれます。反対側は元気なままです。茎を切ると導管が褐変しています。
予防 接ぎ木苗(トルバム台木など)が最も確実です。連作を避け、太陽熱消毒で密度を下げます。
対処 治せません。株ごと抜いて処分します。ナスで最も多い土壌病害なので、翌年は接ぎ木苗を検討してください。
連作ほ場で被害が大きい
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Verticillium albo-atrum、Verticillium dahliae、Verticillium nigrescens ほか1
黄化えそ病
よくある病気TSWV
時期 春〜秋(5〜10月)出る場所 葉・果実出やすい条件 アザミウマ類の飛来
症状 葉に褐色の輪紋やえそ斑が出て、果実に輪状の斑ができます。
予防 媒介するアザミウマを防ぐことが対策です。防虫ネットと周囲の除草。
対処 治せません。株を抜いて処分し、アザミウマ対策を続けます。
生育初期の感染で被害大
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ミカンキイロアザミウマ、Orthotospovirus tomatomaculae、トマト黄化えそウイルス (TSWV) ほか3
オオタバコガ・タバコガ
よくある害虫
時期 夏〜秋(7〜10月)出る場所 果実・つぼみ出やすい条件 成虫が飛来する夏以降
症状 果実に穴が開き、中が食い荒らされています。1 匹が実を次々に渡り歩きます。
予防 新芽やつぼみを見回り、卵と若い幼虫のうちに取ります。
対処 穴の開いた実を割って幼虫を捕殺します。被害果は畑に残しません。
つぼみと果実を加害する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): オオタバコガ
コナジラミ類
よくある害虫
時期 夏〜秋(7〜10月)出る場所 葉裏出やすい条件 高温乾燥
症状 葉裏に白い小虫が群がり、触ると飛び立ちます。すす病で葉が黒くなります。
予防 防虫ネットとシルバーマルチ。黄色粘着トラップで早期に気づけます。
対処 葉裏に薬がかかるよう散布します。更新剪定で古い葉を落とすのも効きます。
夏以降に密度が高まる
病原・原因(この病名で報告のあるもの): コナジラミ科
白絹病
よくある病気
時期 盛夏(7〜9月)出る場所 地際の茎出やすい条件 高温多湿。未熟な有機物
症状 地際に白い絹糸状の菌糸と茶色い粒ができ、株が枯れます。
予防 未熟な有機物をすき込まないこと。高畝にします。
対処 発病株を土ごと取り除きます。連作を避けます。
真夏の高温多湿期に地際から発病
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Sclerotium rolfsii
ネコブセンチュウ
よくある害虫Mi
時期 生育中盤以降(7〜9月)出る場所 根出やすい条件 連作した畑
症状 日中しおれやすく、実が小さくなります。根にこぶができています。
予防 接ぎ木苗が確実です。マリーゴールドの前作や太陽熱消毒も効きます。
対処 水やりで持たせ、収穫後は根を残さず抜きます。
生育不良と萎れが出る
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ネコブセンチュウ属、アレナリアネコブセンチュウ、キタネコブセンチュウ ほか5
灰色かび病
よくある病気
時期 梅雨・秋雨(6月、9〜10月)出る場所 花・果実出やすい条件 多湿。枯れた花びらが残っているとき
症状 花がらから灰色のカビが生え、果実のへた周りが腐ります。
予防 枯れた花びらを残さないこと。整枝で風を通します。
対処 発病部を取り除き、畑の外へ出します。
梅雨期の果実に発生
病原・原因(この病名で報告のあるもの): Botryotinia fuckeliana、Botrytis cinerea、Botrytis galanthina ほか2
ハスモンヨトウ
よくある害虫
時期 夏〜秋(8〜10月)出る場所 葉・果実出やすい条件 秋口の高温
症状 若い幼虫が葉裏に集まって葉を薄く食べ、成長すると分散して果実まで食害します。
予防 葉裏の卵塊と、白くかすれた葉を見つけたらその葉ごと取ります。
対処 若齢のうちに葉ごと処分するのが最も効率的です。大きくなると薬が効きにくくなります。
果実にも食入する
病原・原因(この病名で報告のあるもの): ハスモンヨトウ
曲がり果
よくある生理障害
時期 収穫期を通して出る場所 果実出やすい条件 株の疲れ・水切れ・受粉不良
症状 実が曲がる、片側だけふくらむなど形が乱れます。
予防 収穫が始まったら 2 週間おきの追肥と、乾かさない水やりを続けます。
対処 更新剪定(7 月下旬に枝を切り戻す)で株を若返らせると、秋なすの形が戻ります。
肥料切れで形が乱れる
マグネシウム欠乏
よくある生理障害
時期 収穫期(7〜9月)出る場所 下葉出やすい条件 実がつきすぎたとき/カリ過多
症状 下葉の葉脈の間が黄色くなり、葉脈は緑のまま残ります。
予防 苦土を含む肥料で追肥します。カリを効かせすぎないこと。
対処 硫酸マグネシウムの葉面散布で回復します。
下葉が網目状に黄化する
ほかに報告のある病害虫(45)
ナスで発生の報告がある病害虫です。病害虫辞典に説明があるものは、名前から症状・予防・対処を開けます。
よくあるトラブル
実が硬く小さいまま止まる
石ナスです。低温期の受粉不良が主因。天候が回復すれば戻るので、その実は早めに取って株を休ませます。
葉が白くかすれる
ハダニです。乾燥した環境で増えます。葉裏に水をかけ、被害が進んだ葉は取り除きます。
実の艶がなくなる
「ボケナス」と呼ばれる状態で、水不足か肥料切れのサイン。夏はたっぷり水をやり、追肥を入れます。
葉に穴が開き、株元に糞がある
ヨトウムシかテントウムシダマシです。夜に見回ると見つかります。葉裏の卵塊を見つけたら葉ごと取ります。
品種一覧(178)
Gadenin の作物マスタに登録されているナスの品種です。アプリで Plant を登録するときに候補として出てきます。
あ10
か26
さ18
た20
な3
は11
ま9
や6
ら1
わ3
その他71
ナスの動画ランキング
ナスを扱う園芸 YouTube を、再生数の伸びで毎日集計しています。育て方を動画で確かめたいときに。
この作物でよく出る用語
本文に出てくる言葉の意味は、園芸用語集で短く説明しています。
この記事は広告を含みます。